女性の薄毛

朝シャンや外出前シャンはNG!薄毛改善を目指す女性は夜洗いましょう!

一時大流行した「朝シャン」ですが、今でも一定の割合で続けている女性がいます。

確かに気持ち良く1日を過ごせそうなのですが、実際にはデメリットのほうが多いのです。

これは、外出前にシャンプーするのも同じです。

今回は、朝や外出前にシャンプーするメリットとデメリット、朝シャンしたい人におすすめの方法もご紹介しましょう。

朝シャン・外出前シャンのメリットとは

10年以上前に流行った朝シャンですが、ある調査によると、現在も朝シャンをしている女性は3割以上、特に20代女性に多かったということです。

オシャレに気を使う年代ほど多く、育児や家事、仕事などで忙しくなってくると朝シャンしている時間がなくなってくるということなのでしょう。

では、朝シャン・外出前シャンを続けている人は、どんなメリットを感じているのでしょうか。

しっかり目が覚める
日本人女性は、先進国の中では韓国と並んで最も睡眠時間が短いといわれています。

そのため、朝目覚まし時計で起こされても、何となく頭がぼやっとしている人が多いのではないでしょうか。

そんな時、脳を目覚めさせてくれるのが朝シャワーです。

ちょっと熱めのお湯のシャワーは一気に交感神経を活性化させてくれるので、しゃきっとするのです。

さらに、シャンプーするということは頭皮のマッサージも兼ねていますから、寝ている間にゆっくりになっていた血行を良くしてくれ、さらに目が覚めるのです。

クセやうねり、寝ぐせが取れる
若い頃は直毛だったのに、最近クセやうねりが出て来た、ということはありませんか?

これは髪の毛に含まれる2種類のタンパク質の分布が、加齢とともに変化するからです。

若い頃は2種類が均等になっています。

しかし、年を取っていくと分布が片寄るようになり、それぞれのタンパク質の性質の差から髪がうねりやすくなるのです。

また、夜ドライヤーで髪を乾かした時、最後にしっかり冷風を当てないで寝てしまうと、寝ぐせがつきやすくなります。

これは、髪の毛のクセは乾く時につくからです。

ドライヤーで温まった髪はキューティクルが開いており、それが閉じていく過程でクセ付けされるため、髪をしっかり乾かさないで寝てしまうと、寝ぐせがつきやすくなるのです。

こういったクセは髪の根元にあるため、髪をちょっと濡らした程度では直すことができません。

そこで朝シャンや外出前シャンがとても有効なのです。

頭皮や髪を清潔にできる
夜シャンプーして寝たのに朝には何となくべたついている…そんな人は、朝シャンで髪や頭皮を清潔にしたいですよね。

特に皮脂分泌量が多い人は、夜洗っただけでは翌日昼頃にはべたつくだけでなく何となく臭ってくることも。

女性の場合、絶対それは避けたいでしょう。そういった理由で朝シャンしている女性も少なくありません。

好きな香りに包まれる
女性のシャンプー選びの理由に「香りが良いから」という人は少なくありません。

自分の好きな香りに包まれると、とても気分がアップしますよね。

実際、香りというのは本能に直接働きかける力があるため、心身に与える影響が非常に強いのです。

朝シャン・外出前シャンのデメリットとは

女性にとって嬉しい効果がある朝シャンや外出前シャンですが、実は様々なデメリットもあります。

特に薄毛や抜け毛で悩んでいる人がやらないほうが良いのは、このデメリットがとても大きいからです。

シャンプーが残留しやすくなる
朝シャン・外出前シャンのためにたっぷり時間を取れるなら良いのですが、寝坊したり予定の時間が迫ったりするとバタバタとなり、充分シャンプーを洗い流せなくなってしまいます。

元々、日本人女性がシャンプーのすすぎにかける時間は短く、美容院で3分程度なのに対し1~2分程度が多いという調査結果があります。

さらに急いでいるとその時間がもっと短くなることが考えられ、シャンプーが残留してしまうのです。

すると肌荒れや炎症、にきびなどが起こり、抜け毛も増えてしまいます。

ドライヤーの高温で髪が傷む
少しでも早く乾かそうと、ドライヤーを高温でかけていませんか?

髪の毛は60℃前後から変質を始め、一度ダメージを受けた髪は二度と元に戻りません。

朝シャン・外出前シャンを始めてから枝毛や切れ毛が増えた、髪の手触りが悪くなったと感じたら、間違いなく高温ドライヤーが原因です。

頭皮が乾燥しやすくなる(特に秋~冬)
朝や外出前のあわただしい時間にシャンプーすると、頭皮までしっかり乾かせないことが多いものです。

そんな状態で乾燥した外気に触れると、どうなるでしょうか。

乾燥した空気は水分を取り込もうとするため、頭皮に残った水分だけでなく、本来残るべき水分まで失われてしまうのです。

頭皮が乾燥すると、紫外線や外気に含まれる汚れなどが直接頭皮を刺激してしまうため、荒れや炎症を起こしやすくなります。

その結果、頭皮環境が悪くなり、抜け毛の原因となるのです。

頭皮が脂っぽくなる
また、中には頭皮や髪がべたついてしまう人もいます。

これは特に普段から脂っぽいものを好んで食べる人に多い現象です。

その原因は、頭皮が乾燥したことを皮膚が感じると、脳が保護するよう指令を出し、皮脂が分泌されてしまうからです。

この状態が続くと毛穴内の皮脂腺の働きが常に活発になるため、洗えば洗うほど頭皮や髪がべたつく原因となるのです。

雑菌が繁殖しやすくなる
頭皮にはマラセチア菌という常在菌が生息していて、肌を弱酸性に保っています。

しかしこの菌は皮脂をエサにしているため、皮脂分泌量が増えるとマラセチア菌も大量繁殖してしまいます。

この菌は皮脂を食べて遊離脂肪酸を放出するため、この脂肪酸が頭皮にダメージを与えてしまい、髪の健康が損なわれてしまうのです。

紫外線によって活性酸素が増える
頭皮の水分不足や皮脂過剰によって頭皮環境が悪くなると、紫外線によって活性酸素がうまれやすくなります。

活性酸素は増え過ぎると健康な細胞まで攻撃してしまう作用があり、髪を産み育てる毛母細胞を傷つけてしまいます。

毛母細胞は細胞分裂を繰り返すことで髪を成長させているため、活性酸素が増えれば増えるほど髪の成長が止まってしまうのです。

就寝中に髪のメンテナンスができなくなる
眠っている間は成長ホルモンが分泌されますが、このホルモンには頭皮が日中受けたダメージを修復したり、毛母細胞の働きを促進したりする働きがあります。

しかし、朝のみ、外出前のみシャンプーとなると、眠っている間の頭皮が清潔ではないため、この働きが抑制されてしまうのです。

枕や寝具が雑菌や汚れの温床に
髪や頭皮に皮脂や汚れ、雑菌などがついたままの状態で寝てしまうと、枕や寝具に移って雑菌の温床になります。

寝具は身体に接しているため温度や湿度が高くなりやすく、雑菌が繁殖するのに最適な環境を作り出してしまうのです。

すると、それが頭皮に移ってかゆみや炎症を引き起こし、抜け毛の原因となります。

悪臭がつきやすくなる
元々髪の毛のタンパク質ケラチンは油と相性が良く、空気中に漂う油についたニオイが付着しやすいという性質があります。

さらに、半乾きの状態の髪は油性以外のニオイも吸着しやすくなるため、タバコの煙などの悪臭もついてしまうのです。

朝シャン・外出前シャンを続けたい方は

このように、髪や頭皮には決して良くない朝シャン・外出前シャンですが、それでも続けたい場合は、以下の方法で対処しましょう。

しっかり時間を確保する
髪トラブルを回避するには、髪がドライヤーで充分乾くまでの時間を計算し、それに合わせて準備するようにしましょう。

なお、ドライヤーは60℃以下の温風にして、最後は冷風で髪のキューティクルを閉じるようにしてください。

乾かしたら頭皮マッサージする
頭皮マッサージをすると血行が良くなり、水分や皮脂が分泌されやすくなります。

数分軽く叩くだけでも良いので、頭皮をできるだけ守りましょう。

頭皮用の保湿化粧水を使う
頭皮を保護するために、頭皮用の化粧水や美容液を使うことも一つの方法です。

顔用のものでも良いのですが、頭皮専用のほうがより保湿力が高いものが多いので、できれば頭皮用の保湿化粧品を使用しましょう。

夜と朝・外出時の2回シャンプーしている人は

2017年のある統計によると、20代の7.3%が1日2回以上シャンプーしているという結果が出ています。

そこで、せっかく就寝中に分泌された皮脂を取り過ぎないよう、朝はお湯だけで洗うことをおすすめします。

ブラッシングとお湯だけで、汚れの約7割は落ちるといわれています。

また、どうしてもシャンプーしたい場合は、アミノ酸系やベタイン系など、刺激が弱く脱脂力が穏やかなものを使用しましょう。

まとめ

髪や頭皮は、ついた汚れや分泌された皮脂をその日のうちに落とすのが基本です。

特に薄毛や抜け毛で悩んでいる人は、朝シャンや外出前シャンはあまりお勧めできません。

できるだけ夜にシャンプーし、どうしても朝や外出前シャンになってしまう場合は、できるだけデメリットを減らすケアを心がけましょう。