女性の薄毛

子供の抜け毛・薄毛の理由と改善方法とは?

抜け毛と言えば大人、特に年配の方の加齢などによる抜け毛を想像する方も多いと思いますが、抜け毛の症状が現れるのは大人ばかりであるとは限りません。

実は子供でもさまざまな原因により抜け毛の症状が出る場合があるため、くれぐれも注意が必要です。
 

実は子供の抜け毛は近年増えつつあるとも言われており、本人にはもちろん子を持つ親にとっても深刻な問題となっています。

そこで今回は、子供の抜け毛の原因やその改善方法などについて詳しく見ていきたいと思います。

子供の抜け毛と成長の関係

子供の頭はまだ成長過程にあり大人より小さいため、子供の毛根は大人のものよりも小さくなっています。

髪には毛周期という一定の成長サイクルがあり、そのサイクルに合わせて髪は生えたり抜け落ちたりを繰り返しています。

ただし子供の場合はまだ成長サイクルも未熟であるため、大人のように毛周期が安定していません

毛周期が安定するのは第二次成長期、つまり小学校5、6年生から中学生にかけての時期であると言われています。

また赤ちゃんの中にも生まれた時から髪がフサフサと生えている子もいれば、2~3歳ぐらいになってようやく髪が濃くなってくる子もいますよね。

つまり髪の生え揃う時期には個人差があるため、あまり過剰に心配する必要はありません。

またシャンプーをした時などに抜け毛の本数が多いと、心配になってしまう親御さんもいるでしょう。

しかし一般的に子供の髪は、1日に100本、特に夏などには200本以上抜けるということも珍しくありません。

特に子供の場合は、夏の紫外線の強い時期などに一時的に多く髪が抜け落ちてしまったとしても、新陳代謝が盛んで再生能力も高いためそれほど気にする必要はありません。

ただし髪や頭皮がダメージを受けるというのは、やはり決していいことではありません。

また熱中症予防の観点からも、帽子などをかぶり紫外線から髪を守るようにすると良いでしょう。

ですからそのような場合はほとんど心配する必要はありませんが、もし束になって髪がごっそり抜けるというようなことがあれば、その時は医師に一度相談してみた方がいいかもしれません。

子供の抜け毛の原因とは?

 

ここでは、子供の抜け毛が多く見られる場合に考えられる原因について詳しく見ていきたいと思います。

円形脱毛症

子供の抜け毛の多くは、円形脱毛症によるものであると言われています。

幼児期にも見られる円形脱毛症は、自己免疫疾患のひとつであるとされており、つまり体内の免疫が自分自身の髪を攻撃してしまうことで起こります。

これは免疫細胞であるTリンパ球が毛根を異物とみなして攻撃するため、毛根に炎症が起き抜け毛が増えてしまうと言われています。

しかしなぜそうなるのかという詳しい要因については、未だに不明である点多いようです。

またインフルエンザなどによる発熱の症状で、食欲がないため十分な栄養が取れず体力が消耗したために、一時的に円形脱毛症になるケースもあるようです。

抜毛症

抜毛症とは、家庭環境の変化や学校でのいじめによるストレスなどが引き金となり、自分で自分の髪を引き抜いてしまう症状です。   

髪の他にも、まゆ毛やまつ毛などを抜いてしまう場合もあります。頭皮の脱毛部分は円形脱毛症ほどはっきりしていないため、発覚が遅れる場合が多いと言われています。

また本人は無意識に行っていることが多いため、周りから指摘されて初めて気付くというパターンも多く見られます。

この症状は、保育園に通う幼児から小学校くらいまでの時期に起こることが多いとされています。

場合によってはカウンセリングなどが必要になってくることもありますので、いずれにしても自ら髪を引き抜くという症状が出た場合には、親御さんが気をつけてあげることが大切です。

汗や熱がこもることなどによる頭皮環境の悪化

特に夏などの暑い季節には汗やムレなどにより頭皮環境が悪化したり、また冬でも帽子などを長時間かぶっていると熱がこもり、感染症が起こりやすくなります。

感染症が起こると頭皮に雑菌が付着している状態であるため、髪を清潔に保つことや症状がひどい場合には病院を受診することが必要となる場合もあります。

アトピー性皮膚炎

抜け毛とともにかゆみがある場合は、原因としてアトピー性皮膚炎が考えられます。

そういう場合には、改めて食べ物のアレルギーがないかチェックしたり、ダニやカビ、ホコリといったハウスダストに注意しこまめに掃除することなどが大切です。

頭部白癬症

猫や犬などのペットに住みついている真菌、つまりカビが人間に寄生することで抜け毛の症状が起こるのが頭部白癬症です。

頭部に10円玉ぐらいの脱毛部分ができ、乾燥してフケが付着しているため白っぽく見えるのが特徴的であり、またかゆみを伴います。

この症状は自宅だけではなく、学校など人が多くが集まる場所などで他の人から感染するケースもあります。

症状は円形脱毛症と似ていますが、悪化し重症化するとその部分から髪が生えてこなくなってしまうこともあるため、くれぐれも注意が必要です。

ですから頭部白癬症が疑われる場合には、まず病院を受診し薬を処方してもらいましょう。

また再発を防ぐためにも、自宅でペットを飼っている場合にはペットもも動物病院できちんと診てもらいましょう。

子供の脱毛症の改善方法とは?

以下では、子供の脱毛症が発覚した場合の対処法や改善方法などについて詳しく見ていきたいと思います。

早期に病院を受診した方がいい場合も

円形脱毛症や頭部白癬症、アトピー性皮膚炎などによる脱毛症は、何よりも早期発見·早期治療が一番の解決策となります。

治療を早い時期から開始すれば、それだけ早期の回復が見込めます。

ただし、薬局などで購入した市販薬で対処するのは、かえって症状を悪化させる可能性があるためNGです。

まずは病院を受診して医師の指示に従い、適切な治療を受けることをおすすめします。

また抜毛症の場合は、不安や心配の元を取り除き、ストレスを解消してあげることが大切であると言えます。

栄養バランスのよい食事を取る

抜け毛の症状が現れた場合には、頭皮や髪に必要な栄養素が行き渡るように、毎日バランスの良い食事を心がけることが非常に大切です。

髪の細胞を活性化させるためには、タンパク質やアミノ酸、ミネラルなどの栄養素が必要不可欠です。   

また果物や緑黄色野菜に多く含まれているビタミンAやCには精神を安定させる効果が、カルシウムやビタミンD、Eなどにはストレス軽減効果が期待できます。

さらにインスタント食品やジャンクフード、菓子類などはできるだけ避けるようにしましょう。

しっかり睡眠を取る

抜け毛の改善には、十分な睡眠も非常に大切です。

特に脱毛症になり精神的に弱っている時には、子供の不安を和らげ熟睡できるような環境作りをしてあげましょう。

頭皮を清潔に保つ

シャンプーで頭皮を清潔に保ち、頭皮マッサージを行うことも抜け毛対策としておすすめです。

毎日のヘアケアもストレスのケアと同様に、焦らずに根気強く続けていくことが大切であると言えます。

まとめ

今回は子供の脱毛症について詳しく見てきました。

円形脱毛症やアトピー性皮膚炎、抜毛症など髪の抜ける原因はさまざまですが、髪が抜けてくると、本人はやはり大きなショックを受けます。    

さらにマイナス思考になると、脱毛の症状が悪化するという悪循環に陥る可能性もあるため、親御さんは子供の気持ちに寄り添い励ましながら対応することが非常に重要であると言えるでしょう。