顔などの皮膚に湿疹ができたり、ニキビや毛穴の黒ずみなどの皮膚トラブルに悩まされている女性は多いと思います。
そんな皮膚トラブルには、頭髪の悩みを引き起こすものもあるのです。
頭皮環境の悪化による脱毛症や白髪などは、全て頭皮の皮膚トラブルが原因です。
なのである日突然抜け毛が多かったり、白髪が急激に増えたなどの兆候は、頭皮の状態があまりよくないのかもしれません。
そこで今回は皮膚トラブルが引き起こす頭髪の悩みの原因や対処法についてまとめていきますので、髪の毛に悩む全ての女性の方は是非参考にしてくださいね!
Contents
頭髪の悩みについて
毛の成長には毛根に栄養を運ぶ血流、女性ホルモンのバランス、ストレスなどの神経因子、あるいは毛の細胞に対する自己免疫反応など、いろいろな因子が関わりあっています。
毛に関係する病気はたくさんの種類がありますが、多くの人が一番心配するのが、頭髪が薄くなった、白くなったという頭の毛髪についての事柄です。
これらの頭髪の悩みは様々な要因が考えられ、普段の生活習慣やストレスなどからくる内的要因や、無理なヘアケアやヘアスタイルなどによる外的要因など。
それらが原因で頭皮の皮膚トラブルが生じ、病的な頭髪の悩みへとつながっていくのです。
皮膚トラブルからくる代表的な頭髪の悩みについて見ていきましょう。
円形脱毛症
円形脱毛症は、主に頭の髪の毛が部分的に円形に抜ける病気です。
最初は非常に小さい脱毛から始まるのですが、次第に周囲に脱毛が進んで行って、鶏卵ほどの大きさになるのが特徴的です。
その後中心部から新しい毛が生えてくるのと一緒に周囲の脱毛も下火になり、自然に治るというのが通常の症例パターンです。
ほとんどは自然に治る
1か所しかできない時は、当人が気づかないうちに治ってしまう可能性もあります。
多くの場合は、でき始めると2個3個と、次々に脱毛が多発します。
しかし、大多数の場合は数か月のうちに自然に治ることが多いので、そう心配はないでしょう。
円形脱毛症の中には全頭脱毛症、悪性脱毛症、汎発脱毛症といって、一つ一つの脱毛斑が互いに融合しあい大きな脱毛斑を作ったり、頭髪が全部抜けてしまったり、眉毛、まつ毛、陰毛など全身の体毛まで抜ける重症型もまれに見られます。
このような場合でも何年かたつと、再び完全に元に戻ることが多いのですが、逆に抜けたまま、治らないこともまれにはあります。
原因・メカニズムは不明
円形脱毛症に原因については様々な説はありますが、今のところはっきりとした原因は解明されていません。
ストレスや自己免疫疾患、その他多くの説が考えられていますが、それぞれ一長一短があり定説はありません。
というよりは、様々な原因によって生じる脱毛症であると認識しておいた方がいいでしょう。
何らかの原因で頭髪の毛周期の微妙なバランスが乱れ、ごく一部の範囲の髪の毛の毛周期がまた区同一のテンポで同じ時期に休止期に入る。
その結果、円形脱毛症が起こるという考えにも成り立ちますが、これはあくまでも推論ということになります。
対処法は普通の生活を心掛けること
良く精神的なストレスが原因といわれる円形脱毛症ですが、確かに人によって何らかのストレスがきっかけで、脱毛症になるケースも多いようですが、何も思い当たることがなくてもなる方がいます。
また身体上はまったく異常がないのに悪性脱毛症になる方も多いです。
日常生活の注意としては、普通の生活を心掛けるという以外、良いアドバイスは見当たりません。
トリコチロマニア
無意識のうちに自分で毛を引き抜くためにできる脱毛斑です。
形は円形または不正形で、一見、円形脱毛症に似ている場合もありますが、境界が不鮮明で、なかに一部分、長い毛が残っていたり、周囲の毛が抜けにくい点から区別できます。
これは成人にも見られますが、小児に多く、欲求不満や情動不安などの精神的要素が強いものですので、精神科や心療内科医との相談も必要になります。
その他の脱毛症
頭の毛の発育は、非常に微妙且つ繊細、全身的、局地的な様々の原因により脱毛が生じます。
原因のよくわからない脱毛に気づいたときは、皮膚科医を受診した方がいいでしょう。
ただここで一言付け加えたいのは、脱毛症と抜け毛が多いというのは全く別物だということです。
人間の頭髪は平均すると1日に80本前後が抜け変わっているといわれています。これを集めると相当な量になります。
多くの人は普段まったく脱毛など気にしていないのに、一度気になりだすと数本の脱毛でも、非常に気になるようです。
しかし多くの場合は、全く心配する必要はありません。
白髪
白髪は毛の老化現象です。毛は毛母で作られるのですが、この毛母にあるメラノサイトがメラニン顆粒をつくり、これを毛細胞内に送り込むので黒や茶などの色がつくわけです。
この毛母のメラノサイトの働きが停止すると、メラニン顆粒ができなくなり白毛になります。
しかし老化の時に、なぜ色素が毛にだけできなくなるのかは良く分かっていません。
遅かれ早かれ、白毛は長生きすれば出てくるのですが、白髪になる素質は優性遺伝をします。
また、強い精神的ストレス、栄養低下、重症疾患などがあれば白髪は促進されます。
白髪も脱毛症と同じに、あるいは脱毛症以上に、効果のある治療方法はありません。
しかし、年齢相応の白髪は見た目にも優雅に見えるものですので、受け入れることも大切です。
多毛症
医学的に言う多毛症とは、女性の髭や陰毛などの男性型発毛現象、また手足の毛が剛毛化するなどの症状をさします。
これはホルモン分泌に異常がある場合など、ホルモンには異常が見られない原因不明の場合の両型があります。
しかし、ここでは女性の手足の毛が濃く、美容上困る、という多毛を説明します。
この型の多毛は生まれつきの場合もありますし、アトピー性皮膚炎などで、長期間副腎皮質ホルモン軟膏を外用していた時にも生じます。
多毛症の治療法
多毛の治療方法はなかなか難しく、結局は美容上、目立つ毛を取り除くということになります。
その手段としては剃毛、脱毛クリーム、脱色クリーム、電気メスなどの方法があります。
剃毛は原始的ですが、一人でも手軽にできるうえに費用があまりかからず便利です。
剃毛を繰り返すと次第に毛が濃くなるのではないかと心配する人も多いようですが、濃くなるというはっきりとしたデータはありません。
脱毛クリームは毛穴の出口で毛を切る方法で、脱色クリームがオキシフルなどで毛の色をとってきますが、繰り返し処理する必要があります。
電気メスなどによる永久脱毛は形成外科、美容整形の領域です。永久とはいえ、いくらかは再発毛することもあるようです。
また、強く電流を通し過ぎると、瘢痕になることもあるようです。
それに1本1本の毛に電流を通すわけですから、長い時間相当の出費を覚悟する必要があります。
頭皮に異変を感じたらまずは皮膚科へ相談を!
いかがでしたでしょうか?この記事では皮膚トラブルが引き起こす毛髪の悩みの原因や対処方法などについて詳しく解説してきました。
女性が感じる毛髪の悩みには、様々なものがあり、円形脱毛症などの脱毛症や白髪や多毛症など、その原因や症状は様々です。
普段より抜け毛の数が極端に多くなったり、頭皮に異変を感じた場合は、まずは病院や専門クリニックの皮膚科へ受診し、相談するようにしましょう。
早めに受診することで治癒もすぐにできる可能性がありますので皮膚に異変を感じている方は是非相談してください!