ヘアケア

麹の力で薄毛にアプローチ!発酵食で女性の健康と美容を手に入れよう

発酵食の健康効果が注目されるようになった昨今。

発酵食が育毛にも効果があることはご存知でしょうか?

男性だけでなく女性にとっても悩みの種である抜け毛や薄毛を改善するのに、発酵食を取り入れた食事は優れた効果を発揮してくれるんです。

この記事では、「麹」(こうじ)の力に注目し、「麹」をどのように生活に取り入れれば健康・美容効果が高まるのかをお伝えしていきます。

甘酒や塩こうじなどの話題のものから、「こうじ水」という聞き慣れないものまで、「麹」を使った料理・調味料・ドリンクをご紹介します。

「発酵」のメカニズム

「発酵」とは、微生物やカビによって食品の成分が別の成分へと変化することです。

発酵食は「菌活」という言葉とセットで語られることが多いのですが、「発酵」には、食品に含まれる糖類やたんぱく質を分解し別の成分に作り替える「菌」が必要になります。

よく知られている代表的なものとしては、乳酸菌麹菌があります。

菌による成分の変化というと、「腐敗」を思い浮かべる人も多いかもしれません。

しかし、腐敗した食品は食べると体に害をなすのに対し、発酵食は、風味や旨味成分が増したり、保存性が高まったりといったプラスの効果があります。

また、発酵食は腸内環境を改善する効果があることでもよく知られています。

腸内環境を整えるためには腸の善玉菌を増やすことが必要ですが、発酵食にはこの善玉菌が豊富に含まれているのです。

そのため発酵食は、美容や健康に効果が高いと言われています。

「飲む点滴」とも言われる甘酒の育毛効果

手軽に取り入れやすい発酵食に、「甘酒」があります。

甘酒には数多くの栄養素が含まれており、栄養価の高さから「飲む点滴」と呼ばれています。

栄養の消化吸収を助ける働きを持つ麹菌が、吸収した栄養をエネルギーに変換してくれます。

酵素がお米を分解してできる成分の一つが、ビタミンB類です。

ビタミンB類には、ビタミンB1、B2、ナイアシン、ビタミンB6、ビオチン、葉酸などがあり、いずれも体にとって大切な栄養素です。

疲労の回復や美肌の維持、活性酸素の除去などの効果が期待できます。

特に、皮脂の過剰な分泌を抑制し、皮膚や粘膜を保護する効果が高いビタミンB2とタンパク質の生成を助けるビタミンB6は、育毛には欠かせない栄養素と言えます。

もう一つ、髪の成長に関係のある栄養素が必須アミノ酸です。

髪の主成分であるアミノ酸の摂取は、髪の毛の発育に重要な要素です。

体内で生成できない必須アミノ酸を含む食べ物・飲み物は特に重要だと言えます。

甘酒には、必ず食物から補わなければいけない9種類の必須アミノ酸がすべて入っています。

アミノ酸の一種(アミノ酸結合のペプチド)に、エルゴチオネインという抗酸化成分があるのですが、ビタミンEの7000倍もの抗酸化力を持っていると言われています。

甘酒にはこのエルゴチオネインが含まれているため、毛母細胞を弱らせることなく活性化できるので、細い髪の毛を太くする効果が期待できます。

また、ミネラルや食物繊維、乳酸菌、オリゴ糖も豊富に含まれており、腸内環境の改善にすぐれた効果があります。

便秘を解消し、代謝を高める効果もあるので、健康・美容に関心のある方は一度試してみると良いでしょう。

リラックス効果のあるGABAも含まれているので、髪や頭皮を健康に保つのに必要な質の高い睡眠をサポートする作用もあるんです。

一日一杯の甘酒を習慣にすることで、薄毛の改善に役立つと言えるでしょう。

甘酒の味が嫌いな人も、スムージーやヨーグルトに混ぜたり、砂糖の代わりに調味料として使ってみたりすると、抵抗なく甘酒を摂ることができます。

塩こうじで食生活を充実させる

塩こうじは、水と米麴、塩で作られます。

甘酒と同様に、発酵の過程で、ビタミンB2やビタミンB6、必須アミノ酸などを生成します。

もちろんそれ以外の酵素やミネラル、オリゴ糖、GABAなどの有効成分も、甘酒と同じように含まれています。

塩こうじは甘酒と同様に腸内環境の改善に役立つ発酵食であり、十分な育毛効果がある調味料だということがわかります。

また、塩こうじの良さは、調味料として使い勝手が良いというところにあります。

食材を塩こうじに漬けておいたり、塩こうじを塩や醤油の代わりに使ったりすることで、食材の旨味を引き出すことができます。

健康・美容に効果があるだけでなく、料理を美味しくしてくれる「塩こうじ」。

ここでは、気軽に試せる塩こうじレシピをご紹介します。

(1)塩こうじを使った野菜の浅漬け
生野菜(キャベツや大根、きゅうり、山芋など)をポリ袋に入れて、塩こうじを加えます。
全体に味が馴染むように、ポリ袋を揉みます。
あとは、30分程度冷蔵庫に入れておくだけです。

(2)塩こうじ入り味噌汁
お味噌汁を作って、火を止めたあと、少量の塩こうじを入れます。

(3)鶏むね肉の塩こうじ焼き
鶏のむね肉に塩こうじを馴染ませて下味をつけます。
小麦粉と片栗粉を同量混ぜた粉を、むね肉に薄くまぶします。
油を熱したフライパンで、揚げ焼きにします。

これ以外にも、一味足りない料理に塩こうじを入れるなど、活用のシチュエーションは数多くあります。

塩の代わりに塩こうじ、砂糖の代わりに甘酒を使って調理してみても良いですね。
気軽に試してみてください。

「こうじ水」を作ってみよう!

甘酒や塩こうじのように話題になってはいませんが、美容に関心の高い方に最近注目されているのが「こうじ水」です。

加熱させることなく、水に麹の成分を抽出させて作ります。

〈材料〉
乾燥米麹 100g
ミネラルウォーター 500ml
お茶パック(だしパックでも可)
容器(麦茶を入れる水筒など)

〈作り方〉
1 米麹をお茶パックに入れます。
2 1を容器に入れて、水を注ぎます。
3 冷蔵庫で一晩寝かせます。

作ったこうじ水は、その日のうちに飲みきるようにしましょう。

手軽に作ることができ、続けやすいのがこうじ水の魅力です。

水出しに使ったお茶パックは3回まで使うことができます。

ただし、風味に物足りなさを感じたら、3回使う前に新しい米麹でこうじ水を作った方が良いでしょう。

なお、使い終わった米麹は料理に使うことができます。スープなどに混ぜたり、お米を炊くときに混ぜたりして使いましょう。

米麹に含まれる栄養素(ビタミンB類や必須アミノ酸、ミネラルほか、抗酸化作用のある有効成分)が抽出された水なので、甘酒や塩こうじと同様に育毛効果が期待できます。

便秘の解消や疲労回復、血糖値や血圧の安定、アトピーの改善、美肌、美白など多くの効果が謳われています。

また、こうじ水は飲むだけでなく、塗っても効果があると言われています。

化粧水のように使ったり、頭皮に塗ってヘッドマッサージをしたりすることでスキンケア・ヘアケア・頭皮ケアができます。

ただ、体質に合わない人もいるので、肌に使う前には必ずパッチテストを行うようにしましょう。

おわりに

薄毛に悩む人に是非取り入れていただきたい発酵食。

今回の記事では、効果が高く手軽に試せる「麹」を使ったものを中心にご紹介しました。

「飲む点滴」とも言われるほど栄養価の高い甘酒には、育毛に良い成分が豊富に含まれていることが分かりました。

飲むだけでなく、ドリンクや料理に甘味を加えたいときに使うというアイディアを提案しました。

また、塩こうじにも同様の効果が期待でき、料理にどのような形で活用できるのかをご紹介しました。

基本的には、塩味を加えたいときに、塩や醤油の代わりに使うという活用法になります。

乾燥米麹を水につけておくだけというシンプルな作り方のこうじ水は、ドリンクとしてだけでなく、スキンケアやヘアケアにも活用できます。

甘酒・塩こうじ・こうじ水は、味わいや使う場面がそれぞれ異なるので、すべてを生活に取り入れることができます。

もちろん気になったものから試してみても良いでしょう。

「麹」を使った発酵食で、薄毛を改善して、美しい髪と健康な体を手に入れましょう。