ある日突然何らかの原因によって、髪の毛が一部分だけ抜け落ちてしまいコインのように円形に薄毛が広がってしまう円形脱毛症。
円形脱毛症といえば男性に多いイメージですが、近年女性での発症も増えてきているようです。
女性の円形脱毛症戸はどのような症状でどんな原因によって起こるのでしょうか?
円形脱毛症について詳しく迫っていき、予防策や治療方法などを解説していきます!
Contents
円形脱毛症とは
円形脱毛症はその名の通り、頭の一部分の頭髪が円形に脱毛してしまう病気です。
かかる年齢は幼児から高齢者まで幅広く、原因も様々です。
円形脱毛が1か所だけできる単発性通常型と、複数にできる多発性通常型があります。
そのほかにも全頭型、全身型、蛇行型などがありますが、良く見られる円形脱毛症は、単発通常型と多発性通常型が多いです。
主な症状
一口に円形脱毛症といっても、その症状は人によって様々です。
初期症状として、突然頭髪の一部がまとまって抜け毛が発生し、円形に薄毛が広がっていきます。
そこから様々な種類の型に進行していくケースもあり、ひどい方だと脱毛範囲が広がって、抜け毛の量が初期に比べて2倍以上に膨れ上がることもあります。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因として上げられるのはストレスや神経障害・内分泌異常など様々な説があります。
しかし近年では自己免疫が原因による発症が有力視されており、他にも遺伝による発症の可能性も医学的に解明されているのです。
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
免疫疾患
人の体には、細菌やウイルスを外敵とみなし、撃退する「免疫」という防御システムが働いています。
しかし何らかの原因でこの免疫が乱れてしまうと、本来破壊してはいけない自分のリンパ球などを破壊し病気にかかることを自己免疫疾患といいます。
自己免疫が乱れる原因としては、ストレスや生活習慣の乱れによる自律神経の乱れなどが挙げられます。
破壊される対象が脱毛症のみで済めばいいのですが、自己免疫疾患は厄介な病気です。
脱毛症以外にも自己免疫疾患により関節リウマチや重症筋無力症などの併発の可能性があります。
遺伝
円形脱毛症の患者の約8%が遺伝による発症ということが、中国での研究や調査でわかっています。
家族内に円形脱毛症を抱えた人がいると、遺伝する可能性があり、その親等が近ければ近いほど、発症のリスクが上昇。
欧米の研究では、一親等の円形脱毛症の発症率は二親等の10倍にも及ぶ結果が出ており、円形脱毛症の遺伝的要因が関係していることがわかります。
円形脱毛症は女性でもなる?
薄毛の病気と聞くと、男性に多いイメージがありますが、円形脱毛症の場合は男女問わずかかってしまうリスクがあります。
老若男女誰でもかかってしまう病気なので、男性だからかかりやすい、女性だからかかりにくいというのはありません。
また症状や原因についても男女ともに同じとされており、抜け毛が一部分に多くなってきたら女性であっても円形脱毛症を疑うべきです。
円形脱毛症の予防方法
見た目にも悪影響を与えてしまう円形脱毛症。
女性らしさを醸し出すためには絶対にかかりたくない病気の一つですよね。
円形脱毛症をただ恐れるだけではいずれかかってしまった時に手遅れになる場合があります!
そこですぐに実践しておきたい予防方法を3つご紹介していきますので、円形脱毛症とは無縁になりたい方は是非試してみてください!
ストレス解消
円形脱毛症の原因である自己免疫疾患は、自律神経の乱れによって引き起こされる場合があります。
自律神経は精神的ストレスを感じると乱れやすく、結果的に円形脱毛症を引き起こす原因になりかねないのです。
適度なストレスは身体にも良いとされていますが、忙しい現代社会、女性なら仕事・家事・育児・人間関係など様々なストレスの要因があります。
精神的ストレスを0にすることは困難なことかもしれませんが、自分なりのストレス発散方法を見出し、適度にストレスを解消するようにしましょう。
これは円形脱毛症を防ぐだけでなく、他の病気を予防する上でも大切なので是非頭に入れておいてください。
頭皮環境のケア
ストレス状態が健全で、頭皮環境が悪化していれば、円形脱毛症にかかるリスクが上がります。
頭皮には皮脂と呼ばれるものが存在しており、不摂生な生活や頭皮ケアを怠ると髪の成長を促す皮脂に汚れが溜まったり劣化する恐れがあります。
日々規則正しい生活習慣を心掛け、頭皮マッサージなどでケアを行うことで毛根の血流促進につながり、元気な髪の毛が生成されていくのです。
毎日のシャンプーなどで皮脂汚れをしっかり洗浄し、クレンジングオイルなどでしっかり保湿。
そうすることで健全な頭皮環境を維持することができ、結果的に円形脱毛症を防ぐきっかけの一つになります。
遺伝子検査
家族や親戚に円形脱毛症の人がいれば、一度病院で遺伝子検査を受けてみることをお勧めします。
遺伝子検査をすることで、自分が円形脱毛症になる確率が明確にわかりますので、早期の対策をすることが可能です。
抜け毛がいつもより多く感じたり頭の一部分が薄く感じる場合は、円形脱毛症をすぐに疑うことができ、早期治療に臨めるので治癒も早くなります。
どうしても、遺伝による円形脱毛症は必ずしもかかるわけではありませんので、生活習慣の是正やストレス解消などは日々取り組んでおくことが大切です。
円形脱毛症にもしなってしまったら
円形脱毛症が疑われる症状が出た場合は、すぐに専門のクリニックや病院で診察してもらうことが大切です。
他の薄毛の病気とは異なり、他の病気を併発してしまう恐れもあるため、自分の体の中でどのような自己免疫疾患が起こっているのかを医師に確認してもらうのが最善です。
円形脱毛症と診断されたら、薬での治療を行うのですが、使用する薬や治療期間などは脱毛症の進行度合いによって異なります。
軽症の場合
早期の発見や気付きで受診した場合は、薄毛の進行を抑制する効果や発毛効果のある内服薬の服用で症状が改善されるのがほとんどです。
内服薬以外の治療法では、液体窒素を使った冷却療法などが行われる場合もあり、症状によって的確な治療方法を医師が提案してくれます。
漢方薬で脱毛症が治ると巷では言われていますが、漢方薬葉体質によって効く・効かないが分かれ、適切に治療するには医師による専門的知見が必要です。
なので症状を感じたら、薄毛治療専門のクリニックや病院へ受診することが早期治療への一番の近道といえるでしょう。
重度の脱毛症の場合
既に円形脱毛症が進行しきっており、複数あるいは大量の抜け毛が発生している場合は、長期の治療に挑むことになります。
治療方法は軽症の場合と異なり免疫反応を抑制し、自己免疫の破壊を防ぐステロイド剤を短期間集中型で大量に点滴する方法が一般的です。
もちろん内服薬での治療も行いますが、その分副作用のリスクも高まりますので、短期間で一気に治療をするのは身体に負担がかかりますので困難です。
また、一度失った毛髪を完全い取り戻すことはほぼほぼ不可能ですので、完治はできないということを頭に入れておきましょう。
女性でもかかる円形脱毛症は早期の治療が大切!
この記事では円形脱毛症が老若男女問わず発症し、自己免疫疾患や遺伝など様々な原因と症状があることを解説してきました。
円形脱毛症を予防するためにはまずは生活習慣の是正に取り組み、ストレスの適度な解消をすることで体の免疫機能を正常に保つことができます。
万が一円形脱毛症にかかってしまった場合は、症状を感じたらすぐに病院やクリニックで診察を受けるようにすれば、早期治癒が見込めます。
日々の頭皮ケアも忘れず行い、円形脱毛症を防ぐ生活を心掛けることが大切です!