育毛剤

男性の育毛剤は使わないほうがいい!薄毛女性のための育毛剤を選ぼう

薄毛が気になる…でも育毛剤を買うのは恥ずかしいし、どれを買ったら良いかわからないからと、ご主人や彼氏の育毛剤をこっそり使っていませんか?

男性用と女性用の育毛剤は、成分も作用も違います。女性が男性用を使用しても全く効果がなかったり、中には頭皮の乾燥やフケ、かゆみなどの原因になったりすることもあるのです。

女性は、女性のための育毛剤を選びましょう。

男性の薄毛の原因は男性ホルモンの変化

まずは、男性と女性の薄毛の原因について解説しましょう。

男性の場合、主な原因は男性ホルモンの減少です。

男性ホルモンのテストステロンの分泌量は20代がピークで、それ以降減っていきます。

するとその減少分を補うために、テストステロンが酵素と結合し、DHT(ジヒドロテストステロン)という強力な男性ホルモンに変化します。

ところがこのDHTには脱毛作用があるため、髪が成長の途中でどんどん抜けてしまうのです。

さらに、男性ホルモンには皮脂量を増やす作用があります。

頭皮の皮脂が紫外線によって酸化すると、過酸化脂質に変化し頭皮にダメージを与えます。

これも抜け毛の原因となります。

女性の薄毛は様々な要因が重なって起こる

女性の場合、男性と違い原因が解明されていません。

しかし、要因と考えられることはいくつもあります。

女性ホルモンの減少

女性の場合、最も大きな原因と考えられているのが、女性ホルモンの減少です。

女性ホルモンには髪の毛の寿命を伸ばし、健康を維持する働きがあります。

しかし、このホルモンは30歳前後がピークで、40代に入ると一気に減少します。

そのため、30代後半から薄毛が目立つようになってくるのです。

偏食や無理なダイエットによる食生活の乱れ

中国医学では、「髪は血の余り」と考えられています。

「血」とは栄養のことで、栄養バランスの取れた食事をして質の良い血液がたっぷり作られた場合のみ、髪の毛にも届くという意味です。

髪の元となるのはタンパク質、ビタミン、ミネラルです。特にビタミンCや亜鉛は食べたタンパク質を髪のケラチンというタンパク質に変化させるために不可欠な栄養素です。

しかし、日本人女性の多くはビタミンCも亜鉛も不足しています。

そのため、髪が健康に育たなくなるのです。

質の悪い睡眠による成長ホルモンの不足

睡眠中は、成長ホルモンが分泌されます。

このホルモンには日中傷ついた細胞を修復したり、皮膚の新陳代謝を促したりする作用があります。

そのため、紫外線によってダメージを受けた頭皮細胞を回復させ、髪の成長を促すために非常に大切です。

しかし、このホルモンが放出されるのは熟睡中、しかも入眠後30分~3時間の間です。

そのため、寝つきが悪かったり夜中に目が覚めてしまったりすると、成長ホルモンが充分に分泌されず、髪の健康が失われてしまうのです。

運動不足による血行不良

血液は心臓のポンプと筋肉の動きによって全身を巡ります。

しかし、元々女性は男性に比べて筋肉が少ないため、血行不良になりやすくなっています。

さらに運動不足で筋肉が減ってしまうと、冷え性になり、血管が収縮してしまいます。

すると、血液が頭皮まで届かなくなるため、薄毛を引き起こすのです。

ストレスによる血行不良

ストレスを感じた時、体内では交感神経が活性化し、全身を緊張させて対処しようとする働きがあります。

すると筋肉も血管も硬くなり、血液の流れが悪くなります。

さらに、女性は男性に比べストレスにさらされることが多く、自律神経が乱れがちです。

自律神経は脳の視床下部という部分がコントロールしていますが、ここは女性ホルモンの分泌量を調整するところでもあります。

そのため、ストレスによって女性ホルモンのバランスも乱れがちになり、髪の健康が損なわれてしまうのです。

間違ったヘアケア

多くの皮膚科医は、30代以降の女性のシャンプーの回数は2~3日に一度が良いと話しています。

皮脂分泌量が減るため、洗いすぎると頭皮が乾燥してしまうからです。

しかし、多くの女性は毎日シャンプーしており、しかも大手メーカーの脱脂力が強い商品を使用しています。

すると頭皮が乾燥しやすくなり、紫外線の悪影響を受けやすくなります。

紫外線は頭皮奥まで浸透し、髪の細胞のDNAを変質させてしまうため、細毛やクセ毛が増え、抜けやすくなってしまいます。

男性用と女性用の育毛剤は何が違う?

このように、男性と女性では薄毛になる原因が違います。

そのため、育毛剤の目的も当然その原因を改善させるためのものになります。

男性用育毛剤に期待される効果

・DHTを発生させない

・DHTの活性を抑える

・頭皮の皮脂分泌を抑える

・抗菌・殺菌

・髪を生み育てる毛母細胞の活性化

・爽快感

女性用育毛剤に期待される効果

・女性ホルモンの減少をカバーする

・血行不良を改善する

・頭皮を保湿し柔軟にする

・低刺激で肌を傷めない

期待される効果が全く違うため、女性が男性用育毛剤を使用してもあまり効果が期待できないのです。

男性用育毛剤による弊害はあるのか

効果がないだけならまだしも、悪影響を及ぼしてしまうこともあります。

・頭皮が乾燥する
皮脂分泌を抑える成分によって頭皮が乾燥して硬くなり、血管を圧迫して血行不良になることがあります。

また、皮脂はバリアとなって紫外線の浸透を防ぐ作用があるため、皮脂を必要以上に抑えてしまうと細胞のDNAが損傷しやすくなり、髪に悪影響を及ぼすのです。

・必要な細菌まで殺してしまう
頭皮にはマラセチア菌という常在菌が棲み付いています。

この菌は毛穴から分泌される皮脂を乳化して頭皮を覆い、紫外線や外的刺激から保護しています。

この菌が増えすぎるとかゆみや悪臭、抜け毛などの原因となるため、男性用育毛剤には抗菌成分が配合されています。

しかしその成分によって細菌がすべて失われてしまうと、頭皮が紫外線を直接受け、頭皮細胞を劣化させてしまうのです。

・刺激が強く肌荒れしやすい
男性は、育毛剤を塗った後のスッキリ感にこだわる人が少なくありません。そのため、アルコール(エタノール)が多めに配合されていることが多いです。

しかし、アルコール成分は頭皮から皮脂を奪い取ってしまうため、乾燥しやすくなります。

また刺激が強いため、肌荒れを起こしてしまうこともあり、髪が抜けやすくなるのです。

女性用育毛剤の多くは敏感な女性の肌を考慮し、刺激性のある成分を極力添加せずに作られています。

なお、育毛剤の中には、男女兼用を謳うものもあります。

男性ホルモンに働きかける成分が配合されていないため、女性でも使用が可能です。

しかし、女性の薄毛の原因となる「頭皮の乾燥」や「血行不良」に充分に働きかけるものとはいえないため、あまり効果は期待できません。

女性用育毛剤を選ぶ時のポイント

女性の薄毛を改善させるには、成分を始めポイントがいくつかあります。

以下の点をチェックし、自分に合った女性用育毛剤を使いましょう。

女性ホルモンと同様の働きをする成分・保湿成分・血行促進成分が配合されているか
以下の成分が配合されているものがお勧めです。

期待される効果

女性ホルモンに似た作用
・ダイズエキス
・アカツメクサ花エキス
・ヒオウギ抽出液
・カンゾウエキス(グリチルリチン酸ジカリウム)
・エチニルエストラジオール など

保湿・肌荒れ防止作用
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・ビオチン
・セラミド2
・レシチン
・アラニン
・スクワラン
・アロエベラ葉エキス
・サクラ葉抽出液
・ボタンエキス
・シャクヤクエキス
・オドリコソウエキス など

血行促進作用
・ニコチン酸アミド
・ビオチン
・グリシン
・酢酸トコフェロール
・トウキエキス
・ドクダミエキス
・ジオウエキス
・ゴボウエキス
・センブリエキス
・ウメ果実エキス 
・ローズマリーエキス など

頭皮に栄養を与える作用
・加水分解エラスチン 
・加水分解ケラチン
・加水分解コラーゲン など

低刺激のものを選ぶ

女性の皮膚はデリケートですから、頭皮にやさしいものでなければ続けられません。

商品の公式ページや成分表を確認し、アルコールやパラベン、シリコン、石油系界面活性剤、香料、着色料などが配合されていないものが安心です。

肌が弱い人は配合成分が少なめなものを

成分の種類が多いほうが効果的と考えがちですが、女性用育毛剤は天然植物成分が配合されているものが多いため、肌が敏感な人はアレルギーを引き起こす危険性があります。

植物アレルギーがある女性は、成分の種類が20種類程度のものや、パッチテスト済みと表記してあるものを選びましょう。

続けられる価格と使いやすさで選ぶ

以下の点も、続ける上でとても重要です。

・価格
女性用育毛剤は効果が出るまでに3~6ヶ月かかるといわれていますから、続けられる価格のものを選びましょう。

・香り
無香料のものやフローラル系、シトラス系などの香りがありますし、ほのかなものや結構強めなものなど様々です。

・お試しや返金保証
高品質なものでも、肌に合わないことはあります。通販の場合、お試しキャンペーンや初回返金保証があるメーカーのものを選ぶと安心です。

まとめ

男性の薄毛は非常に改善が難しいのですが、女性の場合、育毛剤の使用で効果が出やすいといわれています。

女性の悩みに合った成分が配合されている女性用の育毛剤を使用し、焦らず気長に続けましょう。