ヘアケア

梅干し、食べてますか?1日1個で女性も男性も薄毛予防に期待大!

昔は、梅干しといえば健康に良いというイメージを誰もが持っていました。

でも、今は「酸っぱい」「しょっぱい」というイメージのほうが強く、毎日必ず食べるという人は減っています。

そこで今回は、梅干しのすごいパワーをお伝えしたいと思います。

健康にもお肌にも、そして髪にも良い効果が期待できるのです。

梅干しの基礎知識

スーパーでもコンビニでも必ず売られている梅干しですが、実際にはどんなものなのか、簡単にご説明しましょう。

梅干しの歴史

梅はバラ科サクラ属の木にできる果実です。

日本に梅の木が入って来たのは紀元前数百年前、中国からだといわれていますが、日本原産という説もあります。

中国では当時から梅でお酢を作ったり、実を黒焼きにしたものを薬として用いたりしていました。

それが日本に渡り、平安時代には梅干しが作られるようになったと伝えられています。

保存食として広まったのは江戸時代頃ですが、その頃は塩分が30%近くありました。

現在は10%以下のものが多く、砂糖やはちみつ、人工甘味料、昆布、鰹節などを添加して食べやすくした「調味梅干」が多くなっています。

現在、日本での生産地は南高梅で有名な和歌山県が代表的で、全生産量の7割を占めています。

それ以外では群馬や福井県でも作られています。

なお、梅を塩漬けした状態で食べる梅干しは日本独特のものです。

中国圏では塩漬けした後に塩抜きし、砂糖や人工甘味料で甘くしたものを乾燥させた「話梅(ファーメイ/ワームイ)」がおやつとしてよく食べられています。

梅に含まれる成分

梅干しは製品により塩分(ナトリウム)の量がかなり違いますが、梅そのものには以下の成分が含まれています。

ビタミン類…ビタミンA、ビタミンB1・B2・B6、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンC

ミネラル類…ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、マグネシウム、リン、マンガン

果物の中ではビタミンE、カリウム、鉄が多く、それぞれリンゴの数倍含まれています。

また、クエン酸、リンゴ酸、カテキン酸、コハク酸など多くの有機酸も含まれています。

梅干しの酸っぱさは、主にクエン酸によるものです。

ポリフェノールも多く、ネオクロロゲン酸やクロロゲン酸などが含まれていますが、生の梅に比べると梅干しは半分程度に減ります。

さらに、ウメ果実を加熱して煮詰める際にできるムメフラールという成分や、梅の種に含まれるアミグダリンという成分もあります。

梅や梅干しの効能・効果

梅や梅干しは「三毒(水毒・食毒・血毒)を絶つ」「その日の難逃れ」と言い伝えられていたように、古くからその効能・効果が知られてきました。

ここでは、代表的なものをご紹介します。

消化を助け胃腸の健康を保つ

梅干しを口に入れると、刺激で唾液が多く分泌されます。

唾液には炭水化物と脂質を分解する消化酵素が含まれており、弱った胃の負担を軽減してくれます。

また、胃腸そのものの活動を促進したり、傷ついた胃壁を修復したり、胃粘膜のダメージを抑えたりする作用もあります。

さらに、エキスにはピロリ菌や大腸菌などの雑菌を抑える働きもあることがわかっており、これも胃腸の健康を維持することにつながります。

血液を清浄に保つ

梅にはコレステロール値や中性脂肪値を低下させる作用があります。

さらに尿酸値を下げる働きも見られます。

クエン酸には尿をアルカリ性に保つ役割があり、酸性成分の尿酸を排出することで痛風などの予防効果があります。

もう一つ、梅のエキスのムメフラールや梅酢、梅酒には、血流を良くする作用があります。

梅酒を毎日摂取したところ、1年で血圧が低下したという報告も出ています。

活性酸素を抑制する

紫外線や大気汚染、ストレスなどで体内に活性酸素が増えると、細胞が変質し細胞分裂機能が低下するため、生活習慣病などの疾患が発生しやすくなります。

梅のポリフェノールには高い抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。

さらに、ポリフェノールがほとんど含まれていないエキスにも同様レベルの抗酸化作用が認められていることから、他にも活性酸素を抑制する成分があると考えられています。

疲労回復を助ける

梅に多く含まれるクエン酸には、代謝を促進しエネルギーをより早く作り出す働きがあります。

そのため、疲労を和らげ、疲れが残りにくい身体にしてくれます。

また、乳酸という疲労物質の生成を抑制させる作用もあるため、これも疲労回復を促進してくれます。

ストレスを軽減する

現在はまだ動物実験の段階ですが、梅のポリフェノールであるクロロゲン酸には、ストレスホルモンを増やさない働きが確認されています。

ストレスを受けるとストレスホルモンが分泌されますが、クロロゲン酸を与えたところこのホルモンはほとんど増えず、ホルモン抑制作用のある神経伝達物質が大量に生成されたのです。

抗菌作用

梅干しをお弁当に入れると傷みにくいというのは、古くからいわれていました。

これは主にクエン酸の働きによるもので、サルモネラ菌や黄色ブドウ球菌などの増殖を抑える働きがあります。

さらに、ヘルペスや大腸菌、歯周病菌、虫歯菌、インフルエンザウイルス、ピロリ菌など様々な細菌やウイルスから守ってくれます。

梅干しが持つ薄毛予防作用とは

このように、多くの健康効果を持つ梅干しですが、薄毛予防にはどのように効くのでしょうか。

代表的な作用をご紹介します。

亜鉛の吸収を良くして新陳代謝を促進する

髪の毛の主成分のケラチンタンパク質は、食べたタンパク質が一旦アミノ酸に分解され、再合成されたものです。

この過程で必要なのが亜鉛で、梅干しのクエン酸には亜鉛の吸収を高める作用があります。

亜鉛は吸収率が低い成分で、1~3割程度しかありません。

そのため、できるだけ吸収率を高めるために、梅干しのクエン酸が効果的なのです。

血液サラサラ効果で髪の成長を助ける

血中にコレステロールや中性脂肪が多いと、血液がドロドロになるだけでなく、血管壁に張り付いて狭くしてしまいます。

すると頭皮の大部分を占める毛細血管にうまく入り込めなくなるため、髪の毛の成長が止まってしまい、抜け毛や薄毛の原因となります。

梅干しには血液を清浄に保つ作用があるため、髪が健やかに育つサポートをしてくれるのです。

栄養の吸収を高める

いくら血液がサラサラになっても、血液自体が栄養や酸素不足では髪の成長を助けることはできません。

梅干しには胃腸の働きを良くする作用があるので、栄養が吸収されやすくなります。

その結果、栄養たっぷりな血液が作られ、髪の成長が促進されます。

唾液の若返りホルモンがたっぷり分泌される

梅干しを食べると、唾液がたくさん分泌されます。

この唾液の中にはパロチンという成長ホルモンが含まれていて、皮膚や髪の新陳代謝を促進する働きがあります。

髪の毛は毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで伸びていくため、細胞の新陳代謝が促進されればより早く髪が成長するようになり、薄毛や細毛の予防に効果が期待できるのです。

最近はしっかり噛む習慣がなくなってきており、それに伴って唾液の分泌量も減っています。

梅干しを毎日食べて、どんどん唾液を分泌させましょう。

梅干しを食べる時に注意したいこと

いくら健康や髪に良いからといって、食べ方を間違えると逆効果になってしまう可能性があります。

以下のことを注意して食べるようにしてくださいね。

1日1粒が目安

昔ながらの塩だけで作った梅干しの塩分の平均は20%前後です。

これは、種を取った梅干し1粒で2~3g程度です。

厚労省が定める塩分摂取量の目標値が女性7g、男性8gですから、決して少ないとはいえないものの、梅干しにはナトリウムを排出するカリウムも含まれているので、それほど心配する必要はありません。

それでも気になる場合は、水に浸けて塩抜きすると良いでしょう。

調味梅干はできるだけ避ける

調味梅干は塩分が控えめになっていますが、その分砂糖人工調味料防腐剤などが含まれています。

これらの添加物は胃腸を傷つけやすく、せっかくの梅の成分を吸収できなくなり、逆効果になってしまう可能性があります。

酸味や塩分が控えめで食べやすい、安価といったことで選ばず、できるだけ昔ながらの梅干しを購入し、塩抜きしたりはちみつに浸けたりして食べることをお勧めします。

まとめ

これだけ健康にも髪にも良い梅干しを敬遠してしまうのは、とてももったいないことです。

ネット通販では梅農家さんから訳ありとしてつぶれた梅が販売されていて、お手頃価格で購入できます。

まずはそういった商品から試してみてはいかがでしょうか?