女性の薄毛

女性の薄毛と白髪の共通点と改善策とは?

年齢を重ねていくとともに、女性の薄毛や白髪の悩みは増えていきます。

多くの場合ほぼ同じ時期に現れると言われている薄毛や白髪の症状ですが、そこにはどんな共通点があるのでしょうか。

そこでここでは、白髪と薄毛の共通している点やそれぞれのメカニズム、また改善策について詳しく見ていきます。

薄毛や抜け毛の起こるメカニズムとは?

人間の髪は一日に50~100本ほど抜け落ちると言われていますが、これはヘアサイクルが正常に機能している証でもあります。

髪は成長期と退行期、休止期というヘアサイクルを経て、抜け落ちたり毛穴から新たな髪が生えるということを繰り返しています。

毛母細胞が活発に細胞分裂を行い、髪が成長する成長期が2~7年ほど続いた後、細胞分裂のスピードが徐々に遅くなる退行期を経て、細胞分裂が止まり休止期に入ります。

休止期はだいたい3~4か月ほど続き、この時期に入ると髪は自然と抜け落ちていきます。

しかしストレスなどさまざまな原因で成長期が短くなると、髪は十分に成長していないうちに抜けてしまうため、抜け毛や薄毛が進行する原因となります。

白髪が生えるメカニズムとは?

髪の黒色の元であるメラニン色素は、毛母細胞にあるメラノサイトが作り出しています。

しかし、加齢などが原因でメラノサイトの機能が低下したりその数自体が少なくなると、当然メラニン色素も減ってしまうため白髪が増えてしまいます。

メラノサイトの数が減少するのは、年齢を重ねたことによりメラニン色素を生成する際に欠かせないロシナーゼという酵素が少なくなることが理由の一つであると言われています。

とはいえ、医学的な面から見ても白髪が生えてくる原因はいまだに解明されていない部分が多いとされているようです。

白髪と薄毛の共通している原因とは?

以下では、白髪と薄毛のどちらにもあてはまる原因について、詳しく見ていきます。

加齢

年齢を重ねることによりヘアサイクルに変化が起こると、成長期が短くなるのに対して休止期が長くなるため、成長する髪よりも抜けていく髪の方が多くなり薄毛の引き金となります。 

また加齢に伴いメラノサイトのメラニンの生成量も減少するため、黒い髪より白い髪の方が増えてきて白髪が目立つようになります。

女性ホルモンバランスの乱れ

40歳前後から女性ホルモンのエストロゲンの分泌量は急激に減少するのに対して男性ホルモンの分泌量が増えるため、抜け毛が起こりやすくなり薄毛につながるといわれています。

またホルモンバランスの変化は、髪が細く弱くなるなど髪質に現れるだけではなく、メラノサイトの働きにも影響を与えるため白髪が増えるとされています。

血行不良や新陳代謝の低下

髪の成長に必要な栄養素は血液によって頭皮まで運ばれます。

しかし何らかの原因で自律神経が乱れ血管の収縮が起こり血流が悪くなると栄養素がうまく運ばれなくなり不足しがちになってしまいます。

栄養素が足りなくなると、髪の成長に悪影響を与えて抜け毛が増えてしまい薄毛になったり、メラノサイトが正しく機能しないため白髪が生えてきてしまいます。

また血行不良による体温の低下などは、新陳代謝の働きを鈍くしてしまいます。

新陳代謝機能が低下すると、体内で新しい細胞を生み出す働きも弱まるため、メラニン色素の生成も滞りがちになって白髪になってしまいます。

過剰なストレス

ストレスの影響により自律神経が乱れると、頭皮の血液の流れが滞りがちになります。

そうすると髪の成長に必要な栄養素が頭皮まで届きにくくなるため、薄毛につながります。

またストレスはメラノサイトの活動にも悪影響を与えるため、白髪を引き起こしてしまいます。

白髪を抜くと薄毛になるって本当?

白髪を多く抜きすぎたからと言って、すぐに薄毛になることはありません。それよりも無理に髪を引き抜こうとすることで頭皮の毛根にダメージを与えてしまい、結果的に薄毛につながってしまう可能性があります。

ですから白髪が気になるという場合は、無理に抜くのではなくハサミなどで根元から切るようにしましょう。

薄毛と白髪に共通する改善方法とは?

ここでは、薄毛や白髪を改善するための方法について詳しく見ていきたいと思います。

栄養バランスの取れた食事を心がける

毎日3食きちんと食べ、バランスの取れた食事を心がけることが、薄毛や白髪の改善には非常に重要です。

髪のほとんどはケラチンというタンパク質からできているため、肉や魚、卵などから良質なタンパク質はもちろん、たんぱく質の合成を促す亜鉛などのミネラルやビタミン類なども一緒に摂取して頭皮環境を整え健康的な髪を育てるようにしましょう。

白髪や薄毛の原因となりやすい食べ物には注意しよう

脂身の多い肉類や揚げ物、インスタント食品などを食べすぎると、頭皮の皮脂の過剰分泌につながるため注意が必要です。

頭皮の皮脂は、外部からの刺激や乾燥から守るためにある程度は必要ですが、あまり多すぎるとマラセチア菌などの増殖を招き、赤みやかゆみなどの炎症を引き起こしたり、悪化して脂漏性皮膚炎になる可能性もあるため注意するようにしましょう。

同様に香辛料などの刺激物の摂りすぎは、頭皮に悪影響を与えて薄毛や白髪などのリスクが高まります。

さらに体を冷やす食べ物を多く摂取すると、頭皮への血流量が減少してメラニン色素の働きに影響を与えたり、頭皮環境の悪化につながる可能性があります。

キャベツやきゅうり、レタスなどの野菜や、メロンやスイカなどのフルーツに体を冷やす働きがあるため、あまり摂りすぎないようにしましょう。

しっかり睡眠時間を確保する

睡眠不足になるとホルモンバランスやヘアサイクルの乱れを引き起こすしたり、頭皮が硬くなることにより薄毛や抜け毛、白髪の原因となってしまいます。

実は睡眠時間の短い方は、毎日6時間以上睡眠を取っている方と比べて抜け毛や薄毛のリスクが高いとも言われています。

また良質な睡眠をしっかり取ることは、ストレス解消にもつながるためできるだけ規則正しく就寝したり起床するようにしましょう。

うまくストレスを発散する
ストレスか蓄積されると血管が収縮して血行が悪くなり、たんぱく質などの髪に必要な栄養素が頭皮に届かなくなってしまいます。

またメラノサイトの働きが悪くなるため、髪に色が付かずに白髪となって生えてきてしまうこともあるため注意するようにしましょう。

シャンプーにより頭皮環境を整える
健康な髪を育て薄毛や白髪を改善するためには、シャンプーを行い頭皮を清潔に保つことがとても大切です。

頭皮についた汚れをそのまま放置しておくと、過酸化脂質に変化して頭皮の臭いの原因にもなるためくれぐれも注意が必要です。

シャンプーする際には、まず最初にシャワーのお湯だけでしっかり予洗いするようにしましょう。

こうすることでシャンプーの泡立ちがよくなり、髪同士の摩擦を軽減できるため抜け毛を防ぐことができます。

皮脂は頭皮を保湿するためにも必要なものなので、過剰なシャンプーにより必要な皮脂まで取り除いてしまうと、頭皮の乾燥を招き頭皮環境の悪化の原因になります。

頭皮が乾燥すると皮脂が過剰分泌され、フケや毛穴のつまりの引き金になるためシャンプーは一日1~2回に止めておくようにしましょう。

また自分の頭皮に合ったシャンプーを使うことも非常に大切ですよ。

紫外線対策を行う

頭皮が日焼けすると体内の活性酸素が増加し、髪や頭皮の老化が進行させてしまう原因となります。

ですから時々髪の分け目を変えてみたり帽子をかぶるなどして、紫外線によるダメージから頭皮を守るように心がけましょう。

また髪の紫外線対策には、UVカット効果の期待できる洗い流さないトリートメントや日焼け止めを使用するなどして、UVケアもしっかり意識して行うようにください。

まとめ

白髪と薄毛の共通点としては、原因が加齢やホルモンバランスの乱れ、またストレスなどであることが挙げられます。

白髪と薄毛を改善するためには、栄養バランスの整った食生活を心がけたり、睡眠不足や運動不足などの不規則な生活習慣を改めて、さらにシャンプーを正しく行い、頭皮環境を改善することも非常に重要ですよ。