女性の薄毛

女性のヘアサイクルの変化と薄毛の関係性とは?

年齢を重ねるごとに、女性のヘアサイクルには変化が見られます。

しかしそれがやがて薄毛につながる可能性もあるため、くれぐれも注意が必要です。

そこで今回は、女性のヘアサイクルと薄毛の関連性について、またヘアサイクルに変化が起こる原因やその改善策について、詳しく見ていきたいと思います。

そもそもヘアサイクルとは?

人間の髪はある一定期間成長した後、自然に抜け落ちて再び新しい髪が生えてきます。

この一定の周期のことをヘアサイクルといい、成長期から退行期、そして休止期というサイクルを何度も繰り返すことにより、古い髪が抜け新たな髪は生え変わっていきます。

・成長期
成長期では、毛母細胞が分裂を繰り返すことにより、髪が成長して太く長くなっていきます。

人間の髪は約10万本ほどあると言われていますが、その約8割以上が成長期の段階にあるとされており、成長期は男性の場合はだいたい3~6年、女性は4~8年続くようです。

・退行期
退行期とは、休止期に移行する前の期間のことを言います。

毛母細胞の分裂回数が減少して色素細胞がメラニンの合成もストップするため、毛球が退化していき、古くなった髪の毛が抜け落ちていきます。

この期間は男女ともに、だいたい2~3週間ほどであると言われています。

・休止期
休止期に入ると、髪は完全に成長が止まってしまいます。

ブラッシングやシャンプーなどで髪が多く抜ける場合は、この時期に入っていると考えていいでしょう。

抜けた髪の根元をチェックしてみて、毛根がこん棒のような状態になっていれば正常な抜け毛であると言えます。

この時期の毛乳頭は、毛根部分から離れ髪を成長させる準備を始めていますが、何らかの原因により期間が長引いてしまうと、なかなか新しい髪が生えてこなくなる場合があるため注意が必要です。

へアサイクルと変化と薄毛の関連性とは?

加齢などにより成長期が短くなり休止期が長くなると、当然髪の成長する時期が短くなる反面、休止期による抜け毛が増えるため薄毛の引き金になると言われています。

またその他にもヘアサイクルの変化の原因はさまざまですが、食生活の乱れやストレス、また頭皮の血流の悪化なども悪影響を与えると言われているため注意が必要です。

ヘアサイクルに変化を招く主な原因とは?

ここでは、ヘアサイクルに大きな影響を与え、薄毛を引き起こす可能性のあるさまざまな原因について詳しく見ていきたいと思います。

・不規則な食生活
不規則な食生活により栄養が不足すると、髪の成長に必要な栄養素が頭皮まで行き届かなくなるため、薄毛や抜け毛を招きます。

髪の約9割以上は、18種類ものアミノ酸が結合してできるケラチンというタンパク質でできています。

このケラチンは年齢を重ねるとともに減少するため、日々の食事からしっかり摂取する必要があります。

また髪と頭皮の活性化に欠かせない、亜鉛やビタミンB群なども合わせて取るようするといいでしょう。

・無理なダイエット
極端に食事の量を減らしたり、全く食べないといった急激なダイエットは、体にはもちろん髪にも悪影響を与えます。

髪の成長に必要な栄養素が不足しがちになると、髪のハリやコシ、ツヤなどが失われるだけではなく、抜け毛や薄毛を引き起こします。

ですからダイエットをする際には、無理な食事制限は行わずに適度な運動も取り入れるなどして、健康的に進めるようにしましょう。

・睡眠不足
睡眠と髪の成長に深く関わっているのが、睡眠中に最も多く分泌されると言われている成長ホルモンです。

成長ホルモンの分泌量が多ければ多いほど、丈夫で健康な髪が育ちます。

副交感神経が最も活発化し、成長ホルモンが大量分泌されるのは午後10時から午前2時の間であると言われています。

ですから毎日遅くても日付の変わる前には就寝し、最低でも6時間以上は睡眠を取ることをおすすめします。

・過剰なストレス
ストレスは自律神経を緊張させてしまうため、血管が収縮し血流の悪化につながります。

血行不良により毛母細胞に栄養素が行き届かなくなると、抜け毛や薄毛の原因となるため注意が必要です。

・紫外線による影響
肌だけではなく髪の紫外線対策もしっかり行わないと、毛母細胞が紫外線のダメージを受けて頭皮の日焼けや乾燥が起こるため、抜け毛や薄毛の原因にもなります。

・ヘアカラーやパーマによるダメージ
ヘアカラーやパーマ、またヘアアイロンなどの使用は髪を傷める原因となるため、ヘアサイクルへの影響による薄毛が気になる方は回数を減らすことをおすすめします。

ヘアサイクルの変化を招く原因を取り除く方法とは?

ここでは、ヘアサイクルの変化による薄毛を防ぐためにはどのようなことに気をつければよいのか詳しく見ていきたいと思います。

・髪の成長に必要な栄養素をきちんと摂取する
不規則な食生活をしているという方は、バランスの取れた食事を取り、髪の原料となるタンパク質や毛母細胞の働きを活発にする亜鉛などのミネラル、血行を促進するビタミン類などをしっかりと摂取するようにしましょう。

また毎日3食きちんと取ることも大切であり、栄養バランスの整った食事は女性ホルモンを安定させることにもつながり、薄毛予防にも効果を発揮します。

・ストレス解消
ストレスによって自律神経が緊張すると、血流が滞ったり男性ホルモンの増加につながると言われています。

体内の男性ホルモンが増えると、ヘアサイクルを乱す原因となるジヒドロテストステロンも増加し薄毛の原因となるため、正常なヘアサイクルを維持するためにも日々のストレスをうまく解消するようしましょう。

・定期的に運動を行う
質のいい睡眠を取るためにも、ウォーキングなどの適度な運動をするのがおすすめです。

ただし、筋トレなどの無酸素運動はかえって男性ホルモンの分泌を促進する可能性があるため、ランニングやなどの有酸素運動がおすすめです。

また体を動かすことはストレス解消につながるため、エレベーターではなく階段を使ったり、いつもより一駅分長く歩くようにするなど、普段の生活の中でも工夫するといいでしょう。

・過剰な飲酒を控え禁煙する
喫煙は体内に大量の活性酸素を発生させるため、体の老化を進め薄毛だけではなく白髪の原因にもなります。

また体内で活性酸素が発生すると、男性ホルモンであるジヒドロテストステロンの生成を抑制するため亜鉛が大量に消費されるため、髪の成長に必要な分が不足してしまう場合があります。

また煙草を吸うと、血液の流れが滞りがちになるため、頭皮の血行不良を招き薄毛や抜け毛の原因となります。

さらに過度な飲酒をした際には、肝臓でアルコールを分解するために多くのエネルギーと栄養素が使われるため、やはり栄養不足の一因となってしまいます。

ですから飲酒はほどほどして、できれば禁煙することをおすすめします。

・紫外線対策を行う
特に頭頂部は特に紫外線が当たりやすいため、日傘や通気性のいい帽子などをかぶるなど、紫外線から髪と頭皮を紫外線から守るようにしましょう。

もし長時間に渡り紫外線を浴びてしまったという場合は、頭皮に優しい洗浄成分が含まれているアミノ酸系シャンプーで髪を洗ったり、頭皮用の化粧水を使用して、しっかり保湿するなどしてヘアケアするようにしてくださいね。

まとめ

ヘアサイクルが正常に機能していれば、髪は健康的な状態を保つことができますが、加齢や食生活の乱れ、またストレスなどによりヘアサイクルに変化が起きると、薄毛や抜け毛の引き金となるためくれぐれも注意が必要です。

ヘアサイクルの変化による薄毛を防ぐためには、栄養バランスの取れた食事を心がけたり、適度な運動を行うことが大切です。

また飲酒や喫煙などをできるだけ控えたり、紫外線へのケアもきちんと行うことが大切であると言えるでしょう。