ヘアケア

薄毛に効く?ミノキシジルの発毛効果と女性の使用する際の注意点をご紹介

ミノキシジルは、薄毛治療において使用される最もスタンダードな薬のひとつです。

そこでこの記事では、ミノキシジルとはどんな薬なのか、その実際の効果と使用する際の注意点、気になる副作用などについて詳しく見ていきたいと思います。

ミノキシジルとは?

ミノキシジルは、元々はアメリカで高血圧治療のための降圧薬として開発された成分ですが、後に髪を成長させ脱毛症を改善させる効果が認められたことから、1980年代に世界で初めて認可された脱毛症の治療薬です。

現在は、アメリカをはじめとした世界の多くの国々で発毛剤に配合されている成分であり、日本でもドラッグストアや薬局などで市販されている発毛剤の多くに有効成分として配合されています。

ミノキシジルは男性だけでなく、女性の薄毛にも効果を発揮すると言われています。
 

ミノキシジルの効果とは?

ミノキシジルには、毛細血管を広げ血液の流れをスムーズにする働きがあります。

また髪の成長を促す毛乳頭細胞に働きかけ、ヘアサイクルの成長期を伸ばすとも言われています。

さらに毛乳頭細胞から作られ、毛母細胞を刺激する物質であるインスリン様成長因子1(IGF-1)や血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の産生を促したり、毛乳頭細胞そのものを増やす働きがあります。

この効果により、細くなった髪が太くなり髪の量も増加します。

ミノキシジルの使用方法とは?

ミノキシジルには、内服薬と外用薬があります。

内服薬は血液の流れにより毛球部分にある毛乳頭に届くことで効果を発揮します。

体の内側からの効果が期待できるため、外用薬よりも高い効果があるとされています。

一方で外用薬は、頭皮に直接塗ることで有効成分が皮膚の中に浸透することにより効果を発揮します。

また内服薬と併用することで、より高い発毛効果を実感することができます。

ミノキシジルは他の薬と一緒に使っても大丈夫?

内服薬タイプのミノキシジルを使う場合、基本的に鎮痛剤や風邪薬などの薬と一緒に服用しても大丈夫です。

ただし持病があり高血圧治療薬を内服しているという場合は、有効成分を過剰摂取してしまう可能性があるため、一緒に使うことができない場合もあるので注意が必要です。

その他にも併用を避けた方が良い薬がありますので、使用前に薬剤師などに相談してみることをおすすめします。 

女性がミノキシジルを使用する際の注意点とは?

以下では、女性がミノキシジルを使う際に気をつけなければならない点について詳しく見ていきます。

妊婦または妊娠する可能性がある方は使用を控える

ミノキシジルは、男性が使用するのであれば問題のない成分ですが、妊娠中の女性は母体への悪影響だけではなく、胎児の生殖器に異常を及ぼしたり、妊娠中に飲むと胎児の心臓に強い負担がかかる可能性があります。

また使用をやめるとすぐに元の状態に戻り、抜け毛などの症状が再び起こる場合があります。

特に女性は出産に伴い、妊娠中に増えていた女性ホルモンが急に減少して抜け毛が増えることがあり、そのためかえって悪化する場合があるため注意が必要です。

さらに、妊婦や妊娠する可能性がある方自身が使用しないことはもちろんですが、家族が使用している場合は発毛剤自体にも触れない方がいいでしょう。

市販品は女性用の商品を使用する

市販されているミノキシジル配合の発毛剤には、男性用と女性用の商品があります。

その違いはミノキシジルの濃度の違いであり、一般的に男性用商品は濃度が5%、女性用は濃度1%ほどとなっており、男性用の方がミノキシジルの濃度が高くなっています。

ですから女性が男性用の商品を使うと、かぶれやかゆみなど副作用が強く表れかえって悪化させてしまう可能性があるため、必ず女性用の商品を選ぶようにしましょう。

海外製品には注意が必要

実は日本では、まだミノキシジルの内服薬はあまり一般的ではありません。

ただし、海外の通販サイトを利用して個人輸入することは可能となっています。

しかし個人輸入の医薬品は日本での安全確認がされていないことから、健康に害を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

さらに個人輸入の場合は、万が一何かあっても全て自己責任となりますので、あまりおすすめできる方法ではないと言えるでしょう。

薄毛の原因によっては使用しない方がいい場合も

薄毛の原因は人よりさまざまです。特にその原因が妊娠や出産などによるホルモンバランスの変化や無理なダイエット、さらに甲状腺疾患によるものである場合には、使用しない方がいい場合もあります。

どんな原因で薄毛や抜け毛の症状が起こるのかわからないという場合には、一度専門のクリニックで医師に相談してみましょう。

ミノキシジルの注意すべき副作用とは?

ここでは、ミノキシジルの副作用について、詳しく見ていきたいと思います。

頭皮のかゆみや炎症

頭皮に塗る外用薬タイプのミノキシジルを使用した際に、含まれている成分によってアレルギー反応が起き、かゆみやかぶれなどの炎症を引き起こすことがあります。

市販薬の場合は、ミノキシジルだけではなくエタノールやブチレングリコールなどの添加物がアレルギーの原因となることもあるため、注意が必要です。

動悸や息切れ

ミノキシジルを内服薬を飲むと、胸がドキドキしたり苦しくなるように感じることがあります。

これは一時的に血管が拡張されて血圧が下がり、血液の流れが良くなったため、心臓がいつも以上に活発に活動しているためであると言われています。

立ちくらみやめまい

内服薬を飲むと、立ちくらみやめまい、ふらつきなどが起こることあります。

実はミノキシジルは元々は血圧降下剤として開発されたため、一時的に血圧が下がり、ふらつきやめまいなどの症状が出ることがあるようです。

体のむくみ

ミノキシジルには血管拡張作用があるため、顔や足などを中心に体にむくみの症状が出る場合があります。

血液の循環がよくなると血中濃度が薄くなるため、人間の体は血液の水分を排出して濃度を元に戻そうとします。

そのため排出された部分に水分が溜まると、体がむくみやすくなります。

一時的に抜け毛が増える

ミノキシジルを使い始めた頃には、一時的に抜け毛が増えることがあります。

これは初期脱毛と言われる症状であり、個人差はありますが、だいたい1~2ヵ月ほどは続くと言われています。

原因としては、ミノキシジルの効果で生えてきた新しい髪に、古い髪が押し出されて抜け落ちてしまうためであるとされています。

まとめ

今回はミノキシジルとはどんな成分であり副作用はあるのか、また女性が使用する際の注意点などについて詳しく見てきました。

ミノキシジルは効果が高い効果が期待できる反面、使用する場合には十分に注意が必要です。

特に妊娠中の方は、胎児に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるため使用は避けるようにしてください。

また市販のミノキシジル配合の発毛剤を使う際には、必ず女性向けの商品を使用し、男性用の商品は使わないようにしましょう。

さらに使用する前には、自分の薄毛の原因をきちんと把握しておくことが大切であり、副作用についてもしっかり把握しておくことが重要です。

もし自分の髪の状態が深刻であったり、頭皮のかゆみや炎症、動悸や息切れなどの副作用と見られる症状が起こった場合には、けして自己判断せず専門医を受診して薄毛について相談してみることをおすすめします。