ヘアケア

薄毛女性も気になるパーマの原理とその種類について

美しいウェーブを楽しんだり、バラエティーにとんだヘアスタイルを作るために、多くの人たちがパーマをかけるようになり現在では20代以上の約3割の方がパーマをかけています。

そこでこの記事では、パーマの原理を解明し、自分に合ったパーマがどんなものなのかを解説していきますので、これからパーマを当てようと思っている方は是非参考にしてください!

パーマの原理

私たちが一般的に行われているパーマは、コールドパーマと呼ばれるパーマです。

実は現在のようなコールドパーマは開発されて50年足らずです。

ですが歴史的にみると、髪の毛にカールやウェーブを付けることは、古代エジプト時代から行われていたといわれています。

その後電気パーマが開発され、「電髪」と呼ばれるパーマが世界中で大流行しました。

そして1941年チオグリコール酸によるコールドパーマが開発され、コールドパーマ時代の幕開けとなったのです。

パーマ剤

一般的なパーマ剤は還元剤を主成分とした第一剤と、酸化剤を主成分とした第二剤からなっています。

これらの用剤は強い作用を持っており、その使い方次第では皮膚や髪の毛を傷めたりすることがあるので、厚生労働省では還元剤や酸化座などの種類とその配合量を定めた、パーマネントウェーブ用剤基準を制定しています。

では第一剤と第二剤にはどのような違いがあるのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

第一剤

第一剤の主成分である還元剤として使用できるのは、チオグリコール酸システインの2種類だけです。

チオグリコール酸は、パーマ特有のニオイの一因となっているのですが、髪の毛の還元剤としては非常に優れています。

従って、美容院で使われているほとんどのパーマ剤は、チオグリコール酸系です。

一方システインはチオグリコール酸に比べて還元力がなく、ウェーブの係が弱いのですが、作用がマイルドなので傷んだ髪用として優れています。

第二剤

第二剤の成分である酸化剤には、第一剤と同じように基準が設けられており、臭素酸ナトリウム臭素酸カリウムなどが使われます。

第二剤は、還元剤によって切断されたシスチン結合を、傘下によって再結合させる働きがあり、ウェーブを固定する効果があります。

酸化力が弱くなると、その効果が薄れてウェーブが作れませんし、パーマの持ちも悪くなります。

従って、酸化剤を安定化させる剤も加わっています。

パーマの効果

パーマの効果は大きく2つに分けられます。

それはイメージを生み出す効果とスタイリングの補助です。

パーマをかけることによってヘアスタイルに変化をもたらすことができますし、気になる薄毛を目立たなくすることもできます。

イメチェンしたい方などにとってはとっておきのヘアアレンジ方法なのです。

それぞれの効果について詳しく解説していきます。

イメージを生み出す効果

パーマによって、カールやウェーブをつけることで新しいイメージを生み出す効果があります。

一般にストレートヘアーの人がパーマをかけると、柔らかい感じになりますが、パーマヘアには様々なバリエーションがあり、パーマのかけ方によって印象がずいぶん違ってきます。

例えば、小さいカールを全体にかけると、カーリーヘア、アフロヘアになりますが、髪が短ければコケティッシュな感じが、髪が長ければワイルドな雰囲気が演出できます。

また、髪全体にパーマをかけるのか、部分的にかけるかによっても、無数のバリエーションが生まれるのです。

スタイリングの補助的効果

パーマ処理によってあらかじめ髪に流れを作っておくと、ブロー仕上げの際にスタイリングしやすくなりますし、スタイルも長持ちします。

また、ふわっとしたボリューム感を生み出すこともできるので髪の流れを作る場合は、髪の根本がポイントで、方向を定めて髪の根元からパーマをかけます

初めてパーマをかける時には不安がつきもので、実際パーマをかけてみると、思っていた以上にウェーブが強く感じられるものです。

なので初めての人には部分的なパーマか、緩く大きめのパーマがおすすめです。

自分が納得いくパーマをかけることが大切

既にパーマをかけている場合でも、ウェーブの状態やボリューム感に不満が残る場合があります。

またパーマをかけると、カットした直後の状態よりもかなり毛先のラインが上がって短めになるのです。

そのため、こんなはずではなかった、というトラブルが起こることもしばしば。

どんな仕上がりにしたいのか、希望するスタイルを美容師さんと、納得いくまで話し合うことが大切です。

ストレートパーマ

ストレートパーマは、本来くせ毛の人がストレートで艶のある髪にあこがれ、パーマで波状の紙を伸ばすために行うパーマ技術の一つです。

最近ではパーマのウェーブを落として、ストレートに戻したいときにも行われているようです。

原理

ストレートパーマの原理は、ウェーブをかけるパーマと同じですが、髪の毛をストレートにするために一昔前ではアクリルの板に髪の毛を張り付け、ブラシで伸ばしてストレートにした状態で、還元処理、酸化処理する方法が一般的に行われていました。

技術が未熟な美容師が施術した場合、アクリル板の荷重で髪の根元に負担がかかり、断毛という事故を起こすこともあります。

現在では日本パーマネントウェーブ液工業組合の自主規制によって、アクリル板の使用は自粛されるようになり、これに代わって櫛でとかすのみで髪の毛をストレートにする方法がとられているのです。

くせ毛には縮毛矯正がおすすめ

くせ毛の人がストレートパーマをした場合、伸ばした部分は一見ストレートに見えますが、あたら悪しく生えてくる部分は本来のくせ毛なわけです。

なので頻繁にストレートパーマをかけることになってしまいます。

したがって、髪の毛の損傷をできるだけ抑えた縮毛矯正剤なら、髪への負担が軽減されくせ毛をまっすぐに伸ばすことができるのでおすすめです。

パーマによる髪の毛の損傷

パーマは、強い化学処理によって髪の毛のコルテックスの構造を変化させる、いわば髪の毛にとっては大手術のようなものです。

その際に、内部のたんぱく質を抽出させることが分かっています。

更にその直後の洗髪時にも、かなりのタンパク質が溶けてしまうため、髪の毛にハリやコシが無くなり、潤いが保てなくなってしまうのです。

また、還元剤によって切断されたシスチン結合が、酸化の際にきちんと再結合されなかった場合には、髪の強度の低下が見られます。

強度が低下すると、無理なブラッシングや間違ったブロー処理で、簡単に髪の毛が傷んでしまいます。

頻度が高くなると傷みもひどくなりますので、なるべく回数を減らす工夫が必要です。

【まとめ】パーマの原理を理解して安全にオシャレを楽しもう!

いかがでしたでしょうか?この記事ではパーマの原理や種類について解説してきました。

パーマ剤は第一剤と第二剤に分けられ、それぞれの働きによって髪の毛うねりやウェーブを与えてくれます。

近年のヘアアレンジ方法として、多くの方に定着しているパーマアレンジ。その種類は様々で人の好みによってスタイリング方法が大きく変わっています。

しかしパーマは髪の毛にダメージを与えてしまいますので、回数はほどほどに、日常的にケアが必要です。

日常の手入れとしては、トリートメントやコンディショニング効果のあるものを使うことをお勧めします。

パーマ後の髪の毛はとてもデリケートになっていますので、ブラッシングなども無理しないように心掛けましょう!