頭皮は体の中でも特に皮脂の分泌量が多い部分であり、また髪は密集して生えているため、蒸れやすい環境でもあります。
そのため、かゆみや赤みなどさまざまな頭皮トラブルが起こることも多く、中には痛みを伴う場合もあるため注意が必要です。
そこで今回は、頭皮に痛みを感じた場合の原因やその改善方法について詳しく見ていきたいと思います。
頭皮が痛い!そんな時に考えられる原因とは?
頭皮の乾燥
頭皮が乾燥している場合、痛くてヒリヒリするというケースがあります。
頭皮が乾燥する原因としては、シャンプーのし過ぎにより必要な皮脂まで洗い流してしまっていることや、元々乾燥肌などであることが挙げられます。
頭皮と他の部分の肌質は同じですので、これまで乾燥肌に悩んでいた方が、さらに頭皮による痛みに悩まされるというパターンも多いようです。
対処法としては、まず現在使っているシャンプーを見直してみることが重要です。
洗浄力の強異シャンプーを使っていると、頭皮が刺激を受け痛みが起きる引き金となります。
ノンシリコンシャンプーや植物由来のシャンプーなど、低刺激で肌に優しいシャンプーへに切り替えるなどしてみるとよいでしょう。
紫外線の刺激
特に夏場など、紫外線が多い時期に外出すると、頭皮も日焼けをして痛みを感じることがあります。
ですから紫外線が強い時期に外出する場合には、帽子や日傘を使用したり、髪専用の日焼け止めを使うなどするようにしましょう。
ストレスや冷え
ストレスなどより頭皮の血流が悪化すると、血管の収縮により血液の流れが悪くなり、痛みを引き超こすことがあります。
また、エアコンの使用などによる冷えも血管収縮や痛みを引き起こす引き金となる場合もあるため、注意が必要です。
こういう場合にはストレスを溜めないよう休息を取ったりストレス解消を行うとともに、肩や首のマッサージやストレッチ、頭皮マッサージなどを行って血流の改善を促しましょう。
また、できるだけ体を冷やさないように、夏でもショールなどを持ち歩くといいですよ。
頭皮ニキビ
もし頭皮を触ってみてできものがあり触ると痛みを伴う場合には、頭皮ニキビである可能性があります。
頭皮ニキビは文字通り頭皮にできてしまうニキビのことを指して言い、特に皮脂の分泌が多い頭頂部や髪の生え際にできることが多く、頭皮が汚れている場合にもできやすくなります。
頭皮ニキビを防ぐためには頭皮を清潔に保つことももちろん大切ですが、実は頭皮ニキビの原因として多く見られるのが、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しです。
ですからシャンプーした後はしっかりと洗い流して、すすぎ残しのないように気をつけてましょう。
また入浴後は髪が濡れた状態のまま放置せず、すぐにドライヤーで乾かすようにしてください。
ヘアカラーやパーマによるアレルギー反応
ヘアカラーやパーマ液のアレルギー反応により、頭皮が痛くなるケースもあります。
これまで使っていた商品でも、その時の肌のコンディションや体調などにより、突然アレルギー症状が出る場合もあるため注意が必要です。
ですから自宅でヘアカラーなどを行う際には、毎回パッチテストを行うのが理想的であると言えるでしょう。
髪の分け目がいつも同じ
髪をいつも同じ位置で分けていると、その部分だけが集中的に紫外線などの外部からの刺激を受けている状態となってしまうため、痛みが生じる場合もあります。
ですから時々は分け目を変え、頭皮への負担が一部分だけに集中しないように心がけることが大切です。
毛包炎
細菌に感染したことにより、毛包に炎症が起こると毛包炎を引き起こします。
頭皮は特に皮脂や汚れが溜まりやすいため、毛包炎を発症しやすいとも言われています。
発症すると毛包の内部にうみが溜まってしこりができ、痛みや赤くなるなどし、さらに悪化すると頭皮の深い部分に膿瘍のうようができることもあるため、くれぐれも注意が必要です。
帯状ほうしん
水ぼうそうにかかった後に、神経節内に潜んでいたウイルスが免疫力が低下した際に活性化するのが帯状ほうしんです。
ウイルスが潜んでいる神経内に水疱ができ痛みを伴い、重症化すると発熱したり意識障害などが起こるケースもあります。
頭皮の痛みによる病院受診のタイミングとは?
頭皮はさまざまな皮膚トラブルが生じやすい場所であり、痛みが生じることも多くあります。
また、思わぬ病気が原因で痛みが起こることもあるため注意が必要です。
特に頭皮にできものやびらんなどがある場合や、痛みが強く市販薬を使用しても改善が見られない場合、さらに日常生活に支障を来たしている場合などは、なるべく早めに病院を受診しましょう。
受診する科については、頭皮の表面にできものや痛みがある場合には皮膚科を、神経系の痛みの可能性がある場合には、脳神経外科また神経内科を受診するといいでしょう。
もしどの科を受診すべきか分からない場合は、一度内科で相談してみることをおすすめします。
なおどの受診した場合にも際には、いつから痛みがあるのか、その他に症状はあるのかなどを、できるだけ具体的に医師に伝えましょう。
頭皮の痛みを改善する方法とは?
以下では、日常生活の中でもできる頭皮の痛みを改善する方法について
見ていきたいと思います。
生活習慣の見直しやストレス解消
生活習慣の乱れやストレスの蓄積は血行不良を引き起こし、頭皮の痛みだけではなく、抜け毛や薄毛の原因になります。
こういう場合には、睡眠不足などの生活習慣の見直しやストレスをできるだけ溜め込まないように定期的に運動したりするなど、何らかの工夫するようにしましょう。
紫外線への対策やケアを徹底する
外出時に帽子や日傘をさすなどしても頭皮が日焼けしてしまったという場合には、頭皮の痛む箇所を冷たいタオルや冷却スプレーで急いで冷やしましょう。
またシャンプーはぬるま湯のみで行い、洗った後は化粧水などで保湿するなど、できるだけ刺激を与えないようにしてください。
なお痛みがひどい場合や水ぶくれができてしまった際には、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
シャンプーの仕方やドライヤーの使用方法を見直す
シャンプーによる髪の洗い過ぎは、頭皮を保護するために必要な皮脂まで洗い落としてしまうため、基本的にシャンプーは1日1~2回に留めておきましょう。
またドライヤーをかける前にはしっかりタオルドライし、頭皮から30cmほど離して髪全体に風を送り、だいたい乾いたら冷風に切り替えることで頭皮や髪への負担を減らすことができます。
さらに普段から頭皮が乾燥しがちなであるという方は、ドライヤーをかける前に頭皮専用の保湿ローションをつけることで、ドライヤーの熱から頭皮を守り乾燥を防ぐことができます。
自分の頭皮に合ったシャンプーを使用する
実際に使っているシャンプーが自分に合うかどうかは、頭皮環境を大きく左右します。
特に乾燥肌の方は、ラウリル硫酸Naやラウリル硫酸カリウムなどの成分が配合されている高級アルコール系のシャンプーを使うと、頭皮が乾燥してフケが出やすくなるため避けた方がいいでしょう。
頭皮環境を整えるためには、頭皮に優しい成分が配合されているアミノ酸系シャンプーがおすすです。
ヘアカラーなどの頻度を減らし負担を軽減するかけないよう気をつける
ヘアカラーやパーマを頻繁に行うと、頭皮や髪へ負担をかける原因となります。
ですから頭皮の痛みを感じた場合は、できるだけ間隔を行うか、一旦休んで様子を見るなどするようにしてください。
頭皮マッサージで血行促進する
頭皮がヒリヒリと痛む場合は、マッサージによって血流を促すことで改善できることもあります。
血流がスムーズになると、髪の成長に必要な栄養素が頭皮に十分に行き渡るため、薄毛や抜け毛の予防にも効果が期待できます。
なお頭皮のマッサージをする際には、両手の指を使い、頭に覆いかぶせるようにして優しく刺激していきます。
この際に爪を立ててしまうと頭皮を傷つけてしまうため、必ず指の腹を使い、全体的に刺激していきましょう。
まとめ
実は頭皮の痛みやかゆみなど何らかのトラブルを抱えている方は意外と多く、中には病院に通院し治療を受けているている方もいます。
特に女性はヘアアレンジやヘアカラーなど頭皮に刺激を与えてしまう場面も多いため、頭皮トラブルを経験する方が少なくないと言われています。
ほとんどの場合は今回ご紹介した方法で改善されますが、万が一改善が見られない場合やどんどん痛みがひどくなるという場合には、早めに皮膚科などの専門医に相談することをおすすめします。