「髪のパサつきが気になる」
「最近、傷んで広がってきた」
そんな髪のダメージに悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。
髪の傷みやパサつきが気になったときは、まずは洗髪の頻度や使っているシャンプーを見直すことがおすすめです。
なぜなら、シャンプーは毎日のように使うだけに、髪の状態に大きく影響を与えるものだからです。
ここでは、そもそもシャンプーとは何のために使うものなのか、選ぶときには何に注意するべきかなどについて説明します。
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そもそもシャンプーの役割とは
シャンプーの広告を見ていると「指どおりなめらかな髪になります」「潤いを与えまっすぐな髪にします」といったことが書かれていることがよくあります。
そのためか、シャンプーをする目的は「髪をきれいにすること」だと思っている人は多いのではないでしょうか。
確かに、髪をきれいに保つためにはシャンプーすることが大切です。
ただし、シャンプー本来の目的は、「頭皮の汚れとともに余分な皮脂を落とし、清潔にすること」であって、髪がきれいになるのはその副次的な効果にすぎません。
頭皮には、いうまでもなく非常に多くの毛穴があります。
毛穴のなかには皮脂腺もあり、ここから頭皮に皮脂が分泌されているのです。
分泌された皮脂は汗などの水分と混じって皮脂膜を形成し、肌を外部刺激から守ったり乾燥しないよう水分の蒸発を防いだりする役割を担っています。
髪につやがでるのも皮脂があるからです。
分泌量が多くもなく少なくもない、適正な状態であれば問題はありません。
しかし、皮脂量が過剰になると、頭皮の常在菌が繁殖してかゆみやニオイ、かぶれなどを招くことがあります。
勝手に落ちることもないため、そのままにしていると皮脂でべたべた、ニオうようにもなってしまうでしょう。
そこで、シャンプーで洗って汚れと余分な皮脂とを落とす必要があるのです。
頭皮を洗う過程で、髪の汚れも落ちます。
ただし、洗い過ぎると皮脂を落としすぎてしまい、乾燥を招くことがあります。
適度な頻度で洗うことが大切です。
どれくらいの頻度が適切?
頭皮の状態は、人によって異なります。
もともと乾燥しがちな肌質の人もいれば、皮脂量の多いオイリーな人もいるでしょう。
乾燥肌の人が毎日シャンプーすると、皮脂が必要以上に落ちてしまってカサカサになりかねません。
脂性肌の人が2、3日に1回しか洗わなければ、べたべたしてクサくなる可能性があります。
「シャンプーは1日に1回するべき」という風潮がありますが、実際には肌質・皮脂量に合わせて洗う頻度を変えることが大切なのです。
1日1回洗っていてかゆみも乾燥も感じず調子がよいのであれば、そのペースが適しているということです。
もし、地肌がすぐにかゆくなる、いつもカサついていて気になるといったことがあれであれば、頻度が高すぎる恐れがあります。
いったん、ペースを落として2日に1回にしてみると良いでしょう。
ただし、頭皮の状態は、日によって異なるものです。
季節やその日の過ごし方、スタイリング剤をつけているかどうかなどでも変わります。
冬よりは夏のほうが汗をかきやすく、それだけ頭皮がべたついている可能性が高いですし、1日屋内で過ごしたのと屋外で走り回っていたのとでは、汗や汚れの度合いが変わってくるでしょう。
スタイリング剤をたっぷりつけているときは、その日のうちに洗って落とすことが望ましいです。
夏は毎日洗い、冬は1日おきにするなど、季節や状況に合わせて状態を考えてシャンプーの頻度を調節しましょう。
なお、あまりにべたつきが気になるからと、1日に2回洗うのは洗い過ぎです。
洗ったときは皮脂が落ちてさっぱりするかもしれません。
しかし、皮脂を落としすぎると地肌が危機感を覚え、潤いを補うために皮脂を盛んに分泌しようとします。
かえってべたつきがひどくなある悪循環が起こりますので、洗い過ぎないようにしましょう。
シャンプーを選ぶときに注意すべきポイントを紹介
シャンプーを購入するとき、「棚にあるのが目についたから」「安いから」などの理由で選んでいませんか。
シャンプーはどのような成分が入っているかで選ぶことが大切です。
洗浄成分に注意
洗浄成分は、シャンプーの中でベースとなる水の次にたくさん入っています。
それだけに、髪に与える影響も大きいのです。
安価な市販のシャンプーの多くは洗浄力や脱脂力の強い洗浄成分を配合しています。
たとえば、ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naといった成分です。
これらは洗浄力が強いので、汚れや皮脂をしっかりと落としてすっきりさっぱりさせてくれます。
ただし、必要な皮脂まで落としてしまうので、頭皮がカサカサしてかゆくなったりフケがでたりすることがあるのです。
また、先に述べたように、皮脂の取りすぎでかえって皮脂の分泌過多になる恐れもあります。
肌が乾燥しがちな人や敏感な人は、ラウリル硫酸系やラウレス硫酸系の成分が配合されたシャンプーは避けたほうが無難です。
おすすめは、アミノ酸系の洗浄成分です。
アミノ酸系洗浄成分は洗浄力がマイルドで、必要な皮脂を落とすことがありません。
頭皮への刺激もソフトなので、安心して使えます。
アミノ酸系成分にもたくさんの種類がありますが、ココイルグルタミン酸やラウロイルメチルアラニンNaなどが「~グルタミン酸」「~アラニン」「ココイル~」などがつくことが多いです。
シリコンとノンシリコンどっちが良いの?
シャンプーには、髪のコーティング剤としてシリコンが配合されているものが多いです。
しかし、近年は、シリコンが入っていないノンシリコンシャンプーの人気が高まりつつあります。
その背景には、シリコンは良くないとする風潮があるようです。
しかし、シリコンは極めて安定した化合物です。
地肌に触れたときに変性を起こして害を与えるようなこともありません。
髪の表面をコーティングすることでキューティクルを守ってくれ、つるりとした感触をもたらします。
シャンプーにシリコンが配合されているのは、この働きがあるためです。
ですので、シリコン入りが悪いとは一概にはいえません。
ただし、シリコンによって髪をコーティングしすぎてしまうと、べったりと重い質感になってしまいます。
特に髪が細っている人や薄毛を気にしている人は、シリコン入りシャンプーを使い続けるのは要注意です。
重みにまけて根元がぺたんとつぶれてしまい、ふんわりさせることも難しくなります。
また、シリコンで髪を包み込むことで指どおりがよくなっても、髪を補修する作用はありません。
仮にトリートメントしたとしても、表面を包んでいるシリコンによって内部への栄養の浸透を妨げてしまうため、いつまで経っても傷んだままになってしまいます。
こういったことを考えあわせると、ノンシリコンシャンプーのほうが良いでしょう。
とはいえ、ノンシリコンシャンプーで洗うと髪がぎしぎしになることがしばしばあります。
これは、洗浄力の強い洗浄成分のせいで髪の油分が必要以上に落とされてしまったからです。
洗浄力がマイルドで、必要な皮脂や油分を落とさない洗浄成分を使っているシャンプーであれば、ノンシリコンでもあまりきしみません。
傷んでる髪の場合はきしむことがあるので、トリートメントなどでケアすると良いでしょう。
まとめ:正しいシャンプー選びで自然な美しさのある髪に
髪をつやのある美しい状態に保ちたいなら、適切な頻度で髪に合っているシャンプーを使うことが大切です。
洗い過ぎも洗わなさすぎも良くありません。
季節や1日の過ごし方、頭皮の状態などを考えてシャンプーの頻度を調節しましょう。
洗浄力が強すぎるシャンプーも、あまりお勧めできません。
洗浄力のマイルドな洗浄成分が配合されているシャンプーを選びましょう。