薄毛といえば、男性に起こるものと思われがちです。
男性の場合には、生え際がだんだんと後退したり、頭頂部が薄くなったりするのが一般的な症状ですが、女性の場合には全体的に薄くなっていきます。
男性よりも薄毛に悩む人は少ないとされていますが、なんらかのサインも出てくるので、見逃さないでチェックしていきましょう。
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薄毛のチェックポイント
抜け毛が目立つ
女性の薄毛でも、よく知られているのは出産直後です。
抜け毛が気になり髪が薄くなってきている状態に気が付くことがあります。
出産直後の場合には、自然に元の状態へと戻っていくため、気にする必要はないとされています。
髪の毛が抜ける量が多くなり、異変に気が付く例です。
もしも、これが出産直後でなければ、原因を見つけなければいけません。
抜け毛を見分ける基本は、太さと根元です。
健全な髪の毛は、抜けても太さがありしっかりとしています。
根元が白く丸くなっているなら、正常な状態です。
もともと髪の毛には抜ける時期があるので、この状態なら心配はいりません。
問題は髪が細く、根元もよわよわしくてふくらみもない状態です。
頭皮が硬い
頭皮を触ったときに、硬いと感じたときには要注意です。
頭皮を触って硬いか柔らかいか試す機会は少ないかもしれませんが、たまには触ってみましょう。
頭皮が指でなかなか動かないような状態は、硬いと考えます。
髪の毛も、体の一部です。
頭皮の中にある毛母細胞と呼ばれる中で作られ、伸びていきます。
なにもないところから作り出せるわけではありません。
体の他の部分と同様に、栄養が運び込まれて作り出されます。
頭皮が硬いと、その中にある血管も細く、なかなか血が送りだせない状態です。
人間の血液は、体温を維持して、酸素や栄養を運んでいる役割を持っています。
つまり、頭皮が硬い状態は、髪の毛にとって健やかに育つベースを失ってしまうかもしれないということです。
頭皮を触ってみて、なにか違和感を覚えたときは、薄毛の兆候が見られるかもしれないと疑うべきでしょう。
薄毛の原因になる部分もチェック
生活習慣の乱れ
薄毛になってから振り返ると、生活習慣が乱れていたという人も少なくありません。
体の一部である髪の毛も、生活習慣の影響を色濃く受けます。
なぜ、関連性があるのかといえば、ホルモンバランスの影響を受けるためです。
生活のリズムが狂うと、女性ホルモンのバランスが崩れてしまうことは知られています。
妊娠中や出産したのちの状態も同様です。
髪の毛が細くなったり、薄毛として目立つようになったりするのも、生活習慣が影響を与えている可能性があります。
実際に生活習慣を正しく整えるというのは、現代社会において簡単ではありません。
それでもバランスの良い食事やストレスの発散をすることで、女性ホルモンのバランスにも好影響を与えられるでしょう。
改善できる部分は、積極的に取り組んでいったほうが、髪のためになります。
睡眠不足な毎日
髪の毛が体の一部と認識できても、いったいどのような流れで作られていくのかが重要です。
うまく働かなければ、健やかな髪の毛が作られず、薄毛になる可能性が出てきます。
髪の毛を作るためには、体の中で作られる成長ホルモンが必要です。
この成長ホルモンは、いつでも分泌されているわけではありません。
主に夜10時あたりから、翌2時あたりまでがゴールデンタイムとも呼ばれる時間です。
この時間に、良質な睡眠をとることで、成長ホルモンが多く分泌されます。
毎日睡眠不足に陥っていたりすれば、薄毛になるのは必然といっても過言ではありません。
成長ホルモンが分泌されると、髪の毛を作り出すだけではなく、根元もしっかりと支えてくれるのがポイントです。
徹夜をするなど、睡眠時間の乱れで髪の毛が抜けた感じがするというのも、この時間と関係があると考えられるでしょう。
生活習慣の乱れのひとつですが、長期的に影響を及ぼす可能性がある部分です。
カラーリングやパーマの掛け過ぎ
カラーリングもパーマも一般的なものになりました。
黒髪の女性が少なくなってきているともいわれますが、髪の毛にダメージがあるのは、掛けた後の髪の軋みなどから、だれでもわかるはずです。
髪の毛の表面にあるキューティクルにダメージを与え場合があり、髪が細くなってしなやかさを失い、薄毛に感じるときが出てきます。
これは、髪の毛だけなら、一過性です。
伸びてしまえば、問題はありません。
ところが、頭皮へのダメージはそうはいきません。
頭皮に付いた薬剤が毛根にもダメージを与えるため、長期的にところで薄毛につながる可能性が出てくるからです。
強い薬剤を使うときには、付着しないように注意が必要でしょう。
自分で染めたりパーマを掛けたりするよりも、美容師さんにお願いして施術してもらうほうが安全です。
加齢とAGAの関係
加齢とともに訪れる衰え
年齢とともに変化するのも、髪の毛が体の一部だからです。
髪の毛もだんだんと衰えて、毛母細胞も30歳あたりでピークを迎えると考えられています。
女性の場合、衰えが直接抜け毛になるわけではありません。
髪の毛の成長が弱くなり、髪の毛がだんだんと細くなってコシやハリを失っていくのが特徴です。
ボリューム感を失っていき、同じ本数のままだったとしても、頭皮が見えるようになるため、薄くなったと感じます。
自分の髪を触ったときに、コシやハリがなく細くなってきたと思ったら、これは大事なサインです。
ぺしゃっとつぶれてしまうようになるのも、同じような原因が考えられます。
髪の毛をしっかりと育てていくことが、質の改善には必要です。
深刻なFAGA
深刻な状態になるのが、FAGAと呼ばれる薄毛です。
Female AndroGenetic Alopeciaの頭文字をとったもので、男性型脱毛症の女性版という意味を持ちます。
ホルモンバランスの崩れが原因のひとつで、女性ホルモンが少なくなり、男性ホルモンが優位になって発症するというのがFAGAです。
髪の毛のボリュームがだんだんとなくなり、細くなっていく特徴を持ちます。
頭頂部を中心に広がる流れは似ていますが、AGAの名前を持っていても、男性とはメカニズムが異なり、はげてしまうわけではありません。
女性ホルモンの減少には、いろいろな原因があります。
加齢もそのひとつですが、自律神経の乱れなど、一過性ではありません。
単純に生活習慣によるホルモンバランスの変化といったことではないのがFAGAの問題です。
短期的なものではなく、長期的な部分で影響を与えているため、原因を突き止めなければ、そのままにしておいても回復するとは限りません。
年齢に伴い髪の毛が細くなったわけではないとき、病院でチェックしてもらう方がいいでしょう。
ほかの薄毛のように、自分である程度の判別ができるわけではないためです。
治療が必要な状態でもあり、外用薬や内服薬が必要です。
男性のAGAとはと違った原因を持つため、自分で勝手に薬を判断したりせず、専門医に処方してもらうのが基本です。
成長サイクルによる抜け毛は怖くない
髪の毛には、成長に伴うサイクルがあります。
髪の毛を作り出し、成長しますが、やがて役割を終えて抜ける時期がきます。
春や秋になると抜け毛が多くなると感じますが、髪の毛の持つサイクルなのであって、なにかおかしいわけではありません。
抜けた後には、新たに作り出すための力を蓄える時期があり、また生えてきて伸びます。
時期的に抜け落ちてしまうのは、こうしたサイクルに起因するため、なにも問題はありません。
鏡で見ても、髪の毛が減ってきたという感じはしないでしょう。
髪の毛を育てるという意識を持ておけば、薄毛につながったりしません。
まとめ
薄毛に気が付いたときには、毎日のバランスから考え直してみるといいでしょう。
栄養が偏れば、髪の毛も育ちにくいのは、単純な道理です。
過度な食事制限を伴うダイエットを繰り返していると、薄毛になる可能性も出てきます。
ホルモンバランスの面でも、生活習慣を見なおし、良質な睡眠がとれるようにするのも対策です。
髪の毛を育てる環境を保つのが、女性の薄毛対策につながるので、軽い運動も取り入れてストレス発散ができるような毎日も送るようにするといいでしょう。