40歳代に差しかかったあたりから、加齢によって髪のボリュームを失い、抜け毛に悩む女性が多くなります。
元気な髪を保ち、若々しくいるためには、薄毛を防ぐための早めの対策をすることが大切です。
老化現象だからと諦めてしまう前に、まずは薄毛になる原因を知ることが必要です。
そして、生活習慣の見直し等、すぐに出来る対策をして行くことで抜け毛を減らし、薄毛になるのを防ぎましょう。
加齢による薄毛の原因
女性ホルモン(エストロゲン)の減少
女性は閉経の前後5年間に更年期を迎えます。
更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少し、ヘアサイクルの乱れが起こります。
ヘアサイクルが乱れると、毛根が活動を休む休止期の毛の割合が増えます。
髪が伸びる成長期の毛の割合が減ってしまい、脱毛本数が増加して頭全体の髪の毛の本数が減少してしまいます。
頭髪密度の減少
頭髪密度は年齢が上がるにつれて減少していきます。
毛の直径は、女性は20歳代から30歳代にかけて最大径になり、加齢とともに細くなります。
髪の毛の1本1本が細くなるため頭髪密度が減ってしまい、頭皮が透けて見えたり分け目が広がったりするため、薄くなったように感じるのです。
その他の薄毛の原因
その他にも、
・側頭部の毛量が減っている
・皮脂分泌の減少により、ハリやツヤが失われるため地肌が目立つ
・毛が柔らかくなる
等の、髪の毛のボリュームが減ってしまう原因があり、加齢による薄毛の原因は様々です。
加齢による薄毛を防ぐには
加齢による薄毛を防ぐためには、日常の生活習慣の見直しが必要です。
生活習慣を整えると健康になり、頭皮環境を良くすることにつながります。
ですので、生活習慣を整えることは、薄毛を防ぐのに効果的と言えます。
薄毛を防ぐために見直したい生活習慣とは
薄毛を防ぐために、規則正しい生活を心がけましょう。
その他にも、すぐに出来る基本的な生活習慣を見直してみてください。
基本的な生活習慣を見直しについて
・栄養バランスの良い食事
・質の良い睡眠
・適度な運動
栄養バランスの良い食事
まずは、髪の毛を構成するタンパク質が不足しないように気をつけてください。
肉や魚、卵や豆を積極的に摂りましょう。また、タンパク質をしっかりと吸収するために、ビタミンやミネラルの摂取も欠かせません。
野菜や果物でビタミンCやビタミンB群を摂り、魚介類や海藻でミネラルを摂取します。
肉中心の脂質の多い食事は、血流の低下を招いて抜け毛の原因になります。
栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。
質の良い睡眠
髪の毛の成長の為に、質の良い睡眠を取ることも大切です。
夜の睡眠時に最も多くの成長ホルモンが分泌され、髪の成長を促します。
特に深い眠りの時に、多くの成長ホルモンが分泌されます。
しかし、成長ホルモンは20歳ごろをピークに、加齢とともに減少してしまいます。
眠りが浅いと成長ホルモンの分泌量が更に減ってしまうため、質の良い睡眠を取ることが必要となります。
午後9時前後が毛根部の細胞分裂が活発に働く時間と言われています。
出来るだけ午後10時から午前2時に深い眠りが訪れるように、ベッドに入りましょう。
寝る前のテレビやスマホ、PCの使用は脳が興奮状態になり寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。
就寝前の1時間は出来るだけテレビやスマホ、PCの使用を避けて、ゆっくりと過ごし脳をリラックスさせましょう。
適度な運動
適度な運動は、血行を促進して頭皮環境を良くします。
健康な頭皮を保つためにも、運動する習慣をつけましょう。
適度な運動は、ストレス解消の効果も期待出来ます。
有酸素運動がおすすめ
有酸素運動は、全身に酸素を取り込んで細胞を活性化させる効果があります。
心肺機能を高めて血流を促進しますので、頭皮環境を良くするためにも有効です。
ウォーキングや水泳等、1日に20分程度の有酸素運動をしましょう。
家の中で出来る踏み台昇降運動や、もも上げ運動は隙間時間に出来るので手軽な運動習慣としておすすめします。
薄毛の原因になるため、注意したいこと
過度なダイエットをしない
ダイエットのための極端な食事制限は、髪の毛の栄養不足となって抜け毛を増やす要因となります。
栄養バランスが偏らないように気をつけた上で、エネルギー量を控えるように気をつけてください。
ストレスを溜めない
ストレスを溜めるとホルモンバランスの乱れを引き起こします。
抜け毛の増加につながりますので、ストレスを解消しリラックスすることが大切です。
抜け毛についても気にしすぎるとストレスとなりますので、あまり気にし過ぎないようにしましょう。
正しいヘアケアをしましょう
薄毛に悩む人は、頭皮環境に問題があることが多いです。
頭皮環境を良くするためには、毎日の正しいヘアケアについて知っておく必要があります。
正しいヘアケアをすることで健康な髪の毛を保ちましょう。
正しいヘアケア法とは
・丁寧なシャンプー
・紫外線対策
・ヘアスタイル
・育毛剤の使用
丁寧なシャンプー
基本的にはシャンプーは1日1回で十分です。
洗い過ぎると頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮脂の過剰分泌を招きます。
洗浄力が強いシャンプー剤にも注意が必要です。
シャンプーをする時は、手のひらでシャンプー剤をよく泡立てて、頭皮を洗うことを意識します。
頭皮を強くこすらないように、丁寧に優しく洗いましょう。
シャンプー剤が残らないように、しっかりとすすぐことが重要です。
夜の眠っている間に髪の毛が育つため、朝よりも夜にシャンプーすることをおすすめします。
紫外線対策
髪の毛や頭皮は、肌と同じように日焼けによるダメージを受けやすいです。
外出する際は、日傘やつばの広い帽子などを使用して、なるべく紫外線に当たらないように髪の毛を守る対策をしましょう。
スプレータイプの日焼け止めの利用も、髪の毛の紫外線対策に有効です。
ヘアスタイル
ヘアスタイルによっては、頭皮に負担を掛ける場合があります。
毎日髪の毛をきつくしばっていたり、ずっと分け目を変えずにいると、頭皮に負担が掛かってしまって抜け毛につながりやすくなります。
定期的に分け目を変えることやショートヘアにする等、頭皮に負担が掛からないヘアスタイルを選ぶことで、抜け毛予防になります。
育毛剤の使用
育毛に有効な成分が入った育毛剤を使って、頭皮マッサージをすることも抜け毛防止や発毛促進におすすめです。
効果を実感するまでに時間がかかりますが、根気よく継続することが大切です。
病気の可能性も・・・
女性の抜け毛や薄毛の原因は様々です。
加齢によるものと決めつけていると、病気や体の不調を見過ごしてしまいますので注意が必要です。
・婦人科系疾患による脱毛
・甲状腺機能の異常
・鉄欠乏性貧血
婦人科系疾患による脱毛
卵巣のう腫等、婦人科系疾患によって女性ホルモンの分泌が減ってしまい、抜け毛の原因になることがあります。
甲状腺機能の異常
甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、抜け毛が増加することがあります。
抜け毛だけでなく、むくみや倦怠感を感じる場合は、甲状腺機能の異常が潜んでいるかもしれませんので早めに受診することをおすすめします。
欠鉄乏性貧血
貧血に悩む女性は多いです。貧血になると、血液の鉄分不足によって髪の成長が妨げられる可能性があります。
貧血は抜け毛以外にも、頭皮の乾燥や皮膚のかさつき等、様々な不調に繋がります。
食事で鉄分をしっかりと摂るように心がけて貧血にならないように注意しましょう。
まとめ
加齢による女性ホルモンの分泌の低下は、避けられません。
ですが、早めに適切な対策をとることにより、抜け毛や薄毛の進行を防ぎたいものです。
まずは生活習慣を整えて、髪の毛や頭皮の環境に良い生活をめざしましょう。
また、正しいヘアケアや育毛剤等の使用を継続していきましょう。
それでも抜け毛や薄毛の改善が見られない場合は、一人で悩まずに専門のクリニックに相談してみることをおすすめします。