髪は、頭皮で作られていきます。
頭皮環境が悪化すると、薄毛になったりするのはよく知られているでしょう。
理由はいくつもありますが、解決方法のひとつになるのが、頭皮のマッサージです。
髪が成長していくサイクル
若いころは髪もふさふさで、ハリもツヤもあったのに、だんだんとコシがなくなり薄毛が目立つようになったりします。
女性の場合には、ボリュームダウンしてしまい、薄くなったことに気が付くケースがあるでしょう。
髪には、成長に一定のサイクルが存在します。
成長の初期から始まり、髪が成長し、だんだんと退行して、休止期に入るのが毛髪のサイクルです。
初期から成長の段階を成長期としてまとめて呼んでも、大きな違いはありません。
このサイクルで髪が成長するので、薄毛の原因追求でも重要です。
成長期にうまく成長できなかったりすると、細く弱々しい髪の毛ができあがります。
成長期は長く続きますが、早々も退行期に入ると成長する前に抜けてしまうでしょう。
休止期は、栄養を蓄えるのが大切な時期で、うまく働かずに成長期に戻れなかったりする場合があります。
このどれもが薄毛になるトラブルにつながるのです。
成長のサイクルのトラブルには、さまざまな原因があります。
中には外的な要因もありますが、身体の中で髪が作られている事実も忘れてはいけません。
頭皮が固く締まり、髪が生えにくくなるというのも、サイクルに対する影響です。
内部で成長もしていかなければ、健全な髪が生えてきません。
髪を作り出すためには、十分な栄養が必要です。
頭皮が固く締まった状態になると、血管も圧迫されてしまい、うまく流れてきません。
血液が栄養を運んでくるため、滞れば髪の毛の成長も影響を受けます。
頭皮のマッサージは、刺激するという目的もある一方で、血流や頭皮環境の改善を狙っていきます。
強すぎると傷つけてしまいますが、適切におこなえば、薄毛対策として十分に使える方法です。
血行の改善が中心
頭皮のマッサージする目的は、血行の改善です。
固く締まった頭皮をマッサージして、柔らかくしていきます。
血管が広がりやすい環境を作り出し、栄養を運んできやすい環境を整備するのです。
健全な髪が生えやすい状態を作るので、薄毛対策としても使えます。
頭皮を刺激することによって、新陳代謝を促進させるのも重要なポイントです。
刺激にもいろいろとあり、指の腹を使ってマッサージすると、頭皮にあるいろいろなツボももみほぐせます。
マッサージすると、気持ちよく感じるのも大切です。
血行を改善させるとともに、普段受けているストレスも発散できているのがわかるでしょう。
ストレスを感じると、身体は生命活動を維持しようと、必要なところだけに血液をまわそうとします。
血管を委縮させて絞り込むため、頭皮にも栄養が運び込まれにくくなるのです。
マッサージして、汚れをきれいに落とすのも大切です。
頭皮に付着した汚れをもみほぐしながら落ちやすくします。
もちろん、このままでは汚れが落ちませんが、シャンプーと組み合わせれば落としやすくなるのです。
頭皮のマッサージは薄毛などに効果がないと思っている人もいます。
これは、男性の薄毛で起きるAGAの場合のことです。
AGAは、男性ホルモンの分泌によって引き起こされる特徴を持ちます。
血行も影響はしますが、マッサージをしても男性ホルモンは抑えられません。
もちろん、頭皮環境をただした方がメリットはあります。
しかし、男性ホルモンの影響を抑えなければ、そもそも髪が生えてこない状態です。
いくらマッサージをしても意味がないのは確かですが、女性の薄毛は、男性ホルモンが影響するAGAの可能性はかなり低くなります。
女性男性型脱毛症であるFAGAもありますが、全体的にボリュームを失い薄くなってきているような症状とは異なるのです。
基本として頭皮環境を改善するのは、女性の薄毛として正しいアプローチのひとつになるでしょう。
マッサージは優しく
頭皮のマッサージの基本は、ゆっくりと優しくタッチが大切です。
強く刺激を与えると、頭皮を傷つけてしまう可能性もあります。
ゆっくりと繰り返すのがポイントとなるため、焦らずにやっていきましょう。
まずは、頭皮に指の腹を密着させます。
揉みあげるようにゆっくりと動かして生え際から後頭部へと流れていきましょう。
指を広げてジグザグな感じで揉みほぐすと、広い範囲をカバーできます。
頭皮が動くことを意識していると、揉みほぐしている状況を感じられるはずです。
頭頂部から耳の裏を通り、後頭部までマッサージしていきましょう。
老廃物を流すといったイメージもありますが、位置方向へマッサージするほうがイメージもしやすいはずです。
両サイドから頭頂部に向かってもマッサージしていきましょう。
この流れは、シャンプーのときにも使えます。
シャンプーするときは、頭皮を洗うようなイメージで指の腹を使ってマッサージしながらにすると、清潔にもできて効果的です。
実際に髪の毛を洗うというよりも、頭皮を洗うイメージにしたほうが毛穴に詰まった老廃物なども洗い流せます。
皮脂汚れもきれいに落とせるので、これも頭皮環境にプラスに働きます。
シャワーを浴びながらマッサージすると、温めるという効果がプラスされるのも大切です。
頭皮を温めてあげると、血行が良くなります。
血管を拡張するれば、栄養も運ばれてきますし、老廃物も排出してくれるのです。
一時的であれ、マッサージとともに繰り返せば、だんだんと改善されていきます。
このときに、ストレスの発散にもつながっていくため、精神的にもプラスになるでしょう。
浴槽につかりながらマッサージしてみると、睡眠不足の解消にもつながります。
身体も温まり、漸進の血行も改善されるので、髪を成長させるために大切な成長ホルモンの分泌にもつながるのです。
良質な睡眠が大切ですが、できれば22時から2時の間に睡眠がとれるようにします。
この時間が最も分泌されやすい時間となるので、集中して睡眠がとれることが髪の毛にプラスになるのです。
こうした頭皮のマッサージは、全部で5分程度までにしておくのが大切です。
あまり長くしてしまうと、傷をつけてしまいますので注意しましょう。
マッサージの刺激
頭皮のマッサージが与える刺激が、薄毛にして発毛を促進させる効果があるともいわれるようになりました。
髪の根元には、毛乳頭と呼ばれる組織があります。
この毛乳頭が活性化していると、健全な髪が育つ状態ですが、振動や刺激を与えるといいことがわかってきたのです。
刺激を与えて髪が生えてくるというプロセスに近いものがあるでしょう。
完全に解明されたわけではありませんが、適度なマッサージが髪にプラスになるという部分がわかってきたといえます。
マッサージとしても、朝シャンするのは良くないといったうわさもあるでしょう。
夜のうちに髪を洗っても、皮脂は朝になると大量に出ています。
この皮脂が酸化すると毛根にダメージを与えてしまうため、朝シャンは頭皮環境にとってマイナスになるものではありません。
その一方で、マッサージのし過ぎや洗いすぎによる肌荒れや炎症はマイナスです。
洗いすぎたことで、余計に皮脂が分泌される状況も考えられるため、1日2回までに抑えておくといいでしょう。
まとめ
マッサージはさまざまな効果をもたらしてくれます。
ただし、やりすぎは逆効果になりますし、強すぎてもダメです。
清潔な環境を保つためにも、入浴時などに適度な力でシャンプーとともにやってみましょう。