ふと自分の髪に白髪が混じっていることに気付き、愕然としているあなた。
お気持ち分かります。
初めて、白髪を見つけたときの衝撃は忘れられないですよね。
しかし、なぜ白髪が生えてくるのかご存知ですか?
案外、その仕組みが分かると、予防策も見えてくるものです。
そこで、白髪が生える仕組みをじっくりと解説しつつ、まことしやかに巷で渦巻いている、白髪にまつわる噂の真相に迫りたいと思います。
そして、それらを踏まえながら、白髪の予防策についてもお話ししますよ。
ぜひ、今日から実践してみましょう!
Contents
髪が生える仕組みとは?
髪の構造
髪の表面は、キューティクルと言われる透明のガラス状のタンパク質で覆われています。
それが髪を保護し、ツヤを出してくれるのです。
外からダメージを受けると、キューティクルが剥がれ落ち、傷んだ髪になってしまいます。
その内部は、コルテックスという柔らかいタンパク質でできており、それにより髪の性質が決まります。
パーマやカラーはここに働きかけることで、形や色が決まるのです。
当然、長年繰り返していると傷みやうねり、縮れ毛の原因になります。
更に中心部には、メデュラという髪の芯か通っています。
以上が髪の構造です。
ちなみに、髪の色を決めるメラニン色素は、コルテックスに含まれていますよ。
髪が生える仕組み
毛根の一番下に、毛乳頭という器官があり、それが頭皮に張り巡らされている毛細血管から養分を取り込み、毛母細胞へと送ります。
養分を受け取った毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで、毛髪を形成し、成長させていくのです。
ただこのままだと、毛根自体にはメラニン色素が含まれていないため、白髪として成長してしまいます。
そのため毛母細胞とは別に、その周辺をぐるりと取り囲むように色素細胞というメラノサイト(色素生成細胞)があり、そこでメラニン色素が作られているのです。
毛根内で、毛母細胞が細胞分裂を繰り返して、毛髪を形成する過程で、色素細胞からメラニン色素を取り込むことにより、はじめて白髪ではなく色の付いた毛髪として成長していくことができるのです。
白髪が生える仕組みとは?
髪の構造と髪が生える仕組み、更に髪に色が付く理由がお分かりいただけたかと思います。
では気になるのは、なぜ白髪が生えてきてしまうのかということですよね。
色素細胞内で、髪に色を付けるメラニン色素を生成するには、チロシナーゼという酵素が必要になってきます。
残念なことに年齢を重ねると、その酵素が減少してメラニン色素が生成されなくなったり、色素細胞の機能が衰えるたり、その細胞自体が消滅してしまいます。
それゆえに、白髪が生えてくるのです。
なぜそうなるのか、詳しい理由は研究段階にあります。
それが証明できれば、ノーベル賞ものと言われているくらいです。
今のところ分かっていることは、
・加齢
・遺伝
・ストレス
・偏った食生活をはじめとした生活習慣の乱れ
と言われています。
また、白髪が生えてくるタイプには2種類があります。
休止型
メラノサイトがまだ残っているのに、色素を合成してくれないために発生した白髪
欠失型
メラノサイトが減少したり、消滅することで発生した白髪
加齢による白髪は、後者が多いと言われています。
白髪にまつわる巷の噂の真相は?
白髪を抜くと増える?
先にお話しした通り、チロシナーゼの減少によりメラニン色素が作られなくなったり、色素細胞の機能が衰えたり、その細胞自体が消滅することで、白髪が発生します。
ですので、白髪を抜くことで、白髪が増えることはありません。
ただ無理に髪を抜くことで、毛乳頭がダメージを受けてしまうと、髪自体が生えてこなくなり、薄毛の原因になります。白髪がなくなっても、薄毛になってしまったら本末転倒ですものね。
もし白髪が気になるようでしたら、抜かずに根元から切るようにしましょう。
ストレスで白髪になる?
もちろん、あります!
体にストレスがかかると、神経が収縮して細くなり、血流が悪くなります。
すると、頭皮に張り巡らされている毛細血管から充分な養分を受け取れなくなり、白髪が発生するというわけです。
白髪は黒髪に戻らない?
前章でお話しした通り、白髪には2つのタイプがあります。
残念ながら、欠失型の白髪が黒髪に戻ることはありませんが、休止型は、休止している原因を解消させてあげれば、黒髪に戻る可能性がありますよ。
すばり白髪の予防策とは?
加齢対策
年齢が上がるにつれて、きちんと対策を取らないと、悪玉活性酸素が増え、体も老化し、髪の成長も阻害されてしまいます。
当然、白髪も増加しますよね。
そこで、生活習慣を見直そう!というわけです。具体的には、
食生活を改善する
まず第一に、食事のバランスを整えることが大切です。
髪にとって良くない食事は、炭水化物でお腹を満たしたり、脂質や塩分を摂り過ぎることです。
ですから、食事をバランス良くということは、逆に良質なタンパク質やビタミン・ミネラルを充分に摂るよう心掛けるという意味です。
更に、下記の食材がお勧めですよ!
髪の元となるケラチンやチロシンが含まれている海藻類や大豆類、
コラーゲンが豊富な鶏肉や豚肉、
髪の成長に欠かせないミネラル分、特に亜鉛を含んでいる魚介類、
鉄分が豊富で、抗酸化作用があり、血行を促進してくれるビタミンが豊富なレバーやナッツ類
などです。
是非、普段の食事に取り入れたいですね。
水分補給を欠かさない
冬場などは、ついつい忘れがちですが、人間の体には適度な水分補給が大切です。
それにより、血液をサラサラにし、血流を促してくれます。髪の成長にも大切なことですよね。
ただし、カフェインの多く含まれている飲み物やアルコールは摂り過ぎないように注意しましょう。
運動
適度な運動は、血流を良くしてくれます。
特に有酸素運動を行うことで、肺から取り込んだ酸素を、血液で全身に巡らすことができ、毛細血管も活発になります。
更に白髪の大敵であるストレスも、運動を行うことで発散できますよね。
髪にとって良い効果ばかりです。
睡眠をしっかり取る
当然、睡眠を確保することで、体を健康に保つことができ、髪の成長にも良い影響を与えることは、想像がつくと思われます。
更に、ゴールデンタイムというものがあります。
22時~翌2時までしっかり睡眠を取ることで、成長ホルモンが分泌されるのです。
思春期の子供だけの話ではありませんよ!
大人にとっても、髪を成長させるために大切なホルモンが出る時間なのです。
睡眠時間だけではなく、どの時間帯に寝るかも意識したいですね。
血流を良くする
頭皮マッサージ
頭皮をマッサージすることで、血流が良くなります。
実は、それだけではないのです。
頭皮には筋力がないため、年齢を重ねると肌と同じように、重力に負けて垂れ下がります。
そのことにより、毛根の形が変形して、髪が健康に育たなくなるのです。
簡単で構いませんので、育毛剤などをつけながら、セルフマッサージができると良いですね。
まずは、拳でこめかみから頭頂部にかけてマッサージします。
次に指で、襟足から頭頂部に向かって、押し回すようにします。
更に耳回りをマッサージをし、最後に耳からデコルテまでリンパを押し流すといった感じです。
ブラッシング
もちろん、ブラッシングも頭皮マッサージと同じように血流が促す効果がありますよ。
ブラッシングにもコツがあり、何も考えずに行うと、髪や頭皮を傷めてしまう場合があるので、注意が必要です。
まずは、毛先の絡まりを優しくときほぐします。
次にオールバックにするように、髪の根元から毛先に向かってブラシを通します。
更にブラッシングの足りない、襟足から生え際に向かって、ブラシをかけます
最後に、再び頭頂部から毛先まで整えるようにブラッシングしたら終了です。
また髪や頭皮のためにも、ブラシは定期的に洗浄して清潔に保っていたいですね。
その他気を付けたいこと
白髪染め
どんな白髪染めを使うかで、白髪を増やしてしまったり、髪質を低下させてしまう可能性があります。
具体的には、アルカリ性の白髪染めは頭皮へのダメージが深刻で、特にジアミンという精分が含まれているものはアレルギーを誘発しやすい特徴があり、注意が必要です。
ただ、天然成分だからとヘナを選んでも、白髪染めの効果を高めるために、ジアミンが添加されていることがあるので、よく注意しないといけませんね。
美容師さんに相談して成分を確認したり、ご自分で購入する場合は、成分表示をしっかり確認しましょう。
シャンプーやトリートメント
今は、実に様々な効果をうたった商品があります。
多少高価でも、年齢に合ったものを使用することで、白髪の発生を少なくしたり、遅らせたりできますよ。
まとめ
髪の構造を知り、髪の成長の仕組みを知ることで、なぜ、白髪が発生するのかお分かりになったと思います。
そこで、ご紹介した予防策の出番です!
もちろん、今は無理に白髪染めを多用しなくても、ナチュラルに生きる「グレイヘア」という選択肢も増えました。
それにしても、白髪は黒髪以上に手入れをしていないと、おサボりさんに見られがちです。
予防策が必要ないわけではありません!
更に、白髪を増やさないための予防策は、髪の成長、延いては体を健康に保つためにも大切なことばかりです。
是非、白髪予防策を実践して、若々しく健康な暮らしを目指してみませんか。