ストレートパーマやカラーリングなど、家庭の中でも手軽に使えるようになりましたが、頭皮には大きな影響を与えることになるでしょう。
頭皮は手足と比べると浸透力が高い特徴を持っています。
手についても痛みを感じないものでも、頭皮は敏感なため、大きなダメージを負う可能性が高いのです。
パーマの仕組み
パーマは、その特性から髪の結合を分解します。
再結合させるとしても、一度負ったダメージは回復するわけではありません。
髪の毛母細胞から生み出された瞬間に、細胞としては死んでいる状態になります。
つまり、伸びてきた髪は、再び成長することがありません。
髪がダメージを追えば、回復することもできないのです。
髪の毛の結合が失われれば、細くハリもコシもない状態になります。
うまく再結合できない状態になると、切れ毛や枝毛になることも出てくるのですから注意が必要です。
パーマをかける際には、頭皮に刺激があることが分かっているので、つかないように施術をします。
しかし、全てを防ぐことはできないため、多かれ少なかれ影響を与えるのです。
毛穴の中までパーマ液は浸透するので、思っている以上に大きな影響が出ます。
パーマ液が浸透していくと、毛穴や毛根で炎症を起こし、ヘアサイクルにも影響が出てくるのです。
こうした状態を、接触性皮膚炎と呼びます。
皮膚の弱い人が特に起こしやすい状態です。
抜け毛が増えてくると、ヘアサイクルの乱れから、成長が追いつかなくなり、健全な髪が少なくなったことが薄毛につながります。
パーマに関する薬剤も年々進歩しています。
技術に関しても、格段に進歩したのは間違いありません。
少しでもダメージを残さないような方法も考えられてきました。
それでも、ダメージが影響をゼロにすることはできません。
特に施術頻度が多くなると、影響を抑えたとしても、蓄積していくことに変わりがないからです。
日本の女性も黒髪が少なくなったと言われます。
おしゃれでパーマを使う人も増えている中で、方法によっては将来薄毛になる危険性を理解しておかなければいけません。
パーマのあとは非常に敏感
おしゃれという面では、どうしてもパーマをかけたい人もいるでしょう。
髪の質の問題で、ストレートパーマを利用した人も出てくるはずです。
一番の問題は、知識も技術もない人が、むやみやたらにパーマをかけることです。
専門家である理容師がパーマをかけるのに比べ、自分でやろうとすると技術には大きな差が生まれます。
自分で行うと、頭皮はただでさえ見えない状態です。
髪の状態も見えないまま、手探りでパーマ液を付けることになるでしょう。
仮に毛先だけとしても、髪の客観的な状態の把握が難しいのは確かです。
美容師は多くの経験を持っており、少しでも付着を防ぐだけの技術もあります。
素人がパーマをかけたりすれば、どんなものでもダメージを受けることを理解しなければいけません。
費用はかかるとしても、専門家に施術してもらうことが、頭皮のダメージも少なくして薄毛になる可能性を下げることができるのです。
パーマやカラーリングをした後の頭皮は、とても敏感な状態です。
パーマをかけた直後は、シャンプーをしたりすることができないことがありますが、その後しばらくは洗い過ぎに注意しなければいけません。
シャンプーを使いすぎると、ダメージを受けている頭皮は、どんどんと皮質を奪われます。
脂質を奪われたことによって、ドライな状態が出来上がってしまいます。
数日間は、できるだけ刺激を与えないように、強いシャンプーなどは控えなければいけません。
ブラッシングをする場合にも、髪の毛は摩擦に弱くなっているので、優しく丁寧にかける必要があるでしょう。
頭皮へのダメージも考慮し、刺激を与えないようにするのが大切です。
ダメージを抑えたパーマもある
ダメージを抑えたパーマを利用する方法もあります。
クリープパーマは、これまで行われてきたパーマに比べると、パーマ液の使用を抑えることができる方法です。
ホットパーマのように、熱を与えたりするのではなく、湿度を高めて低温で蒸すような状態を作るのが特徴です。
空気の力を使ってかけるエアウェイブもダメージを抑えることができます。
どうしてもかけたい時には、こうした方法を選択するのがポイントです。
ただし、どんなところでも利用できる技術ではないので、事前に確認しておかなければいけません。
少しでもパーマによるダメージを感じたら、薄毛に悩まないためにも、二度とかけないことが大切です。
これまで問題がなかったとしても、パーマ液によるダメージに頭皮が耐えられない可能性も高く、大きなダメージを残す可能性があるからです。
一度作り出された髪の毛は、二度と元には戻りません。
トリートメントなどで、一時的に髪の毛をカバーすることはできます。
表面をコーティングするため、美しく見せることはできるでしょう。
しかし、ダメージを受けた頭皮は、トリートメントでは回復しません。
仮に頭皮についてしまえば、さらに炎症を引き起こす可能性も出てきます。
どんどん薄毛になる原因を作り出すため、負担があると思ったら、どんな方法であってもかけないようにするべきです。
まとめ
パーマは髪にかけているつもりでも、頭皮に影響を与えています。
どんなに優しく作られていても、化学薬品を使っていることを忘れないようにしましょう。
かけ過ぎによって、薄毛になったことに気がついても、時すでに遅しということもあります。
少しの変化も見逃さないようにして、健やかな髪を作り出すことがパーマによるおしゃれより大切です。