女性の薄毛

あなたの血管年齢は実年齢より上?下?女性の薄毛対策はまず血管から

お肌のエイジングケアはしていても、血管のことなど考えたこともない、という女性がほとんどではないでしょうか。

血管なんて、見えないものですしね。

しかし、血管もお肌も細胞の集まりですから、お肌が老化し始めたということは血管も同様に老化が進んでいます。

そして、血管が老化すると髪の毛にも悪い影響を与えてしまうのです。

血管年齢を下げるためにはどうしたら良いのでしょうか。

血管年齢とは

血管年齢とは、血管の弾力性から老化レベルを測るというものです。

方法には2種類あり、人差し指をセンサーに入れ、脈波の形からレベルを測るもの、もう一つは足指の血圧と脈波を測り、脈の速度から測るものです。

通常の健康診断では検査できませんが、循環器系の病院であれば検査が受けられるそうです。

なぜ血管年齢が近年注目されるようになったかというと、血管の柔軟性がなくなるということは動脈硬化が起きている証拠だからです。

血液は心臓のポンプによって全身を巡りますが、その力だけでは重力に逆らう上部に充分に送るには力不足です。

そのため、筋肉の動きに合わせて血管が伸縮することで、よりスムーズに流れるようになっているのです。

しかし、血管の柔軟性がなくなると充分に伸縮できなくなるため血流が悪くなり、全身に栄養と酸素が届きにくくなります。

すると内臓や筋肉が衰えやすくなり、血管がさらに老化するため動脈硬化が進行してしまうのです。

「人は血管から老いる」といわれるのは、このためです。

このような危険性を防ぐために、血管の柔軟性を測る「血管年齢」が非常に重要視されるようになってきたのです。

血管年齢を上げる原因

血管が何から出来ているかといえば、細胞の集まりです。

細胞は加齢とともに老化しますから、血管年齢が徐々に上がるのは仕方ありません。

しかし、実年齢より年齢を上げてしまう以下のような原因があるのです。

極端なダイエットや偏食

血管を作っている細胞は約70%が水分、次に多いのがタンパク質の15%です。

そのタンパク質は食事によってしか得ることができません。

そのため、タンパク質を制限した食事ばかりしていると血管が収縮し、硬くなってしまうのです。

また、動物性タンパク質や炭水化物の取り過ぎも血管年齢を上げてしまいます。

動物性タンパク質はコレステロールを、炭水化物は中性脂肪を増やす原因となります。

そしてこれらが血中に入り込むと血管壁に吸着してしまい、血管を狭くするだけでなく硬くしてしまいます。

これが動脈硬化の最も大きな原因なのです。

冷え性

血管は気温によって広がったり縮まったりしています。

皮膚が温度を感じるとそれが脳に伝わり、体温を調節するよう指令が出て、血管を伸縮させるのです。

寒ければ血管を縮めるよう指令が出るため、血液が流れにくくなります。

そのため、冷え性になると毛細血管まで血液が届きにくくなるため、いわゆる「ゴースト血管」になってしまいます。

それが続くと何か所もの血管が消滅したり、血管の柔軟性が失われて硬くなったりしてしまうのです。

睡眠不足

人間は1日のうちで交感神経と副交感神経が活性化する時間帯が違い、夕方から明け方までは副交感神経が優位になります。

副交感神経には血管を拡張する働きがあるため、血圧が下がります。

しかし、ストレスや寝る直前までのスマホの操作などで脳が興奮していると、夕方以降も交感神経が働き続け、なかなか寝付けなくなったり睡眠が浅くなったりします。

その結果、交感神経が優位な時間のほうが長くなり、血管が収縮したままになってしまいます。

すると血液が細い血管内を通らなければならないため、血管に圧力がかかり、血管が傷つきやすくなるのです。

運動不足

運動不足になると、消費カロリーが摂取カロリーより減ります。

すると消費されなかった炭水化物や脂肪が蓄積され、中性脂肪やコレステロールとなって血中に入り込みます。

その結果、血管を狭くしたり硬くしたりしてしまうのです。

さらに、運動は血行を良くすることで細胞の新陳代謝を促す作用があります。

そのため、運動不足は血管の細胞が正常な新陳代謝するのを妨げてしまい、血管が老化しやすくなるのです。

血管年齢が上がると髪にも悪影響が出る

血管年齢が上がると、健康に悪影響が出ることがおわかりだと思います。

では、髪の毛にはどのような影響が出るのでしょうか。

髪が寿命を全うできなくなる

健康な髪の場合、髪の寿命は女性が4~6年、男性は3~5年といわれています。

しかし、この寿命を全うするには充分な栄養が必要です。

しかし、血管の老化が進行すると、血液を充分頭皮まで送ることができなくなってきます。

重力の力に逆らう力がなくなってくるのです。

すると毛根部まで栄養が届きにくくなり、その結果髪の成長が止まり、寿命前に抜けてしまいやすくなるのです。

老廃物が蓄積されやすくなる

血管には動脈と静脈があり、その間を毛細血管がつないでいます。

毛細血管は動脈から血液を受け取り、同時に老廃物を静脈に渡します。

すると老廃物は静脈を経由して腎臓に送られ、尿となって排出されるのです。

しかし、血管が硬くなると毛細血管や静脈の機能が低下し、老廃物が頭皮に残りやすくなります。

すると髪の成長に支障が出て、細く弱い髪になったり抜けやすくなったりするのです。

血管年齢を下げるためには

血管を取り換えることはできませんが、新陳代謝を促進したり血管壁に吸着している老廃物を取り去ったりすることによって、血管の年齢を若返らせることができます。

そのためには以下のことを心がけましょう。

脂っこいものや炭水化物の食べ過ぎに注意

動物性脂肪はコレステロールを増やす働きがあり、肉や乳製品の取り過ぎは血管年齢を上げ、動脈硬化を引き起こしやすくなります。

そこで、同じタンパク質でも魚や大豆製品を多く摂取するようにしましょう。

特に青魚には血液をサラサラにするEPAやDHAが豊富に含まれていますし、大豆製品のイソフラボンはコレステロールを減少する作用が認められています。

また、生の玉ねぎには血液のサラサラ効果があります。

食物繊維を積極的に摂る

日本人の成人女性は1日18g、男性は21g以上が、食物繊維の1日摂取目安量になっています。

しかし実際には男女とも5g程度不足しています。

食物繊維には血糖値の上昇を緩やかにする作用があり、血管への負担を軽くしてくれます。

根野菜を中心に、できるだけ食物繊維をたっぷり摂るようにしましょう。

運動で血管拡張物質の分泌を増やす

一酸化窒素には、血管を拡張させる働きがあります。

通常は血管の一番内側にある内皮細胞によって生み出されるのですが、内皮細胞の機能が低下すると一酸化窒素が不足し、血管が収縮してしまいます。

そこでお勧めなのが運動です。

適度な運動をすることで内皮細胞の機能が良くなり、一酸化窒素を増やすことができるのです。

運動は早足歩きやスロージョギング、サイクリング、水泳などの、少し汗ばむ程度の有酸素運動を、1日30分以上、1週間で180分以上を目安に続けましょう。

慣れるまでは大変かもしれませんが、3ヶ月続ければ一酸化窒素が増えることが実証されています。

湯船に浸かって血管を拡張させる

なかなか運動する時間が取れない人は、入浴時シャワーで済ませず、できるだけ湯船に浸かるようにしましょう。

副交感神経が活性化し血管が拡張するので、血液の流れが良くなります。

また、全身に栄養が届けば細胞の新陳代謝も促進され、血管が若返る効果も期待できるのです。

毎日は無理でも週2~3回、38℃前後のぬるめのお湯に15分程度浸かることをお勧めします。

まとめ

血管年齢が上がれば上がるほど身体に負担がかかり、髪に栄養が届きにくくなります。

抜け毛や薄毛が気になるようになったら、血管年齢が上がり出していると考え、今回ご紹介したような方法で少しずつでも血管の健康を取り戻す努力をしましょう。