女性の薄毛

薄毛の女性に多い!びまん性脱毛症についてご紹介

ブラッシングやシャンプーした際などに、大量の髪が抜けると「このままどんどん髪が抜けて薄くなったらどうしよう」と心配になるという方も多いのではないでしょうか。 

抜け毛の原因はさまざまですが、全体的に髪が薄くなったり、頭皮が透けて見えるような場合には、女性特有の薄毛の症状であるびまん性脱毛症である可能性があります。

そこで今回は、びまん性脱毛症とは症状なのか、またその原因や対策などについて、具体的に見ていきたいと思います。

びまん性脱毛症の症状とは?

びまん性脱毛症の特徴は、FAGAのように前頭部や頭頂部を中心に薄くなるのではなく、先ほど述べたように抜け毛が増え髪全体が薄くなりボリュームダウンしたり、髪が細くなり分け目が目立つようになることが挙げられます。 

また髪にハリやツヤがなくなるのも、その症状のひとつであるとされています。

これらの症状が起こるのは、頭皮の血行不良や髪の栄養不足が、健康的な髪の成長をはばんでしまうからであると言われています。

FAGA、男性型脱毛症と間違われやすいですが、FAGAは加齢により女性ホルモンの分泌量が減少することによって起こるのに対して、びまん性脱毛症は、髪の成長に必要な栄養素の不足や、間違ったヘアケア方法による髪へのダメージが原因として挙げられます。

びまん性脱毛症は3つに分類される

びまん性脱毛症は、その進行具合により、急性休止期脱毛、慢性びまん性休止期脱毛、慢性休止期脱毛に分けられます。

精神的ストレスや栄養不足、また出産後などある特定の要因が引き金となり急激に抜け毛が増えた場合は、急性休止期脱毛であると考えられます。

一方で、甲状腺疾患や鉄欠乏性貧血などにより起こると言われている慢性びまん性休止期脱毛は、半年以上かけて徐々に進行し、頭部に全体的に薄毛が広がっていきます。   

さらに加齢や閉経後などの脱毛は、慢性休止期脱毛であると考えられます。

慢性びまん性休止期脱毛や慢性休止期脱毛は自覚症状がないうちに進行することも多く、そのためある程度症状が進んでから初めて気付く場合もあるため注意が必要です。

びまん性脱毛症の原因とは?

以下では、びまん性脱毛症の主な原因について詳しく見ていきたいと思います。

女性ホルモンの減少や乱れ

びまん性脱毛症の最も大きな原因のひとつとして、女性ホルモンの減少が挙げられます。

特に女性ホルモンのエストロゲンは、髪の成長を促す働きがあるといわれているため、女性ホルモンが減少するとへアサイクルが乱れ、抜け毛が増え薄毛の症状が起こります。

女性ホルモンの分泌量は、年齢を重ねるとともに減少していきます。ですから女性の多くが年齢とともに髪のハリやコシを失い、全体的にボリュームダウンしたと感じるようです。

また女性ホルモンは、妊娠や出産をきっかけとして急激にバランスが変化します。

妊娠中には女性ホルモンの分泌が活発であるため、出産後にその量が減ると、急に抜け毛が増えたり、髪にツヤがなくなりパサつくようになります。

ただしこの症状は、時間が経過すればに自然に治ることがほとんどですので、必要以上に心配する必要はありません。

また、経口避妊薬のピルを服用している場合、ピルを使用している間は女性ホルモンが増加しますがやめると元に戻るため、ホルモンバランスの乱れ、抜け毛につながるケースもあります。

栄養不足や過剰なダイエット

ファストフードや肉類などの動物性脂肪の多い食生活は、血流を悪化させ、頭皮や髪の栄養不足や皮脂の過剰分泌の原因となります。

また急激なダイエットをすると、体に必要な栄養素が不足してしまい、たんぱく質やミネラル、ビタミン類などの髪の成長に必要な栄養素が頭皮まで行き届かなくなってしまうため、注意が必要です。

ストレスの蓄積や睡眠不足

ストレスを溜めると、ホルモンバランスを乱す引き金となります。さらに自律神経の乱れや血管の収縮が起こり、髪に必要な栄養素が頭皮まで行き届かなくなる原因となってしまいます。

また健康的な髪を作るためには、睡眠中に分泌される成長ホルモンが必要不可欠であると言われています。

ですから夜更かしなどをして睡眠が不足しがちになると、成長ホルモンの分泌量が減少するため、髪の成長を阻んでしまう可能性があります。

ヘアケアによる髪へのダメージ

洗浄力の強いシャンプーで頭皮を力を入れてゴシゴシ洗ったり、一日に何度もシャンプーをすると、頭皮の乾燥を防ぐために必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥によるフケやかゆみ、炎症といったさまざまな頭皮トラブルが起こり、頭皮環境が悪化してしまいます。

こうしたことも抜け毛や薄毛の原因となるため、注意しなければなりません。

またヘアカラーやパーマは、頭皮に刺激を与える薬剤を使用するため、どうしても頭皮や髪にダメージを与えてしまいます。

そうすると炎症やかぶれといった頭皮のトラブルを引き起こし、髪のバリア機能が失われて、紫外線や外気による影響を受けやすい状態になってしまいます。

びまん性脱毛症の改善策とは?

ここでは、びまん性脱毛症の改善策についてご紹介していきたいと思います。

ホルモンバランスを整える

びまん性脱毛症の主なの原因は、女性ホルモンの分泌量の減少であると言われています。

女性ホルモンを補う方法のひとつとして、大豆製品に多く含まれている大豆イソフラボンを取ることが挙げられます。

植物性エストロゲンとも呼ばれているイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをすると言われているため、納豆や豆腐、豆乳などを毎日の食事に意識して取り入れるのがおすすめです。

栄養バランスの整った食事を取る

健康な髪の毛を育てるためには、髪の原料となる肉や魚などのたんぱく質、たんぱく質を合成するために必要な亜鉛などのミネラルを含む牡蠣やレバー、玄米やマグロなどに含まれているビタミンB類を多く摂取する必要があります。

また動物性脂肪の摂り過ぎを防ぎ、極端な食事制限によるダイエットなどは避けて、バランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。 

しっかり睡眠時間を確保する

髪にとって睡眠は非常に大切です。眠っている間に髪の成長ホルモンが最も多く分泌されるため、良質な睡眠を取るようにしましょう。

成長ホルモンは主に入眠後3時間以内に分泌されるといわれているため、就寝1時間前にはスマホやパソコンを見るのをやめ、軽くストレッチしたり、リラックス効果のあるアロマオイルをたくなどして眠る準備を整えましょう。

また良質な睡眠はストレスの軽減にもつながるため、毎日最低でも6時間以上は睡眠を取るようにしてください。

適度な運動を行う

ヨガやウォーキングなど、軽い運動を定期的に、無理のない範囲で行うようにしましょう。

そうすれば頭皮の血行促進につながり、夜もぐっすり眠れるようになりますよ。

特に寝る2時間ほど前にストレッチなどを行うと、ストレス発散できるとともに、寝付きがよくなるとも言われています。

ヘアケア方法を見直す

シャンプーは自分の頭皮にに合ったものを選ぶなど、これまで行ってきたヘアケアを見直すことも大切です。

特に乾燥肌や敏感肌の方は、アミノ酸系シャンプーなど低刺激のシャンプーに変えるのがおすすめです。

またシャンプーのしすぎやすすぎ残しに注意し、頭皮環境を整えるようにしましょう。

タオルドライやドライヤーによるヘアドライは丁寧に行い、きちんと髪を乾かしてから寝ることも非常に重要となります。

さらに入浴時や寝る前などに頭皮マッサージをすると、頭皮の血行促進だけではなく、皮脂や汚れなどの毛穴の詰まりを予防する効果も期待できます。

ヘアカラーやパーマによる髪や頭髪のダメージが気になる方は、それらをばらく控え、頭皮や髪が痛まないように気をつけましょう。

まとめ

びまん性脱毛は加齢やストレスなどの他にも、甲状腺の病気などにより起こる場合もあるため、まずは原因をしっかり見極めることが大切です。

加齢や出産による女性ホルモンのバランスの乱れや日々の食生活、ストレスやヘアケア方法などにより症状が進行する可能性もあるため、くれぐれも注意が必要です。

びまん性脱毛症の進行を抑えたり予防するためには、ホルモンバランスを整えたり、毎日の食生活を見直し、質のよい睡眠を取るように心がけましょう。

またこれまでのヘアケア方法を振り返ってシャンプーを変えてみることも非常に有効であると言えるでしょう。