「毛髪診断士」という職業を知っている人は少ないのではないでしょうか。
その名前から髪の毛のプロというイメージが湧きますが、実際何をする人か知らない人も多いでしょう。
そこで、毛髪診断士という資格について、また、毛髪診断士に相談する方法など、毛髪診断士について詳しくご紹介します。
Contents
毛髪診断士とは?
毛髪診断士は、「公益社団法人日本毛髪科学協会」という組織が主催する試験に合格すると取得できる資格です。
「公益社団法人日本毛髪科学協会」は、1965年に創立された歴史が長い協会です。
毛髪診断士、認定講師、認定指導講師の3つの試験を主催しています。
毛髪診断士とは、髪の毛に関する知識と顕微鏡を使用して髪の毛の状態を的確に観察・診断できる技術を取得した人のことです。
髪の毛に悩みがある人の相談に乗り、その人の髪の毛の状態を診断したうえで、個人個人に合った適切なアドバイスを行い、髪の毛の状態を良くしていきます。
毛髪診断士になるためには?
毛髪診断士になるためには、毛髪診断士講習会を受講する必要があります。
講習期間は2日間です。講習会に参加し、認定試験を受験して合格すると晴れて毛髪診断士になることができます。
毛髪診断士の認定期間は2年間と定められています。
2年経つと、更新試験を受け合格しなければなりません。2年ごとに試験を受けるため、常に髪の毛の知識に関してアップデートしていく必要があります。
毛髪診断士が学ぶ髪の毛の知識
それでは、毛髪診断士が講習会で学ぶ髪の毛の知識についてみていきましょう。この講習会の講師は、皮膚科専門医や学識者が行っています。
講習内容
1.毛総論
1)皮膚のしくみ
2)ヒトの毛の数、種類、分布と年齢変化
3)毛器官の構造
4)毛の色
5)毛の発生 毛の役割
6)毛周期
7)男性ホルモン
8)遺伝子異常による毛の異常
9)毛の役割
2.毛の損傷とヘア・ケア
1)物理的原因による毛の損傷
2)化学的原因による毛の損傷と皮膚の障害
3)ヘア・ケア
4)毛幹の性質
3.毛髪の疾患
1)異常毛 -毛幹の異常-
①毛幹の形態:直毛、くせ毛-波状毛、縮毛
②形状の異常
③白点として見える付着物
④白髪
2)脱毛症 -脱毛ならびに頭皮の疾患-
①よりよい理解のための基礎知識
②脱毛症の分類
③脱毛症各論
4.毛髪診断
1)抜け毛の相談と観察
2)損傷毛の診断
3)毛髪診断の実際
4)頭皮の観察
5.香粧品
1)化粧品と医薬部外品
2)香粧品の配合成分
3)皮膚の洗浄剤
4)頭髪用化粧品
5)頭髪用医薬部外品
このように、髪の毛の概要・仕組みから、髪の毛の傷の状態やそのケアについて、また髪の毛の病気について学びます。
そして、髪の毛の観察や診断、また髪の毛に関わる化粧品や医学部外品等についての知識を学びます。
まさに、毛髪診断士は髪の毛のプロフェッショナルです。
毛髪診断士はどこにいる?
では、毛髪診断士はどのような場所にいるのでしょうか。
「公益社団法人日本毛髪科学協会」のホームページに、「毛髪診断士がいるサロン等の全国一覧」というページがありました。
お住まいの県ごとに、建物名や住所、電話番号が表記されています。
このサイトで確認すると、毛髪診断士は、発毛サロンや美容サロン、薬局、また内科や皮膚科のクリニックにいることがわかります。
また、同ホームページに「無料毛髪相談」というページがあります。
東京都では、無料毛髪相談が定期的に開催されています。
毎月第一火曜日に日赤献血ルーム新宿ギフトで行われていて、献血に協力した人が対象になるようです。
また、「電話での毛髪相談」も行っています。
専用の相談電話が設けられていますので、まずは電話で相談してみるのもいいかもしれません。
さらに、不定期ですが、地域で「無料毛髪相談」のイベントも開催されています。
一般市民を対象にしていて無料で毛髪の相談ができますので、お近くで開催される場合にはぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
毛髪診断士がおすすめする女性の薄毛の対応
毛髪診断士が在籍する場所についてお伝えしました。
しかし、家の近くに毛髪診断士がいない場合や、毛髪診断士に直接相談するのをためらう人も多いと思います。
そこで、毛髪診断士がおすすめする女性の薄毛対策についてご紹介します。
薄毛につながる症状
女性の場合は特に、髪の毛全体が薄毛になる傾向があります。薄毛になる兆候として髪の毛や頭皮に表れる特徴は4点です。
1.髪の毛が細くなる
髪の毛全体が細くなります。ストレスを抱えたりして頭皮の健康状態が悪くなることが原因です。
2.頭皮のべたつき
夕方や汗をかいたあとは、頭皮のべたつきが気になるようになります。この頭皮のべたつきは、毛穴を詰まらせてしまう原因になります。
3.頭皮が硬い
頭皮が硬くなっている人も多いのではないでしょうか。頭皮が硬いということは、頭の血行が悪い状態であるということです。髪の毛のハリやコシがなくなってきたと感じたら、頭皮の硬さをチェックしてみてください。
4.フケが気になる
フケは頭皮がトラブルを抱えていることを表しています。ベタベタしたり、カサカサしていたり、人によって症状が違います。
薄毛の原因
では、女性が髪の毛全体が薄毛になる原因を3点ご紹介します。
1.ストレス
ストレスが原因により血流が悪くなると薄毛の原因につながります。
仕事や人間関係などでストレスを多く抱えている人も多いでしょう。
ストレスにより、身体が緊張状態となり、血管が収縮してしまいます。
血管が収縮すると、血流が悪くなり、頭皮に十分な栄養が送られなくなってしまいます。
そうなると、髪の毛の成長が妨げられてしまいます。
2.食生活
食生活が乱れると薄毛の原因につながります。
油分が多いものや甘いものを日ごろから多く摂取すると、皮脂が過剰に分泌され、頭皮の毛穴に皮脂がつまってしまいます。
3.女性ホルモンの減少
年齢を重ねたり、食生活の乱れが習慣化すると女性ホルモンが減少してしまい、薄毛の原因につながります。
女性ホルモンには、髪の毛を健康な状態に保つ働きがあります。
女性ホルモンが減少することで、髪の毛が細くなったり、ハリやコシがなくなり、髪の毛が抜けてしまします。
薄毛対策
1.ストレス
ストレスにより血流が悪くなっている人は、髪の毛を洗う前に頭皮マッサージをしましょう。頭皮を刺激することによって、血流が良くなります。
2.食生活
食生活が乱れていると感じる人は、食生活を見なおしてみましょう。
肉中心の食生活で油分の多いものを食べすぎている人は、魚介類を食べる日を週に1日作るなど、心掛けるといいでしょう。
魚介類のなかでも、ビタミンBを多く含むかつおやマグロを摂取するといいでしょう。
魚介類が苦手な人は、キノコ類を摂取しましょう。
キノコにもビタミンBが多く含まれています。
ビタミンBには過剰な皮脂の分泌を抑えてくれる効果があります。
3.女性ホルモン
豆類を積極的に摂取するようにしましょう。
豆にはイソフラボンという成分が含まれていて、女性ホルモンと同じ働きをすることがわかっています。
普段から気を付けて、豆乳や納豆などを摂取するように心掛けると、女性ホルモンの減少を抑えることにつながります。
毛髪診断士とは?薄毛はプロに相談!まとめ
髪の毛の状態を自分で判断して対応している人も多いのではないでしょうか。
間違った対応をしていると逆に状態が悪化してしまう恐れもあります。
お近くに毛髪診断士がいる場合は、ぜひ1度相談してみてはいかがでしょうか。
また、毛髪診断士がおすすめする薄毛対策も併せて参考にしてみてはいかがでしょうか。