女性の薄毛は、30代後半から40代にかけて急激に増加すると言われています。
ですから50代ぐらいにさしかかると「薄毛は年齢的なものだから、もうしょうがない」と半ばあきらめてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし実は50代からでも薄毛対策をすることは、決して遅くはありません。
そこでここでは、50代の女性の薄毛の原因や改善方法などについて詳しく見ていきたいと思います。
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50代女性の4人に一人は薄毛に悩まされている!?
50代以降になると、女性でも薄毛や抜け毛が進行して、頭皮が透けて見えてしまうこともあります。
女性は30代後半頃から徐々に髪の本数が減り、40代に入るとだんだん髪が細くなりコシが失われて抜けやすくなったり、分け目が目立つようになります。
50代では女性の約25%、つまり四人に一人は実は髪のボリュームダウンや薄毛に悩まされているというデータもあります。
また普段はさほど気にしていないという方でも、外出する際にヘアスタイルがなかなか決まらず、悩んでいるということが多いようです。
さらに個人差はありますが、40代から50代の前半にかけて、多くの女性は閉経を迎えます。
閉経を迎えると当然生理がこなくなるため、女性ホルモンの分泌量が少なくなります。
女性らしいハリやコシのある髪を保つためには、女性ホルモンの分泌が必要不可欠です。
ですから閉経して更年期を迎えると、髪はツヤやコシを失い、全体的に細くなり薄毛が気になるようになります。
50代女性の薄毛の原因とは?
以下では、50代女性に多く見られる薄毛の原因について詳しく見ていきます。
①女性ホルモンの減少によるヘアサイクルの乱れ
人間の髪は、成長期と退行期、休止期というヘアサイクルを繰り返すことにより、古い髪が抜け落ち、新しい髪が生えてくる仕組みとなっています。
髪が成長する成長期には、頭皮の毛母細胞の分裂が活発に行われます。退行期は、休止期に移行する前段階であり、細胞分裂の速度が徐々に低下し、毛球が完全に退化します。
ヘアサイクルの最終段階とも言える休止期には、髪の成長が止まりストップし、古くなった髪の毛が抜け落ちていきます。
女性の場合、だいたい4〜6年でヘアサイクルが一巡するため、一生のうちに約15〜30回ほどヘアサイクルを繰り返すとされています。
このヘアサイクルの機能を正常に保つ役割を担っているのが、女性ホルモンのエストロゲンです。
しかし閉経し更年期に突入してエストロゲンが減少すると、ヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなり休止期が長くなってしまいます。
そうすると新しい髪がなかなか生えてこなくなり、髪全体の本数が減り薄毛になります。
また女性ホルモンの分泌量が低下するのは反対に、男性ホルモンのやはり割合が高くなっていきます。
そうすると男性型脱毛症、つまりAGAと同じような症状が起こり、髪が細くなっていき薄毛が引き起こされるようです。
②新陳代謝機能の低下
女性ホルモンのエストロゲンは、実は髪の新陳代謝をスムーズに行わせる役割も担っています。
10代から20代前半にかけては頭皮は28日周期で生まれ変わっているとされていますが、50代になると45日もかかるようになります。
そうすると頭皮の新陳代謝が悪くなり、古い頭皮が残りやすくなるため髪の成長に悪影響を与えます。
③不規則な生活習慣や日々のストレス
栄養バランスの偏った食生活や睡眠不足などの不規則な生活は、皮脂の過剰分泌や頭皮の血流が滞ることにより、頭皮環境の薄毛を招く引き金となります。
特に50代以降の薄毛は、髪そのものよりも加齢による頭皮の老化により、頭皮が乾燥して硬くなります。
そうすると毛穴も細くなってしまい、当然生えてくる髪も細くなります。
さらに乾燥により毛穴にゆがみができると髪がうねりやすくなり、ますますヘアスタイルを整えることが難しくなります。
薄毛を防ぐ対策とは?
ここでは、50代の女性の薄毛を防ぐ方法について具体的に見ていきたいと思います。
①髪に良い食生活を心がける
髪の主成分はケラチンというタンパク質であるため、強く健康的な髪を育てるためには、毎日の食事から良質のタンパク質を摂取する必要があります。
一日のタンパク質の必要量の目安は、成人女性の場合は約55gほどであると言われています。
ですから1日3食の食事に、肉や魚類、また卵などのタンパク質が多く含まれている食材を取り入れ、55g以上摂取するように心がけましょう。
また豆腐や納豆などの大豆製品に含まれている大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一つである、エストロゲンに非常に近い成分であるとされています。
女性の加齢による薄毛については、その原因のひとつが女性ホルモンの減少であると言われているため、大豆製品を日々の食生活にうまく取り入れ、薄毛の進行を防ぐようにしましょう。
②毎日最低でも6時間は睡眠を取る
夜更かしなどが原因による睡眠不足は、頭皮の新陳代謝を滞らせ、頭皮環境を悪化させるため、健康的な髪が育ちにくくなってしまいます。
また若返りホルモンとも呼ばれている成長ホルモンは、夜寝ている間に分泌量が増加し、就寝3時間後に最大値になるとされています。
ですから髪を成長させるためには、最低でも6時間以上、できれば7〜8時間の睡眠を取るようにしましょう。
さらに成長ホルモンには全身の細胞の合成を助ける働きがあるため、頭皮の毛母細胞の活性化による若返り効果が期待でき、薄毛予防につながります。
③適度な運動を行う
成長ホルモンは睡眠中以外にも、筋トレやウォーキングなどの運動することでホルモンの濃度を最大で200倍にまで増加させることが可能となっています。
また更年期に起きるさまざまな心身の変化やストレスに対応するためにも、運動はとても効果的であると言えます。
さらに睡眠のリズムを整えることにもつながり、新陳代謝機能アップや頭皮の血行を促進する効果もあります。
そうすると髪が毛細血管からの栄養分を吸収しやすい環境となるため、薄毛の改善効果をもたらしてくれます。
ただし外出する際には、紫外線から頭皮へのダメージをできるだけ避ける必要があります。
特に日中のウォーキングなどの際には、通気性の良い帽子をかぶるなどして紫外線対策も万全にしておくことをおすすめします。
ストレスを溜めない
ストレスは頭皮の血流を悪化させ、薄毛を進行させる原因となります。
また薄毛や抜け毛のことで悩むあまり、かえってそれがストレスとなってしまうケースもあるため、適度に発散するようにしましょう。
頭皮や髪を清潔に保つ
頭皮は全身で皮脂の分泌量が最も多いとも言われています。
ですから毎日シャンプーを行い、常に頭皮や髪を清潔にしておくことが重要です。
さらに加齢により、乾燥しがちで硬い頭皮になると健康的な髪が育ちにくくなってしまうため、頭皮マッサージを行い頭皮を軟らかくして、血行を促すようにしてください。
ただし、過度なシャンプーはかえって逆効果となるため、毎日多くても二回程度に留めておくようにしましょう。
まとめ
年齢を重ねていくごとに、女性の髪は少しずつ変化しています。
ですから薄毛に悩んでいるという方は、まずは毎日の生活のリズムや食生活を見直すことにより頭皮環境を改善したり、適度に運動することにより頭皮の血液の流れを改善することが重要となってきます。
またヘアカラーをして髪を明るい色にしてみたり、パーマをかけて髪をふんわりと見せたりと、薄毛を逆手に取り、その時の自分に似合うスタイルを見つけていくのも一つの方法であると言えます。
ですから必要以上に悩んだりあきらめたりせずに、明るく前向きな気持ちで向き合っていくことが大切ですよ。