女性の薄毛

薄毛女性に朗報!アスタキサンチンの赤で髪のアンチエイジング!

アスタキサンチンといえば、大手メーカーがエイジングケア用化粧品に配合するようになって注目を浴びた成分です。

その後他のメーカーの商品にも使われるようになり、口コミを見てもアンチエイジングに期待できそうです。

そのアスタキサンチンが、髪の毛にも良いことがわかってきました。

今回は、その効果と摂取方法について解説します。

アスタキサンチンとは

まずは簡単に、アスタキサンチンとは何か解説します。

アスタキサンチンは海洋生物の赤色色素の一種

アスタキサンチンは赤色の天然色素の一種で、海の生物から採れる脂溶性のカロテノイドです。

カロテノイドとは天然の赤色や黄色の色素のことを指し、よく知られたものにはトマトのリコピンやニンジンのβ-カロテンなどがあります。

アスタキサンチンはサケやイクラ、カニ、エビなどに含まれています。

これらは生の時はくすんだ茶色っぽい色ですが、火を通すと赤くなりますよね。これがアスタキサンチン色素です。

アスタキサンチンかどうかを調べるには、加熱して赤くなるかを試すことです。

赤身魚でも熱して赤くならなければ、アスタキサンチンは含まれていません。

ヘマトコッカス藻がアスタキサンチンを生み出す

サケやイクラに含まれているこの成分ですが、彼らが体内で作ったものではありません。

元々は、「ヘマトコッカス藻」という植物プランクトンが作り出す色素です。

それをオキアミという動物プランクトンが食べ、さらにオキアミを食べた魚の体内にアスタキサンチンが蓄積されて、赤くなります。

そのため、魚介類に含まれているものの、アスタキサンチンは植物由来のカロテノイドです。

近年、ヘマトコッカス藻が大量に培養されるようになりました。

化粧品やサプリに配合されているものも「ヘマトコッカス藻抽出物」などと書かれているものがほとんどです。

圧倒的な抗酸化作用で注目

アスタキサンチンで注目されたのは、圧倒的な抗酸化作用でした。

抗酸化作用とは、活性酸素を抑制する働きのことです。

活性酸素は酸素の約2%を占める成分で、細胞をウイルスや細菌から身を守る役割があります。

しかし、大気汚染や紫外線、ストレスなどで増え過ぎると、健康な細胞も攻撃してしまうのです。

この作用を防ぐため、体内には何種類もの抗酸化酵素が存在します。

しかし加齢とともに減ってしまうため、老化や生活習慣病、メタボなどが起こります。

アスタキサンチンは、同じく抗酸化作用で知られるビタミンEの1,000倍、ビタミンCの6,000倍も強力な作用があるとされています。

そのため、老化防止に高い効果が期待できるのです。

アスタキサンチンの健康効果とは

アスタキサンチンには、多くの働きがあります。その中でも代表的な健康効果にはこのようなものがあります。

眼精疲労の緩和

私たちの目には、水晶体の厚さを調整する毛様体という筋肉があります。

この筋肉が緊張したり弛緩したりすることで、近くのものも遠くのものもピントがずれないようになっています。

しかし、老化やスマホ・パソコンなどの長時間使用による目の緊張が続くと、毛様体が疲労して水晶体の厚さを調整できなくなってしまいます。

アスタキサンチンは、脳に入り込めるという非常に珍しい性質を持っています。

脳は生きていくために最も重要な組織なので、危険防止のため侵入できる成分が限られているのです。

アスタキサンチンはその性質によって目の奥まで浸透し、毛様体の負担を軽減し、機能を改善させる働きがあります。

すでに多くの臨床試験でその効果が認められており、眼精疲労や老眼の予防改善のために使われています。

動脈硬化やメタボの予防

現在までの研究で、アスタキサンチンには特に脂肪の酸化を食い止める力が強いことがわかっています。

脂肪は蓄積されると分解されて血中に入り込み、中性脂肪や酸化した悪玉コレステロールを増加させてしまいます。

さらにこれらが血管壁に吸着し、血液をドロドロにしたり血管を狭く硬くしたりしてしまいます。その結果、動脈硬化になりやすくなるのです。

アスタキサンチンには脂肪の酸化を食い止めることで血管の太さや柔軟性が損なわれないようにし、動脈硬化を防いでいると考えられています。

さらに、アスタキサンチンを開発した富士化学工業が、この成分に体脂肪を減少させる効果があることを確認し、特許を取得しています。

脂質分解に必要なタンパク質を活性化させ、運動中の脂肪燃焼を促進させるのです。

糖尿病による腎臓機能低下の抑制
近年最も注目されているのが、糖尿病が原因で腎機能が低下するのを食い止める力です。

マウスでの実験では、アスタキサンチンを与えたところ腎炎の症状が非常に軽減したという結果が出ています。

また、京都府立医科大学が遺伝子を調査したところ、糖尿病患者に増える悪玉遺伝子が抑制され、善玉遺伝子が増えた、という結果が出ています。

現在、日本では腎臓機能の低下による透析治療を受けている人が、20万人以上いるといわれています。

アスタキサンチンにはこの数を減らす効果が期待され、現在も研究が進められています。

シミやシワの予防

シミやシワの多くは、紫外線によって出来るものです。

シミは、紫外線によって活性酸素が発生して肌が炎症を起こすと、それがメラニンを作る細胞に伝わってできるものです。

量が少ないうちは排出されますが、加齢とともに蓄積されてしまうのです。

また、シワは肌の柔軟性を保つコラーゲンやエラスチンが紫外線によって劣化し、機能が低下したことで起こります。

このように、紫外線によって肌の老化が進んでしまうのですが、アスタキサンチンには紫外線の害を阻止する作用があります。

抗酸化作用によって細胞の劣化を抑制し、シワやシミを予防する効果が認められており、化粧品や医薬部外品にも配合されています。

アスタキサンチンは髪と頭皮にも良い!

ここでは、アスタキサンチンが髪と頭皮にどのような効果が期待できるのか、解説します。

抗酸化作用で毛母細胞の劣化を防ぐ

前述したように、活性酸素は呼吸をしているだけで体内で合成されてしまいます。

それを防ぐために、体内にはSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)やグルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼなどの抗酸化酵素が存在しています。

また、ビタミンAやC、E、亜鉛、銅、セレンなどの抗酸化ビタミン・ミネラルを食事やサプリで摂ることもできます。

しかし、抗酸化酵素は加齢とともに減少しますし、近年日本人はビタミンやミネラルが大幅に不足しているという統計があります。

そこで問題となるのが、これらの抗酸化成分の不足による、毛母細胞の劣化・老化です。

少ない抗酸化成分は生命維持に必要な部分に優先的に使われ、末端組織の髪にはあまり回って来なくなるのです。

こういった場合に威力を発揮するのが、アスタキサンチンです。

非常に高い抗酸化作用が頭皮まで届くので、活性酸素によって細胞のDNAが損傷するのを防ぎ、育毛作用を促進するといわれています。

髪の成長因子を増やす

アスタキサンチンの育毛作用が注目されたのは、インスリン様成長因子のIGF-1という成分を増やす作用があることが発見されたからです。

その名の通りインスリンに似た働きをするこの成分は、成長ホルモンを原料として作られます。

IGF-1には、細胞の成長や増殖を刺激するためのシグナルを強力に活性化する作用があります。

また、細胞が劣化するのを阻害する働きがあることも確認されています。

これらの働きによって、髪を育てる毛母細胞の細胞分裂が促進され、髪の成長をサポートしてくれるのです。

すでに多くの育毛剤に配合されており、効果が期待できます。

アスタキサンチンを摂りましょう!

アスタキサンチンは1日の許容摂取量が設定されていない、つまりいくら摂取しても健康に被害はない、と食品安全委員会が回答しています。

そのため、食品からでもサプリからでも、量を気にせず摂取できます。

サケやイクラ、カニ、エビなどを積極的に摂ったり、サプリメントをうまく利用したりすると良いでしょう。

また、皮膚への刺激に関しては、この20年間で皮膚刺激性やアレルギー性はほとんど見られなかったという結果が出ています。

ただし、近年はほとんどの製品はヘマトコッカス藻から採られているため問題は起こりにくいのですが、中にはエビやカニから抽出したものもあります。

この場合、アレルギーが起こる場合がありますので、注意が必要です。

まとめ

アスタキサンチンの抗酸化作用は世界的にも注目されていて、アンチエイジングや抗老化効果に高い期待が寄せられています。

サケやカニ、エビを食べる、サプリを摂る、あるいは頭皮に塗ることで薄毛や抜け毛の予防にも良いとされているので、毎日の生活に取り入れてくださいね。