薄毛や抜け毛に悩んでいる方の中には、対策のためにまず何をすればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
かといってこのような問題は、なかなか他の人には相談しづらいものですよね。
そんな時には、まずは日々の食事の内容について見直してみるのがおすすめです。
髪や頭皮の成長を促し健康的に保つためには、毎日の食事でしっかりと髪の成長に必要な栄養素を摂取することが非常に重要となります。
そこで今回は、薄毛や抜け毛の予防や改善のためによい食べ物や悪い食べ物、また薄毛を招く食習慣などについて詳しく見ていきたいと思います。
抜け毛予防や改善に効果を発揮する食べ物
肉類や大豆製品などたんぱく質が含まれている食べ物
豚肉や鶏むね肉などの肉類やマグロなどの魚類、卵や大豆製品、牛乳、やヨーグルト、チーズなどといった乳製品などには、髪の主成分であるたんぱく質や必須アミノ酸も多く含まれています。
髪の重要な成分であるケラチンは、シスチンをはじめとした18種類のアミノ酸で構成されています。
シスチンを生成するためには、必須アミノ酸であるメチオニンという成分が必要となりますが、メチオニンは体内で作り出すことができないため、日々の食事から摂取する必要があります。
栄養バランスの偏った食生活や無理なダイエットにより、たんぱく質や必須アミノ酸が不足してしまうと、髪の成長に悪影響を及ぼすだけではなく、髪が細くなり抜け毛が増えて薄毛になる可能性があるため、注意が必要です。
必須アミノ酸は、植物性の食品にも多く含まれており、豆腐や豆乳などの大豆製品にはメチオニンはもちろん、トリプトファンやフェニルアラニンといった必須アミノ酸が含まれています。
また乳製品には、たんぱく質を生成する際に欠かせないメチオニンやイソロイシンなどが多く含まれています。
特にチーズなどに多く含まれている必須アミノ酸のスレオニンは、頭皮を保湿する手助けをすると言われているため、上手に日々のメニューに取り入れていきましょう。
牡蠣やレバーなどミネラルが多く含まれている食べ物
牡蠣に含まれている亜鉛には、毛母細胞の分裂を促しホルモンバランスを整える働きがあり、髪の成長や薄毛の改善に効果があると言われています。
その栄養価の高さから海のミルクとも呼ばれている牡蠣には、その他にもビタミン類やたんぱく質などの成分が豊富に含まれています。
ひじきや赤身の肉、魚類などには、やはりミネラルのひとつである鉄分が、小魚や乳製品にはカルシウムが多く含まれています。
鉄分の不足による貧血は女性に非常に多く、貧血になると全身の血液の流れが悪化するため、頭皮の毛母細胞に髪の成長に必要な栄養素を送り届けることができなくなってしまいます。
そうすると髪がパサつきがちになり、抜け毛が増え薄毛になる可能性があるため注意する必要があります。
ナッツ類などのビタミンEが含まれている食べ物
アーモンドやごまなどに含まれているビタミンEには、血管を広げて血流を促進する働きがあります。
頭皮の血液の流れが悪くなると、栄養素や酸素が頭皮の毛母細胞に届きにくくなり髪の成長が阻まれるため注意が必要です。
またビタミンEには、髪や頭皮の老化を進行させる原因となる体内の過酸化脂質や活性酸素の発生を抑える効果もあるため、薄毛予防には最適であると言えるでしょう。
緑黄色野菜やフルーツなどのビタミンCが含まれている食べ物
肌に良いことでよく知られているビタミンCは、パプリカやパセリ、いちごなどに多く含まれています。
またビタミンCは、肌を健康で若々しい状態に保つためには欠かせないコラーゲンを生成する際に必要な成分でもあります。
コラーゲンの中でも、特に髪や頭皮の健康に大きく関わっているのが17型コラーゲンです。
このコラーゲンには、髪の成長サイクルを正常に機能させる保つ働きがあり、さらに色素幹細胞にも影響を与えるため、白髪予防にも効果があるとされています。
豚肉やレバー、玄米、しいたけなどビタミンB群が含まれている食べ物
ビタミンB1やB2、ビタミンB6などのビタミンB群には、毛母細胞の活動を活発にして新陳代謝を促し、髪や頭皮を健康な状態に保つ働きがあります。
またこれらを摂取することで頭皮の生まれ変わりもスムーズになり、乾燥などのトラブルも起こりにくくなります。
ビタミンB群の一種であるビオチンには頭皮の血流を促す働きがあり、体内で不足してしまうと細胞分裂の回数が減り、抜け毛が増えてくるだけでなく頭皮トラブルにつながる場合もあるため気をつけましょう。
豚肉や鶏肉、うなぎなどに含まれているビタミンAが含まれている食べ物
ビタミンAには抗酸化作用があるため、エイジング効果があると言われています。
また頭皮の乾燥を防ぎ、炎症などの頭皮トラブルが起こるのを防いでくれます。
ただしビタミンAは体内に蓄積されやすく、過剰摂取すると皮膚の角質が厚くなると言われているため、摂りすぎには注意するようにしましょう。
薄毛や抜け毛の原因となる食習慣とは?
以下では、普段から気をつけたい抜け毛や薄毛の引き金となる食習慣について具体的に見ていきます。
過度なダイエット
急に食事の量を減らすなどの無理なダイエットを行うと体はエネルギー不足となり、髪の成長に欠かせない栄養素が頭皮まで行き渡らなくなり、薄毛や抜け毛の引き金となる場合があります。
また脂質を全く摂取しなくなると頭皮が乾燥するため、頭皮を保湿するためにかえって皮脂が過剰分泌されることがあります。
そうすると毛穴が詰まることなどにより頭皮環境が悪化して薄毛につながります。
ですからダイエットを行う場合には、極端な食事制限を行うのではなく栄養バランスのよい食生活を心がけ、ウォーキングやストレッチなど体を動かすことによりエネルギーを消費するようにしましょう。
外食が多い
仕事の忙しさなどから外食ばかりが続くと、どうしても栄養バランスが偏りがちになり、高カロリーで塩分や脂質の多く含まれている食べ物を摂りがちになってしまうため、髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。
このような状態が続くと頭皮の皮脂の分泌量が増え、頭皮環境を悪化させ薄毛になりやすくなってしまうため注意が必要です。
寝る直前の食事
寝る直前に食事を摂ると、就寝中に胃の働きが活発になり血液の流れが集中してしまうため、髪に必要な栄養素や酸素が頭皮に運ばれにくくなってしまいます。
これはダメ!薄毛や抜け毛につながる食べ物
ここでは、直接薄毛や抜け毛の原因となってしまう食べ物や飲み物について詳しく見ていきたいと思います。
脂身の多い肉など脂質の多い食べ物
頭皮の皮脂には、髪にツヤを与え乾燥を防ぐという効果がありますが、摂り過ぎると皮脂の過剰分泌につながるため、霜降りなどの脂身の多い肉や揚げ物、ファストフードなどはできるだけ避けるようにしましょう。
菓子類やジュースなど糖分の多い食べ物
糖分が多く含まれている食べ物を摂取すると、血液がドロドロになり血流が滞ったり皮脂の過剰分泌にもつながります。
そのため頭皮の雑菌が増えて頭皮環境が悪化し、抜け毛や薄毛を招く可能性が高まるため気をつけましょう。
カレーや香辛料を使った刺激の強い食べ物
香辛料など刺激の強い食べ物は、皮脂の過剰分泌を招いたり、雑菌の増殖による頭皮の炎症などにつながる可能性があるため、できるだけ控えるようにしてください。
カフェインの含まれている飲み物
カフェインに含まれている成分の中には、髪の成長を阻害するものが含まれているといわれています。
またコーヒーやお茶に含まれているカフェインには覚醒作用があるため、寝る前に摂取すると睡眠不足や睡眠の質の低下を招き、髪の成長ホルモンの分泌量が減ってしまう原因となってしまいます。
アルコール類
アルコールを摂取すると、体内で分解するためにアミノ酸やビタミンなどの栄養素が多く消費されてしまいます。
これらは髪の生成にも必要な栄養素であるため、不足すると髪の成長に必要な栄養素が足りなくなり、薄毛につながる可能性があるため注意する必要があります。
普段の食生活を見直して薄毛を予防しよう
薄毛を予防するためには、無理なダイエットや外食などを避けて、髪を作る上で欠かせないたんぱく質やビタミン類、ミネラルなどが多く含まれている食べ物を毎日の食生活に取り入れることが大切です。
また逆に薄毛の原因となる髪に悪い食べ物はできるだけ摂らないようにして、さらには栄養バランスの整った食事を心がけることも重要であると言えるでしょう。
この記事を参考にして、薄毛予防のまずは身近な習慣から見直してみてくださいね。