髪の毛の悩みは女性にとって非常に重大な問題です。
「若い頃に比べて薄くなってきた…」
「最近なんだか抜け毛が激しい…」
「ハリ、コシがなくてなって毛が細くなった…」
以前はフサフサで丈夫な髪の毛だったはずが、気付けばどんどん弱くなっていきます。
どうにかしたいと思っても、髪の毛のことって情報が溢れすぎていて、なにをしたらいいのか分かりづらくないですか?
インターネットで検索しても専門的な単語がたくさん出てくるばかりで、そもそもの抜け毛や薄毛の原因が何なのか?については分かりやすく書いてあるものって少ないですよね。
この記事では、過去に大手育毛カツラメーカーに在籍していた僕が、あなたの抜け毛や薄毛の悩みが何故起きているのか?と、その対策についてを解説していきます。
Contents
髪の毛の悩みの原因はヘアサイクル(毛周期)の乱れ
髪の毛はいつまでも伸び続けるわけではなく、その一本一本に寿命があります。
女性は約4年~6年で新しい髪の毛に生え変わると言われていて、その周期を『ヘアサイクル(毛周期)』と呼びます。
このヘアサイクルには段階があり、
早期成長期毛
中期成長期毛
後期成長期毛
退行期毛
休止期毛
脱毛
という順番で進んでいきます。
ヘアサイクル(毛周期)が乱れると、本来のこの段階を経ることが出来ず、約4年~6年という髪の毛の寿命が激減して1年~2年ほどで脱毛してしまいます。
1日に抜ける髪の毛の本数も通常であれば約50本~100本なのですが、ヘアサイクルの乱れにより200本近く抜けてしまうこともあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
早期成長期毛
髪の毛が生まれる1番最初の段階です。寿命を終える直前の髪の毛は頭皮の奥で新しい髪を作ります。
毛母細胞という髪の毛を作る細胞があり、それが分裂して新しい髪の毛を生んでいる段階です。
中期成長期毛
新しく作られた髪の毛が頭皮の奥で成長し、古い髪の毛を押し出そうとしている段階です。
押し出されたことにより抜けやすい髪の毛になっていますので、ブローやシャンプーなどをすると簡単に抜けるようになります。
後期成長期毛
古い髪の毛が完全に抜け、新しい髪の毛がしっかりと成長していく段階です。
早期、中期、後期成長期毛の時期が髪の毛の寿命のなかで1番長い割合となっていて、約4年~6年のヘアサイクルのなかの8割~9割が成長期毛の段階と言われています。
退行期毛
毛母細胞が寿命を迎える段階です。細胞分裂をしなくなっていき、髪の毛が伸びなくなっていきます。
完全に髪の毛が毛母細胞から離れた時点で成長が止まりますが、この間の約2週間~3週間を退行期毛と呼びます。
休止期毛
細胞分裂が止まり、脱毛する段階です。通常であればこの時期には頭皮の奥で新しい髪の毛が作られていますので、抜けてもしばらくすると新しい髪の毛が頭皮に出てきます。
この抜け落ちてから新しい髪の毛が出てくる時期を休止期毛と呼び、期間としては約2ヶ月~3ヶ月となります。
ヘアサイクルが乱れるとどうなるか?
本来のヘアサイクルが前述した通りとなりますが、ヘアサイクルが乱れた場合はこの内容が激変します。
早期成長期毛
退行期毛
休止期毛
脱毛
となり、髪の毛の寿命のなかで1番多くの割合を占める成長期毛の時期が激減していきます。
こうなるとせっかく新しく生まれた髪の毛が成長しきれないうちに抜ける段階に入ってしまうことになり、当然髪の毛は弱いままの状態を維持するようになってしまいます。
弱い髪の毛は細くもろい毛ということにもなりますので、カラーやパーマなどの薬液にも耐えづらく、髪の毛自体が傷みやすいとも言えます。
乱れたヘアサイクルを元に戻すには?
1度乱れたヘアサイクルを元に戻すのはとても大変なことです。
加齢や乱れた食生活、生活環境によって徐々に頭皮環境が変化してしまった状態なので、それを元に戻すには相応の時間がかかります。
すぐに結果が出ることは難しいですが、普段からのちょっとしたことで改善出来る事柄を紹介していきます。
髪の毛に良い食べ物
髪の毛の主成分はたんぱく質です。良質なたんぱく質を豊富に摂ることは髪の毛にとってとても良いことです。
次に重要なのが亜鉛です。亜鉛は髪の毛を生やすスイッチともなる成分で、髪の毛の主成分であるたんぱく質を合成しやすくさせる性質があります。
このたんぱく質、亜鉛の2つを豊富に含んだ食材が
フィレ肉
青魚(いわし等)
納豆
です。もちろん、これだけを過剰に摂取するのは身体自体に負担がかかりますから、他の栄養素もバランスよく摂っていく必要があります。
髪の毛のゴールデンタイム
睡眠時間ももちろん髪の毛にとって重要な要素となります。
充分な睡眠は身体の血の巡りを良くさせ、頭皮の血流も良くしてくれます。
特に髪の毛のゴールデンタイムと言われている時間帯があり、それが夜10時~夜中2時までです。
この頭皮が活性化している時間帯に睡眠をとって身体を休ませておくことで、頭皮の血流を良くして頭皮環境の改善に繋げることが出来ます。
お酒、タバコを控える
お酒やタバコに含まれる有害物質は頭皮環境を著しく悪化させます。
特にタバコに含まれるニコチンは血流を悪くさせますから、ヘアサイクルが乱れてしまう大きな要素とも言えます。
食生活、睡眠を正し、身体や頭皮に有害となる物質を取り入れないことがヘアサイクルの改善に繋がることになりますが、現代社会でそれらを全て満たすのはとても難しいです。
育毛アイテムに頼る
育毛剤、育毛シャンプー、育毛系サプリメントなど、近年は育毛系のアイテムが豊富に販売されています。
メーカーによって配合成分や金額に差があり、どれを選んだら良いのか分からないという方も多いかもしれません。
ここでは、アイテム別の使い方やメリット、デメリットを紹介していきます。
育毛剤
薄毛や抜け毛などの髪の毛の悩みを持った時に1番最初にイメージするアイテムではないでしょうか。
各種メーカーによって色々なタイプの育毛剤が出ていますが、基本的な使い方としては1日2回朝、夜に頭皮に10~20プッシュほど付け、軽くマッサージをします。
メリットとしては統計的に見たときに1番効果が出やすいアイテムであり、デメリットとしては付け忘れが起きやすいということが挙げられます。
効果が出るまでに平均して約3ヶ月~半年という長いスパンがかかるので、その間忘れずに毎日継続してしっかり使っていくというのが現実的には難しいアイテムです。
育毛シャンプー
育毛効果のある成分をシャンプー剤に配合し、シャンプーをするだけで頭皮環境を整えていくアイテムです。
使い方は普段のシャンプーと同じで問題ありません。
メリットとしては育毛剤に起きやすい付け忘れが起きづらく、デメリットとしては育毛剤よりも効果が弱いものが多いということです。
また、本来のシャンプー剤の目的である洗浄力や洗浄成分まで気にする必要があります。
育毛サプリメント
健康補助食品の位置付けになっているものの多い身体の中から頭皮環境を改善していくアイテムです。
使い方としては各種メーカーによって違い、食後や寝る直前に摂取するものなど様々です。
メリットとしては育毛成分の他に美容成分が配合されているものが多い為、女性に嬉しい美容効果も期待できる製品が多いことです。
デメリットとしては口から摂取するタイプのものなので、人によってはアレルギー反応の心配があるということです。
初めて育毛アイテムを使おうかと悩んでいる方には少し使いづらいアイテムかもしれません。
まとめ
ヘアサイクルを整えるのは薄毛、抜け毛の悩みを改善する為にとても重要なことです。
今回は普段の生活環境や育毛アイテムなどを紹介してきましたが、どれを選ぶにしても1番大事なことは『継続する』ということです。
是非、あなたに合った続けやすい方法を選んで頂けたらと思います。