女性の薄毛

若い女性でも要注意!広がる薄毛・抜け毛

20歳代をはじめとする若い女性の薄毛、脱毛は、様々な原因やきっかけによって引き起こされる可能性があります。

若くして薄毛や抜け毛に悩んでいる方の特徴として、血流障害による脱毛や、ストレス過剰や生活状況が影響していると思われるケースがかなり多く見られます。

ストレスや偏った生活の影響も

実際に抜け毛や薄毛に悩んでいる方の経過を見れば、睡眠時間の不足、不規則な睡眠、偏った食事。

これらの生活習慣を改めて、生活をできるだけ立て直すようにアドバイスし、ストレスを解消したりやわらげたりしていく工夫をすることによって、数か月のうちに髪の毛が相当しっかりした状態を取り戻してくることが少なくありません。

薬による治療としてはミノキシジルによる発毛促進、ビタミン、ミネラルなどの摂取になります。

食事を毎日しっかり摂っていてもすぐには収まらず、まずはサプリメントによるビタミンやミネラルの摂取で体調をある程度戻しながら、生活面の改善アドバイスも徐々に受け入れてもらうという成り行きが、実際にはよくあります。

女性によく見られる各種の抜け毛

若い女性でも起こりえる薄毛や抜け毛。

女性の方で良く見られる薄毛や抜け毛の種類の特徴を分析し、原因を解明していきましょう。

▼頭皮のトラブルから薄毛、抜け毛へ

若い女性で多く見られるのが、頭皮の荒れ、トラブル、疾患などが、結果的に薄毛や抜け毛に繋がっているケースです。

毛穴周りのフケ、アブラから起こる細菌性の炎症(脂漏性皮膚炎)、ヘアケア用品(シャンプー、トリートメント、カラーリング、パーマなど)が合わずに頭皮を荒らしてしまったり(接触性皮膚炎)、ストレス過剰が頭皮の荒れにつながることもあります。

▼過度のダイエットと薄毛、抜け毛

女性にとって、ダイエットは誰しもが経験、考えたことがあると思います。

しかし過剰に体重を下げたいからといって、過度なダイエットは髪の毛に悪影響を及ぼします。

特に食事制限などをあまり極端に行なってしまうと、髪の毛に必要な栄養素が不足し、髪の毛の成長が不完全となってしまうので、抜けやすい細い髪の毛となってしまうのです。

ダイエットをする場合は、適度な体重管理と、栄養バランスの取れた食事を3食しっかり取るようにしましょう。

▼出産後の一時的な脱毛

女性は妊娠すると女性ホルモンの分泌量が増え、髪の毛の成長期も延長されるので抜け毛の量が減少します。

ですが出産を終えるとホルモンバランスが正常化し、延長されていた成長期の髪の毛が休止期に突入しますので一気に抜け毛の量が増加します。

しかしこの抜け毛・脱毛は一時的なもので、放置していてもいずれ髪の毛はしっかり生えてきますので、そこまで心配しなくてもよさそうです。

大体3~4か月ほどで休止期が終わり成長期に入りますが、長く抜け毛の量が多くなってしまう場合は、皮膚科や頭髪専門クリニックへ相談するようにしましょう。

▼卵巣機能の低下による脱毛

加齢による女性ホルモンの減少により、卵巣機能が低下してしまう場合があります。

卵巣機能が低下してしまうと、身体に様々な影響を与えてしまうのです。

その一つとして脱毛が挙げられます。

髪の毛の成長を促す女性ホルモンが減少することによって、不十分に成長した髪の毛が増え、抜け毛が多くなってしまうのです。

しかしこれは老化だけが原因ではありません。

様々な原因により、20代や30代の女性でもこのようなケースが増加しています。

それには生活習慣やストレス、出産によるホルモンバランスの乱れなど様々な原因が考えられます。

また、脱毛以外にも、イライラや身体の火照りなど、更年期障害によく似た症状が表れるのが特徴的です。

そのようなときには、婦人科医などを受診して、その治療を優先するようにしてください。

円形脱毛症とそのメカニズム

円形脱毛症は、その病名の通り、コインのように円形の脱毛が起きる病気です。

脱毛の広さは1センチ程度の小さなものから数センチに及ぶものまでさまざまです。

1か所だけでなく多発することもありますし、髪の毛だけでなく、眉毛やわき毛など全身の毛が抜けてしまうことがあります。

▼円形脱毛症のタイプ

円形脱毛症を発症する主な年代としては、子供から大人までどの年齢層でも見られますが、20歳代が最も多くなっています。

女性だけの病気ではありませんが、患者数は女性の方が約1.5倍多いといわれ、女性を大変悩ませる髪の毛のトラブルの一つです。

円形脱毛症は、次のようなタイプに大別されます。

・通常型(単発型、多発型)
・不整局面型(頭髪の生え際が帯状に脱毛。)
・全頭型(ほとんどの頭髪が抜ける)
・汎発型(頭髪とともに全身の毛が抜ける)

▼「自己免疫疾患」説が最近では原因として有力

円形脱毛症と聞くと、「ストレスの病気」と思われることが多いようですが、円形脱毛症とストレスの因果関係を示す医学的なデータは今のところありません。

いま最も説得力のある説として考えられている一つが「自己免疫疾患」説です。

人間の体には、外から異物が入った時にそれを排除しようとする性質があります。

ところが、何かのはずみで毛根の細胞が異物と判断され、リンパ球に破壊される場合がある用です。

そのはずみがどんなものかは未だにわかってはいませんが、こうした自己免疫の働きを抑える薬を使うと円形脱毛症が治るケースも多いらしいので、十分に関連性はありそうです。

円形脱毛症の治療方法

円形脱毛症は、小さな一か所の脱毛から、髪の毛がほとんど抜けたり全身の毛が抜けるなど、症状は様々です。

また、どういった患者にどのような治療方法が有効かについても、いろいろなケースが見られます。

下記に、一般的に良く用いられている薬剤、治療方法を列挙していきます。

・塩化カルプニウム…塗り薬。末梢血管の拡張作用。育毛剤などの主成分によく使われます。

・グリチルリチン…飲み薬。抗炎症・抗アレルギー作用。漢方薬として用いられるカンゾウから抽出した薬効成分

・ステロイド…塗り薬、あるいは飲み薬。注射する場合もあります。人間の副腎皮質という部分で作られる副腎性の糖質コルチコイドホルモン。毛根の炎症をおさえます。

・ミノキシジル…塗り薬、あるいは飲み薬。発毛促進作用があるので、男性の薄毛治療にもよく使われる有効成分です。

・免疫抑制剤…塗り薬、あるいは飲み薬。アトピー性皮膚炎の治療方法としてよく使われ、円形脱毛症の効果も期待されています。

円形脱毛を見つけたら早めに皮膚科へ

頭部に円形の脱毛を見つけたときには、早めに皮膚科医などに相談するようにしてください。

治療を始めるのが速いほど、症状を効果的に抑えることが期待できます。

日常生活では、睡眠をなるべくよくとり、バランスの良い食事に努め、心身のストレス緩和の工夫を心掛けましょう。

まとめ

女性の薄毛の場合は、どんな治療方法が効果的かどうかは、人によって様々です。

また、治療にかなり時間がかかることも、放置していても治る場合もあります。

専門病院や専門クリニックの良しとよく相談しながら、根気よく治療に取り組むことが、薄毛改善への一歩となります。

この記事を参考にして、若い女性で薄毛に悩んでいる方はまずはその特徴を明確にし、症状がひどいようであれば、専門医のカウンセリングを受けてみましょう。