健康な女性なら誰でも毎月定期的に生理がありますね。
これは、妊娠に備える身体を作るためです。
生理前になると、肌の調子が悪くなったり、吹き出物が出来てきたり、肌荒れがひどくなったりなど、体調不良になり、イライラしてしまうのは、女性ホルモンと密接な関係があるからです。
女性ホルモンは身体や心だけではなく、髪にまで影響を受けることがあるのです。
ではヘアケアの観点から見たらどうでしょうか。
生理が頭皮の状態に影響を与え、髪質に何らかの変化が生じるということはあるのでしょうか。
Contents
生理とは?
ここで、生理のメカニズムをご説明します。
毎月排卵される卵子と精子が結合して子宮内膜に着床することで妊娠します。
すなわち、妊娠する身体を作るための準備期間が生理周期になります。
妊娠しなかった女性の身体は、2つの女性ホルモンとともに分泌が減少していくため、やがて子宮内膜が剥がれ落ち、体外に排出される時に出血をします。
これが生理になります。
エストロゲンは子宮を発達させる作用があるため、女性らしい丸みを帯びた身体が作らるのです。
コレステロールの増加を抑制させることもできるため、基礎代謝を促進することで、バランスの良いスタイルを作る効果もあります。
逆に更年期が始まるとエストロゲンが低下するため、コレステロールが増加してしまうのです。
女性ホルモンは閉経したから出なくなるのではなく、何歳になっても心がけ一つで上昇させることはできるのです。
実は、このエストロゲンが成長した毛髪を持続させる役目も果たしています。
月経血が大量に体外に排出されることにより、毛髪の血行が悪くなりやすく、髪にダメージを与える原因にも繋がります。
生理中は髪質に変化?
生理とは女性の子宮内膜に受精卵が着床するための身体の準備期間となるため、月経には4つのステージがあります。
卵胞期:脳下垂体からエストロゲンが分泌→数個の卵胞が発育する。
子宮内膜は厚みが増す→妊娠に備えて増殖します。
排卵期:エストロゲンの分泌がピークに達する→卵胞刺激ホルモンの分泌が抑制される→プロゲストロンが分泌される。
もっとも成熟した卵胞を刺激して排卵が起こります。
黄体期:排卵した卵胞は黄体組織に変化→プロゲストロンを放出します。
子宮内膜は厚みを増して増殖する。
月経期:受精卵が着床しない時→黄体組織はしぼみプロゲストロンが急激に減少していきます。
妊娠していない子宮内膜はやがて剥がれ落ち生理がはじまります。
生理中の髪質は、髪の毛にコシ・ハリ・ツヤが無くなり抜け毛も普段よりも多くなります。
それは、子宮の外へ血液を大量に排出することで、貧血に近い状態になるからなのです。
毛髪は私たちの身体の組織の一部ですので、生理出血により、髪の一本一本や地肌にまで健康な血液が行き渡りが難くなることから、こうした悪影響を起こしやすくなります。
キレイな髪を作るホルモン
エストロゲンは女性の代名詞ともいえますね。
女性に多く分泌されるホルモン物質です。
女性が女性らしい身体つきになるのは男性と比べて圧倒的にエストロゲンの分泌が多いからなのです。
エストロゲンは生涯分泌される量は決まっているのです。
それは20~40歳の間にそのほとんどが分泌されいるのです。
エストロゲンは体内のコラーゲンを増加させる効果もあるため、髪や肌に潤いを与えてくれますので、美しい髪を保つためにも重要なホルモンになります。
生理の低体温期と高体温期
エストロゲンの分泌は、身体の基礎体温に大きく影響しますので、月経周期が大きく関係しているのです。
生理が始まる時期は低体温期となります。
そして基礎体温が下がる期間であり、この期間がもっともエストロゲンが多く分泌されます。
そのため生理が始まって2週間くらいは頭皮も良い状態が続きますね。
肌だけではなく髪にも潤いが出てきるのです。
生理後2週間からのさらに2週間は基礎体温が高体温期に入るためにエストロゲンの分泌が減ってくるのです。
高体温期は肌の状態が乱れ、吹き出物などが出来やすく肌トラブルが気になるのです。
もちろん頭皮も肌であるため、頭皮も乾燥してしまい敏感肌となりやすく、湿疹などが出来やすいのです。
高体温期のヘアケア
生理が始まり、そこからの2週間はエストロゲンが多く分泌されますので、肌や髪にも良い影響を与えます。
生理から2週間経過し、そこからの2週間は高体温期のためエストロゲンの分泌は鈍くなるため、頭皮や肌、髪状態も悪くなりやすいです。
その時期は積極的に顔ヨガや頭皮マッサージなどを行うことで、頭皮の血行促進に努めるべきでしょう。
ヘアサロンの施術メニューであるヘッドスパは頭皮の毛穴の汚れや詰まりを取り除いてくれるため、頭皮の血行を促進する頭皮マッサージになります。
そのため高体温期にヘッドスパの施術を受けるのはオススメです。
是非、試してみてください!
生理前に起きやすい髪トラブル
生理前になるとエストロゲンの減少によって髪からツヤと潤いが損なわれやすくなります。
そのため髪トラブル「抜け毛」「枝毛、切れ毛」「髪のごわつき、パサつき」が起こりやすいのです。
これらの症状はホルモンバランスが崩れるとさらに悪化してしまいます。
ホルモンバランスの崩れは、生理前だけではなく、ストレスや睡眠不足、不規則な生活などからも影響を受けやすくなります。
その中でも生理前は特に体調管理が大切になります。
生理前に気をつけておくべき髪のこと
生理前に起こりやすい「抜け毛」「枝毛、切れ毛」「髪のごわつき、パサつき」といった髪トラブルを悪化させないために気をつけることとは?
体を冷やさない
生理前は血行が悪くなりやすいのです。
そのため身体をできるだけ温めるようにすることで、新陳代謝が上がります。
身体が冷えていると感じたら血行促進作用のある緑茶や生姜湯、ココアなどで身体を温めることをオススメします。
栄養バランスの整った食事
髪の健康にはたんぱく質やビタミン、ミネラルが重要になります。
さらに生理前はエネルギー源になる炭水化物と脂質も不足がちになりやすいのです。
食事を抜いたり、炭水化物や脂質を抜いた食事にしてしまうと、ホルモンバランスを崩す原因に繋がりますので、1日3食、毎食バランスのとれた食事を心がけることが重要です。
ダイエット中だからなどと炭水化物や脂質を食べない方も多いでしょう。
食べ過ぎは避けなければなりませんが、1日の適量は摂取する必要があります。
脳は糖質が必要となります。
身体に指令を出しているのもすべて脳になるため、偏食にならないようにバランス良く食事を取ることが大切になります。
カラーリングやパーマをしない
カラーリングやパーマの施術は髪に大きなダメージを与えますが、生理前は特に避けてください。
施術をするときは、エストロゲンの分泌が盛んになる時期にあたる生理後から1週間後がオススメになります。
髪へのダメージを少なくできる期間になりますので、その時まで待つようにしてください。
生理中は肌や髪にも影響がありますが、子宮にも負担がかかるため注意が必要になります。
これを踏まえて健康で美しい髪を保ちましょう!
ホルモンバランスを整えて、頭皮トラブルを減らす!
ホルモンバランスの乱れから、脂っぽくなる方もいます。
そのような方は食生活では、脂ものの摂取を普段より減らし、エストロゲンに似た役割を持つイソフラボンに変えて摂取することを意識するといいでしょう。
ただし、毛髪のもとになるたんぱく質を中心に多くの種類をバランスよく食べることをオススメします。
そして、十分な睡眠をとることが疲れが蓄積しなくなるため、軽い運動によるストレス解消も重要になります。