朝起きたら枕にたくさんの抜け毛がついていたり、シャンプーした際に多くの毛が抜けているのを見た時、このままでは薄毛になってしまうのでは、と心配になったことがあるという方も多いのではないでしょうか。
しかし実は髪は毎日抜けるのが一般的であり、あまり過剰に不安になったり心配する必要はありません。
では、一日の正常な抜け毛の本数とは一体どのくらいなのでしょうか。
またもし抜け毛が多い場合、減らすためにはどんなことに気をつければよいでしょうか。
そこでここでは正常な抜け毛の数や、抜け毛を減らす方法について見ていきたいと思います。
Contents
髪はどんな成分で作られているの?
実は髪は3層に分かれており、一番外側からキューティクル、コルテックス、メデュラとなっています。
キューティクルは主に硬いタンパク質でできており、半透明の平たいうろこ状のものが4〜10枚重なることで、髪の内部組織を守る役割を担っています。
髪の中心部にあり、軟らかいタンパク質でできているのがメデュラであり、3つの層のちょうど真ん中にあるのがコルテックスです。
髪の8~9割を占めているコルテックスの主成分は繊維状のタンパク質であり、このタンパク質の脂質や水分量が人によりそれぞれ異なるため、その違いが髪質となって現れます。
そもそも人間の髪の本数はどのぐらい?
それぞれの人種により多少の違いはあるものの、成人の頭皮には毛穴が約4万個あるとされています。
一つの毛穴からは2〜3本の髪が生えているのが一般的であり、つまり私人間の頭部には、約10万本ほどの髪が生えていることになります。
ちなみに毛穴やその中に存在している毛包の数は、一生変わらないと言われています。
髪は一日でどのくらい伸びるの?
一日に髪が伸びる長さには個人差があると言われていますが、日本人はだいたい1日に約0.35mm、1ヶ月で約1cmほど伸びると言われています。
また髪が一日の中で最も成長しやすい時間帯は22時から2時であるとされており、夜更かししたり睡眠不足である場合、髪が伸びるのが遅くなる可能性もあります。
一日に抜ける本数は?
髪には毛周期と呼ばれる発毛と脱毛を繰り返すサイクルがあります。
毛周期は成長期、退行期、休止期の3つに分かれており、女性は4〜6年、男性では2〜5年で一回りすると言われています。
一般的に一日抜ける髪の本数は、だいたい50~100本ほどであるとされています。
100本というと多いと感じる方もいるかもしれませんが、髪の全体量は10万本ですので、毎日髪全体の0.1%が抜けていると考えると、それほど心配する必要はないと思われます。
一日のうちで抜け毛が多いのはいつ?
一日で一日抜け毛が多いのは、やはりシャンプーした時です。
実は一日の抜け毛の半分以上は、シャンプーした時に抜けていると言われています。
しかし、シャンプー時にはすでに抜けていた髪がシャワーによって洗い出されることがほとんどですので、シャンプーが原因で髪が大量に抜けてしまうということはまずありません。
抜け毛が多い季節とは?
一年のうちで最も抜け毛が多いと言われているのが秋です。
秋になると、一日になんと200本以上髪が抜けることもあると言われています。
秋に抜け毛が多い理由については、夏の紫外線やエアコンの冷えによダメージが、体だけではなく髪にも影響を及ぼすためであると考えられています。
ですから秋の抜け毛を減らしたいという方は、夏の体調管理などをしっかり行う必要があります。
エアコンの使いすぎや冷たい飲み物の摂りすぎなどは、できるだけ控えることが大切であると言えるでしょう。
できるだけ抜け毛を減らす方法とは?
以下では、抜け毛をできるだけ減らす方法について詳しく見ていきたいと思います。
自分の頭皮に合ったシャンプーを使う
頭皮や髪を清潔に保ち抜け毛を減らすためには、自分の頭皮の特徴を知り、自分に髪質に合ったシャンプーを選ぶことも非常に重要です。
シャンプーは、大きく分けてアミノ酸系、高級アルコール系、石けん系の3種類に分類されます。
頭皮が乾燥しやすく皮膚のトラブルの起きやすい方には高級アミノ酸系シャンプーが、頭皮が脂性であるという方には洗浄力が強いアルコ−ル系シャンプーがおすすめです。
天然成分を原料としている石けん系は、頭皮への刺激が少ない反面、シャンプー後に髪のパサついたりきしんだりするため、ロングヘアの方は避けた方がよいでしょう。
ちなみにシャンプーする際には、手のひらでしっかり泡立ててから行い、さらにシリコンの入ったトリートメントは、頭皮に直接つけると毛穴が詰まって抜け毛が悪化する可能性があるため、髪だけにつけるようにしてください。
またシャンプー後は、すすぎ残しがないようにしっかりシャワーで洗い流しましょう。
さらに寝る前にはドライヤーでしっかりと乾かすようにしてください。
濡れたままの状態で寝てしまうと、髪を傷めたり抜け毛が増える原因になるため注意が必要です。
生活習慣を見直す
抜け毛を減らすためには、バランスの良い食事や6時間以上の睡眠、ストレスの発散や喫煙や飲酒を控えるなど、一度自分の生活習慣をふりかえり見直してみることが大切です。
毎日のタンパク質などの栄養素をしっかり摂る
髪は主にタンパク質でできています。そのため鶏のささ身のような良質のタンパク質を意識的に毎日の食生活に取り入れることで、抜け毛を抑える効果が期待できます。
またタンパク質は、質のよい睡眠を得るためのホルモン分泌にも必要不可欠な成分であり、また美容への高い効果も期待できることから、特に女性には欠かせない成分となっています。
一方で脂質の多い食べ物やジャンクフードの食べ過ぎは、髪に悪影響を与え抜け毛の原因ともなるため、できるだけ控えた方がよいでしょう。
またタンパク質の他にも、髪や爪、肌の健康維持に欠かせないビオチンや、たんぱく質の合成に必要な栄養素であるビタミンB群を摂取することも非常に大切です。
質の良い睡眠を摂る
質のよい睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、髪の成長にも良い影響を与えます。
特にゴールデンタイムと言われる22時から深夜2時までの時間にはできるだけ眠るようにしましょう。
また朝日を浴びると、毎日1時間ずれると言われている体内時計をでリセットすることができ、睡眠ホルモンのメラトニンが分泌され質のよい眠りを促してくれます。
就寝前にはテレビやパソコンを見ないようにして、部屋の照明を暗くしておくとよいでしょう。
さらに夕方以降はカフェインを取らないようにするなど、熟睡できる環境を整えておきましょう。
外出する際は紫外線予防を行う
髪や頭皮は、紫外線によるダメージを最も受けやすい場所であると言われています。
頭皮が紫外線のダメージを受けると、抜け毛が増えさらには薄毛につながる可能性があるため注意が必要です。
髪や頭皮への紫外線の影響を最小限に抑えるため、日傘や帽子を利用するようにしましょう。
また日傘は紫外線カット率が高いものを、帽子は麦わら帽子など通気性の良い蒸れにくいものを選ぶようにしてください。
さらに頭皮専用のUVスプレーなどを使うのもいいでしょう。
まとめ
今回は正常な抜け毛の本数や、抜け毛を減らすためにはどのようにすればよいのかなどについて詳しく見てきました。
の人間の髪には毛周期があり、その毛周期により1日100本程度髪が抜けるのはごく自然なことであるため、特に心配する必要はありません。
生活習慣の乱れや睡眠不足などにより髪が抜けると、さらにはきし毛につながる可能性もあるため、くれぐれも注意が必要です。
健康的な髪が育つように、普段から髪によい規則正しい生活を心がけることも大切であると言えるでしょう。