薄毛対策のために、必要な栄養素を摂取していくのは大切です。
髪を作り出す栄養素がなければ、増えていくわけはありません。
だからといって、タンパク質が必要だからと肉ばかり食べていたのでは意味がなくなってしまうのです。
髪の主要構成要素であるタンパク質
髪を作り出すためには、構成されている栄養素を摂取しなければいけません。
髪を構成している物質の大半はタンパク質です。
当然良質なたんぱく質を摂取していれば、髪を作り出すためにも利用されていきます。
良質なタンパク質として代表的なのは、肉であるのは確かです。
ですが、肉ばかり食べていたら薄毛が加速してしまう可能性を理解しておくべきでしょう。
なぜ問題なのかという部分を見ていくと、食生活という部分に行き当たります。
日本人の食生活は、元々野菜が中心であり、魚などもバランスよく摂取していました。
今の食生活と比べると、実は総カロリー的にも変わりがありません。
しかし、ファストフードなどが存在しなかった時代、三大栄養素のバランスも取れており、脂肪がかなり少なかったのです。
カロリーの計算をする時に重要なのは、三大栄養素が1gあたりどのようなカロリーを持っているかというところになるでしょう。
ここから換算していかなければいけないからです。
タンパク質や炭水化物は1gあたり4Kcalで計算します。
ところが、脂質に関しては、1gあたり9kcalで計算するのが重要です。
昔の食生活は脂肪が少なく、総カロリーとしてはそこまで変わりがなかったとした場合、タンパク質や炭水化物をしっかりと摂取していたと言えるでしょう。
現在の食生活との大きな差です。
つまり、脂質に多く取られてしまい、栄養のバランスも良くない時代と言えます。
その中で欧米のような肉中心の生活していくと、いくら良質なタンパク質とはいえ、皮脂の過剰分泌なども引き起こし薄毛につなげてしまう可能性が高まるのです。
血液の中にも脂肪が増えるようになり、流れも悪くなります。
頭皮への血液の流れも悪くなるため、栄養の補給もうまくいかなくなるのです。
実際に動物性タンパク質の摂り過ぎは、成人病を引き起こしやすくなるのはよく知られるようになりました。
日本よりも欧米の方が薄毛が目立ったりするのも、こうした食生活とは無縁ではありません。
良質なタンパク質だけでは髪はできない
食生活の中で良質なタンパク質を摂ることは大切です。
ですが、これだけで髪が作り出せているわけではないことに注目しなければいけません。
人間がタンパク質を使っていくためには、あまりに大きな構造を持っています。
必要とする箇所に運び込むためには、デメリットの方が多いのです。
そこで、血液に乗せて運べる大きさに分解し、必要な場所で再構成するという方法をとっています。
消化する段階で一旦アミノ酸に分解するのです。
アミノ酸の方がタンパク質と比較した場合に構造的に小さいため、血液で運ぶのには都合が良くなります。
このままアミノ酸を運び込んだとしても、役に立つわけではありません。
タンパク質に戻さなければいけませんが、この時に必要なのが亜鉛です。
つまり、良質なタンパク質と共に亜鉛がなければ、薄毛対策として役に立ちません。
他にも血液で運ぶためには必要となる栄養素があり、ビタミンCやビタミンB群も必要です。
これらの栄養素がバランスよく摂取できていなければ、どんなに優れたタンパク質でも薄毛対策に役立てることはできません。
ここからもわかる通り、肉ばかり食べていても、髪を生やすには至らないと言っていいでしょう。
もっとを根幹的な部分としても、消化を助けてくれるようにしなければいけません。
そのためには食物繊維なども大切なものになってきますし、消化の負担になるようならば、摂取を控えるといった選択肢も生まれてきます。
どのような方向性から見ても、肉ばかり食べていたのでは、薄毛対策にはなりません。
逆に薄毛にしてしまうようなものなのです。
肉よりも魚や野菜
肉を食べていれば大丈夫と言った人もいますが、肉が全てタンパク質というわけではないでしょう。
これはどんな部位を食べるのかによっても違います。
非常に複雑な関係があり、肉の種類によっても大幅に変わってくるのです。
例えば、赤身のように脂肪が少なくタンパク質が多い部位もあります。
逆に、とろけるような脂肪がたくさんついている部位もあるのは確かです。
脂質を多く摂ってしまえば、髪の生育にはデメリットが生じます。
肝臓の機能が低下するといった問題もあります。
鉄分を取るためには肉がいいのは確かですが、これも動物性のものを摂取するだけが方法ではありません。
脂質を高めるという問題を考えれば、大豆をはじめとする植物系のものを摂取した方が効率はいいでしょう。
他のビタミンなどの栄養素も摂取しやすくなるからです。
魚を食べてタンパク質を摂取するという方法もあります。
魚特有の栄養素もあり、悪玉コレステロールを減らすたりもできるようになるのです。
これは肉ではなかなかできない部分になるでしょう。
精神病の予防に役立つ栄養素も多く、血流も改善できるようになります。
髪のためを考えてタンパク質の摂取を考えるのであれば、一歩も二歩も先を読む姿勢が大切になるのです。
もっと総合的な視野で栄養を摂取しなければ、マイナスになる可能性の方が高いでしょう。
亜鉛不足の方がはるかに深刻
タンパク質は大切でも、実は亜鉛不足の方が深刻な問題を抱えています。
アミノ酸に分解したらタンパク質を再構成する為には必須のミネラルですが、体の中で不要なところが数多く出てくるのです。
亜鉛を摂取しても次から次へとを使われてしまうため、頭皮に回ってこないような状況も生まれます。
人間の体内で生産できない栄養素であるのも、不足してしまいがちなポイントです。
食事などによって補給する以外の方法はありません。
さらに食べ物から亜鉛を吸収するとしても、非常に吸収効率が悪いのです。
なかなか必要な量が摂取できないため、常に不足してしまう栄養素と言えます。
厄介な事に過剰摂取の問題も抱えています。
サプリメントなどで手軽に摂取はできますが、あまり多くとってしまうと過剰摂取でマイナスの効果を生み出すのです。
かなり深刻な状態もを作り出すため、うまくコントロールして摂取しなければいけません。
こうした状況からも、良質なタンパク質よりも、はるかに亜鉛が足りなくなります。
亜鉛を多く含むとされているのは、牡蠣であるのは確かです。
しかし、値段からいっても毎日食べるものではありませんし、岩牡蠣のように多く食べてしまうと問題のあるようなものも出てきます。
そこでエビやカニなども食べながら呼吸できるようにするのがポイントです。
他にもに野菜などにも少量含まれているケースもあり、確認しながらバランスよく食べるようにしていきましょう。
まとめ
肉だけを食べてタンパク質を、薄毛対策になると思うのは勘違いです。
それどころか、マイナスの効果を生み出してしまう可能性の方が、高いと言えるでしょう。
食事はバランスよく摂る必要があり、栄養素も色々と必要です。
何か偏った食事だけをしていると、体にも悪影響を及ぼしていきます。
ダイエットで失敗するのと同じような状態になるのですから、様々な栄養素が摂取できるように食事を組み立てていくのが薄毛対策となるのです。