「グレイヘア」をご存知ですか?
「流行っているみたいだし素敵だと思うけど…」と思いながらも、実際にはグレイヘアにしていくにはどうしたらいいのか?を悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、現役美容師の私が本気で考えたグレイヘアにする方法を解説していきます。
Contents
そもそもグレイヘアとは?
グレイヘアとは、「白髪」です。
ひと昔前まで白髪は多くの女性の悩みのタネであり、白髪染めを定期的にしないといけない手間や、カラーによる髪の毛のダメージが気になることでした。
グレイヘアは芸能人の方でもしていることでも話題になった、あえて白髪を染めず、かつ、おしゃれに見せるようにしていく新しい発想から生まれたヘアスタイルです。
グレイヘアにするために一番大変な事
グレイヘアにしたいと思ってはいてもなかなか一歩を踏み出せない人が多いのは、「移行期が大変」だからです。
「移行期」とは、「白髪染めで既に染まっている髪の毛が全て生え変わるまでの期間」です。
40歳以降、白髪染めをしている女性の割合は近年とても多く、美容室での白髪染めをしている方とホームカラーをしている方の全てを合わせると、8~9割ほどと言われています。
グレイヘアにするためには、この移行期の期間をどうしていったら良いか?が大事な部分となります。
方法は?
グレイヘアにしていく方法はいくつかあります。
どの方法でも言える重要なことは、「諦めないこと」です。
髪の毛の伸びるスピードには個人差があり、一か月に約1~1.5cmが基本になります。
このスピードを髪の毛が全て生え変わるまでの期間で考えると、ショートヘアの方でも約1~1年半はかかります。
また、どの方法を選ぶかによってかかる金額も変わってきます。
ここでは、その方法を金額のできるだけかからない順に説明していきます。
我慢する
単純に我慢するのがやはり一番お金がかかりません。
染めることを我慢するだけなので当たり前のことですが、なんとなくグレイヘアを目指している方には一番多い方法です。
なにもしないので当然、日が経つ毎に根元付近から白髪が出てきます。
挫折して白髪染めをまた始めてしまうのもこのパターンが多いでしょう。
ホームカラー(マニキュア、カラートリートメント)
ご自宅で白髪染めを普段からしている方は多いもの。
美容室で染めるのと比べると「ムラ」になった経験がある方も多いのではないでしょうか。
普段からホームカラーをしている方であれば、カラー剤をマニキュアやカラートリートメントに変えてみましょう。
マニキュアやカラートリートメントは、白髪染めと違ってしっかり染まるものではありません。
あえてムラを作ることで、伸びて来た時の根元だけが白い状態から、全体的に色が抜けていくようになります。
ホームカラー(ブリーチ)
ご自分でブリーチをして全体的に明るくしていく方法です。
白髪が白く、それ以外の髪の毛が黒い状態であれば、全部の色を明るくしてしまえば差が分かりづらくなります。
ただ、ブリーチはやりすぎるとただの「金髪」になってしまいますので、慣れやテクニックが必要です。
サロンカラー(マニキュア)
サロンカラーでのマニキュアをしていく場合、白髪染めと同じくらいに染めたてはしっかり染まります。
ですがマニキュアの性質上、シャンプーをする度に色が落ちていきます。
この色落ちが全体的にしていくのが本来はマニキュアにとってのデメリットですが、グレイヘアを目指していくときはメリットとなります。
全体的に色が落ちていくことで、根元だけが不自然に白髪の状態にはならず、自然に毛先まで白くなってくれます。
メッシュ(ブリーチ)
上記したホームカラーでのブリーチとは違い、サロンカラーで行うメッシュの施術です。
ブリーチには本来、白髪を染める効果はありません。
黒い髪の毛にだけ反応し、脱色作用によって「金髪」にしていくのが本来の使い方です。
部分的にブリーチで脱色を行い、メッシュを作ることで白髪との明るさの差を近づけ、全体的にグレイヘアに見えるような髪色にしていきます。
ただ、これにはかなりの髪の毛のダメージが伴います。
髪の毛が細く、弱くなってきている状態ではあまりおすすめ出来ません。
ある程度白髪が伸びてきたら
上記した方法のどれかを選び、髪の毛の長さの半分ぐらいまで白髪が伸びてきたら、もう一工夫してあげましょう。
この時には白髪と既染毛(カラーによって染まっている毛先のこと)の境がしっかりと見えるようになっていて、また染めたくなってきてしまっていると思います。
パーマをかける
白髪と既染毛が半々くらいになってくると、根元と毛先で違っていたダメージ量がかなり分かりやすくなってきます。
そうなると、ダメージの少ない根元は毛が硬い白髪、毛先はダメージを受けて細い髪の毛ということになり、お手入れが難しくなります。
特にもともとの白髪量が多い方だと、根元の流れを上手に出すことができず全体的に「髪の毛が突っ張っている」ように見えます。
パーマをかけてあげることで全体的に流れを作ってお手入れがしやすくなりますし、トップなどのボリュームが欲しい部分に根元のボリュームが出やすくもなります。
トリートメントを行う
パーマをかけ、流れやウェーブを出したら、トリートメントをするのも重要です。
目指しているのは「グレイヘア」であり、上品なイメージをもたせることが肝心です。
髪の毛が傷んでいる状態だと、ツヤ感が出ず、あまり上品なイメージには見えません。
定期的なパーマとトリートメントは、グレイヘアを続けていく上で重要な施術です。
+αで大事なこと
髪の毛にかけてあげる一手間としては、「アウトバス」をしてあげること。
お風呂から出た後、髪の毛が濡れている状態で、
トリートメントミルク
トリートメントオイル
トリートメントミスト
などのアウトバス用品を、髪の毛に使用してあげましょう。
毎日行ってあげることで、髪の毛がパサパサした状態になりづらいので、継続することが大事になってきます。
挫折する人の特徴
グレイヘアにしようかと考える方には、実は2種類の理由があります。
それは、
素敵だと思ったから
白髪染めをするのが面倒だから
の2つ。
ヘアスタイルとしての素敵さを望んでグレイヘアにしていきたい、という方であれば、めんどくさいと感じても頑張っていけると思います。
問題はもともと白髪染めが面倒で始めた方。
「始めてはみたものの意外とめんどくさい…」となり、途中で挫折しがちです。
年齢を言い訳にしてはいけない
美容師として実際にサロンでお客様と会話をしているなかで、「私は年だからもうなんでもいいのよ~」と、年齢を理由にする方がいます。
こういった方は本当に多いですが、上記したようにグレイヘアにするにはかなりの日数と手間がかかります。
グレイヘアに限らず髪の毛はもともと手間のかかることが多いものなので、「私はこうなりたい!」と思ったヘアスタイルがあるのなら、年齢のせいにはせずにしっかりと続けていくことが大事です。
グレイヘアにするのは意外と面倒なのを理解する
白髪染めをしなければ勝手にグレイヘアになると思っている方は多いですが、グレイヘアにしていくのは意外と手間がかかり、面倒なものです。
時間がかかる
手間がかかる
お金がかかる
ここをしっかり理解するのが大事です。
「だったら普通に白髪染めをしていった方が楽」と思う方もかなり多いですし、事実、楽だと思います。
まとめ
簡単にできると思われがちなグレイヘア。
流行もあり、目指していく方は多いものの、なかなかキレイなグレイヘアになる方は少ないもの。
ですがヘアスタイルとしては本当に上品で華やかな印象を持たせてくれますし、美容師として見ても素敵だな、と思います。
一度挑戦してみるのも面白いのではないでしょうか。