髪が傷むと目立つようになる症状の1つに、枝毛・切れ毛があります。
きれいにスタイリングしようとしても、毛先に枝毛や切れ毛がたくさんあるとなんとなくボサついて見えがち。
うまくまとまらず、困った経験がある人もいるでしょう。
枝毛や切れ毛ができてしまうとカットするしかありません。
まずは作らないようにすることが大切です。
ここでは、枝毛や切れ毛ができる原因や予防方法、ケア方法などについて紹介します。
Contents
枝毛、切れ毛とは
髪が傷んだとき、毛先にあらわれるのが枝毛や切れ毛です。
このふたつは混同されがちですが、実は以下のような違いがあります。
枝毛:髪の毛先が傷んだところから裂けていくつもに枝分かれした状態。
切れ毛:髪の先がもろくなり途中でぶつんと切れた状態。
髪はすでに死んでいる細胞なので、傷ついたときに修復しません。
肌であれば、小さな切り傷ができたとしても数日もすればくっつくものです。
しかし、爪が割れると戻らないのと同じで、髪がダメージから回復することはなく、枝毛や切れ毛をくっつけて元の状態にすることはできません。
そのため、枝毛や切れ毛は作らないことが大切です。
できる原因を知り、きちんと予防しましょう。
原因
枝毛や切れ毛ができる原因は、髪の傷みです。
ダメージを受けた髪は表面を覆うキューティクルが損傷したり剥がれたりして弱く脆くなります。
そこにさらに刺激がかかることで切れたり裂けたりするのです。
切れ毛や枝毛を予防するには、髪が傷まないようにすることが大切です。
そこで、何をすると髪が傷むのか知っておきましょう。
合わないシャンプー
髪を健康な状態に保ちたいなら、まず注意したいのがシャンプーです。
ドラッグストアなどで売っている大半のシャンプーは洗浄力が強く、肌や髪に対して強い刺激となることがあります。
これは、洗浄力が強すぎると、汚れだけではなく必要な皮脂や潤いまで落としてしまうためです。
皮脂は水分が蒸発するのを防ぐ、大切な役割があるもの。
落としてしまうと地肌が乾燥したり髪がカサついたりします。
こすれや摩擦
髪の表面を覆うキューティクルは、強くこすれたり摩擦が起きたりすると損傷したりはがれたりします。
ここから枝毛が起こります。
また、剥がれたキューティクルの隙間などから内部の水分やたんぱく質が漏れだして脆くなると、少しの刺激でぶつんと切れてしまい切れ毛もできてしまうでしょう。
無理なブラッシングはしないことが大切です。
洗髪したあとに乾かさず寝るのもよくありません。
これは、髪のキューティクルは濡れると開く性質があり、刺激に弱い状態になっているからです。
濡れた髪が寝具などでこすれると、簡単に傷んでしまいます。
紫外線
肌の日焼けを避けるため、日焼け止めクリームなどでケアしている人は多いでしょう。
しかし、紫外線が傷めるのは肌だけではありません。
紫外線は髪のキューティクルを損傷させるだけでなく、毛髪内部のたんぱく質も変性させて髪をパサパサにします。
繰り返しパーマをかける、縮毛矯正をする
パーマをかけておしゃれを楽しんでいる女性は多いでしょう。
しかし、パーマは強い薬剤を使うため、くりかえしかけると髪を傷める可能性が高いです。
パーマのしくみを簡単に説明すると、薬剤でキューティクルをこじ開け、毛髪内部のたんぱく質結合をつくりかえることで髪にかたちをつける、というものです。
キューティクルを無理やり開くので表面を傷めやすく、そこから毛髪内部のたんぱく質や水分が流れ出てしまい、髪がやせて細くもろくなることもあります。
ドライヤー、アイロンの熱
先述したとおり、髪を洗った後は濡れたまま放置せず、しっかり乾かすことが必要です。
とはいえ、ドライヤーを一カ所に集中してかけたり至近距離から温風をあてつづけたりすると、かえって傷みの原因となることがあります。
スタイリングでヘアアイロンを使うときは、ドライヤー以上に注意が必要です。
アイロンはかなり高温になるので、一カ所に当て続けると髪が火傷のようになってしまう恐れがあります。
予防するにはどうすれば良い?
シャンプーは優しいものを
シャンプーは、洗浄力がマイルドで必要以上に皮脂を落とさないものを使いましょう。
ただし、あまりに洗浄力が低いものは古くなって酸化した皮脂や髪についたスタイリング剤、汚れなどを落としきれずにべたつくを招くことがあるため、注意が必要です。
シャンプーの一番の目的は頭皮を清浄に保つこと。
適度な洗浄力がありつつ、刺激の少ないものを選びましょう。
しっかり乾かすこと!
熱で髪が傷みそうだからと、洗髪した髪を自然乾燥させてはいけません。
先にも述べましたが、濡れた髪はもろく傷つきやすい状態だからです。
また、いつまでも頭皮や髪が濡れていると雑菌の繁殖を招き、かぶれやニオイを招く恐れもあります。
頭皮がかぶれると、髪の成長を妨げるなどのトラブルも起こりかねません。
そこで、優しくタオルドライをして水分をしっかり吸収してから、きちんとドライヤーを使って乾かすようにしましょう。
タオルドライすることで、ドライヤーの温風をあてる時間が短縮できます。
乾かす目安は8割程度です。
乾かしすぎると髪が乾燥して傷み、枝毛や切れ毛を招くことになるので注意しましょう。
紫外線対策
意外とおろそかになりがちなのが、紫外線対策です。
頭は人間の体の一番上についているので、顔よりも紫外線を受けやすい場所。
しっかり対策が必要です。
外にでるときは帽子や日傘を使う、UVスプレーを使うなどして髪を紫外線から守りましょう。
紫外線は窓ガラスを通しても届くので、一日中室内で過ごす人もこまめにUVスプレーなどでケアすると安心です。
パーマ、カラーは頻度の調整を
パーマやカラーは、強い薬剤で髪のもともとの性質を変えてしまうものです。
あまり頻繁にかけるのは避けたほうが無難でしょう。
枝毛や切れ毛ができてしまった!そんなときの対策法
枝毛や切れ毛ができたら元の状態に修復することはありません。
そのままにしていると避けた部分や切れた部分から傷みが進行する可能性が高いので、できたところは切り落としてしまいましょう。
このとき注意したいのは、切れ味の良いヘアカット用のハサミを使ってすぱんと切り落とすことです。
事務用はさみは切れ味が悪く、キレイに切断できません。
ぎざぎざの断面からさらに傷みが進行する可能性もあるため、ヘアカット用はさみを使ってきれいにカットしましょう。
あまりに枝毛や切れ毛の量が多いようであれば、美容室に相談してプロにカットしてもらうのが安心で確実です。
枝毛や切れ毛ができている髪は弱った状態にあるため、外部刺激にも弱くなっています。
ヘアオイルやアウトバストリートメントで髪をコーティングして、刺激から守ることも大切です。
ただし、つけすぎるとべたつくを招くため、量は慎重に加減しましょう。
こまめな予防と対策で美しい髪に
枝毛や切れ毛があると、ぴんぴんと立ち上がったり広がったりして美しくないものです。
対処法としては、できたところを切ってしまい、傷まないようにケアしながら伸びるのを待つしかありません。
髪を傷めて枝毛や切れ毛を作らないように、自分に合ったシャンプーを使う、紫外線から守るなどできるケアを行いましょう。