髪型はおしゃれの基本であり、さまざまな形で楽しんでいるでしょう。
だからこそ髪が薄くなったりすれば、女性にとって大きな悩みの種になります。
注意しなければいけないのは、気に入った髪型だからこそ長く続けるべきではなく、薄毛の原因になるかもしれないからです。
同じような髪型を続けていくリスク
女性に多く見られる脱毛症にはいろいろなタイプがありますが、牽引性脱毛症は特に注意しなければいけません。
その名前の通り引っ張ってしまったことが原因となる脱毛症であり、自分で注意していればおこらない可能性の高い症状とも言えます。
同じ髪型を続けていると、セットする時に必ず同じような力がかかります。
この力が毛根に伝わり、大きなダメージを与えてしまうのが、牽引性脱毛症の大きな原因です。
牽引性脱毛症は、日々のダメージが蓄積しているところに問題があります。
毛根のダメージが高まり、周辺の血液の循環にも影響を与えるからです。
だんだんと栄養のめぐりも悪くなり、毛根の活動が止まってしまえば、完全に生えない状況が出来上がります。
やがて毛穴も閉じてしまい、髪が生えない状況が出来上がるのです。
このような状況になりやすいのは、アップやポニーテールなど特定の髪型をしている時にあります。
髪を引っ張りセットすることになりますが、分け目なども同じようなところに作られるため、どうしても負担がかかるのです。
同じようにヘアバンドやカチューシャなどで、きつく引っ張っている時も牽引性脱毛症が起きる可能性があります。
似たようなことにエクステンションやパーマなどもありますし、いつも同じようにヘアアイロンをかけているだけでも起こる可能性があるのです。
ブラッシングで髪を引っ張りすぎている時にも牽引性脱毛症がおこるときもあり、十分に注意してケアしていかなければいけません。
ポニーテールハゲなどと呼ばれることもありますが、これが本当に起きる薄毛です。
注意しなければ、子供のうちから薄毛になる可能性もあり、一生の問題として抱えて行かなければいけない状態になるかもしれません。
牽引性脱毛症の特徴
牽引性脱毛症の特徴として、いきなりごっそり抜け落ちたりしているわけではない状態が挙げられます。
薄毛というと抜け毛が目立つようなイメージがありますが、牽引性脱毛症は特定の箇所に集中するため、ごっそり抜け落ちたりするわけではありません。
セットするたびに徐々に薄くなっていき、やがて地肌が見えて行きます。
気がついた時にはかなり進行した状態であり、ダメージが蓄積し周辺にも広がっていくのです。
単純にその周辺部のボリュームが減るだけではなく、髪が傷み枝毛や切れ毛が目立つようにもなっていきます。
強い力で引っ張っているからで、細かなところにもダメージが及ぶのです。
人間の髪の生え方
牽引性脱毛症の大きなポイントは、物理的な力によるものだというところにあるでしょう。
引っ張ったりしていなければ出来ない薄毛だからです。
同じような分け目を続けているというのも危険な状態で、引っ張るだけではなく髪の重みによっても発症する可能性があります。
人間には髪の生える癖が存在し、それに合わせて適切な髪型を作ったりします。
これも牽引性脱毛症に繋がる大きなポイントで、どのような生え方をしているのか自分で理解しなければいけません。
基本となるのは、人間の髪はつむじから回転しながら生えています。
スクリューのような状態といっていいでしょう。
実は毛根から伸びていく髪も回転しており、綺麗な円を書いていると直毛となり、楕円形で力の掛かり方が一方向に変わるとくせ毛となるのです。
まんまるく生えている状態であれば、パーマなどをかけてもイメージする方向に固められます。
しかし、楕円形の状態であるくせ毛は、一定の方向に力が掛かり回転しているのでうまく髪型が作れないのです。
これが髪のうねりや跳ねに繋がることもあります。
髪の生え癖ともいえますが、うまく改善していく必要があるでしょう。
自分でコントロールできるようになると、髪型にもバリエーションが出てきて、同じ髪型を続けるリスクを少なくできるからです。
髪の癖を理解し髪型を
生え癖は、つむじや体質によっても影響を受けます。
全ての状態が変えられるわけではありませんが、少しずつ変えていくのがポイントです。
髪に対する負担も少なく抑えられるため、牽引性脱毛症のようなダメージも与えずに済みます。
なかなかうまく生え癖をコントロールできない時には、髪の根元に水をつけてスタイリングするように心がけましょう。
髪は水分を含むとやわらかくなります。
これは髪の表面にあるキューティクルが開き、動きに対する負担が少なくなるからです。
この状態から自分の付けたい方向へセットしていきます。
ドライヤーの熱をゆっくりと当てながら乾かしていくと、少しずつ思った方向へと癖がついていくでしょう。
この状態のままハードセットのスプレーなどを使って固めます。
注意しなければいけないのは生え際のみコントロールするという点です。
髪全体にかけてしまうよりも、根元だけつけたほうが効果が出てきます。
分け目ができてしまうような人も、これでコントロールできます。
髪の生え癖によってどうしても同じ場所を分けてしまいがちですが、少しずつずらしていければ負担も減らせるのです。
同じ分け目を続けているだけで、髪が重力に引っ張られて薄くなってしまうような状態を避けられます。
女性に多い長い髪であれば、余計に負担がかかっているのを忘れてはいけません。
牽引性脱毛症を改善するポイント
牽引性脱毛症は、原因となる部分を取り除けばある程度治る可能性があります。
いつも同じヘアスタイルをしている人は、定期的に変えるようにしなければいけません。
この変化がとても重要で、髪を結ばないようにするだけでも違いが出てきます。
分け目も常に変えてあげるようにしなければ、負担が増えてしまうでしょう。
引っ張る力を弱めるというのも重要で、同じような髪型をするにしてもヘアゴムからシュシュに変えてみるというのも方法です。
強烈に固定できる力が弱まりますが、牽引性脱毛症のリスクも下がります。
髪型を変えるだけではなく、頭皮のマッサージも取り入れていきましょう。
血行を改善させることにより、栄養を送り込みやすくなります。
しまった頭皮を改善し、毛穴も広がりやすくできるからです。
頭皮のマッサージは、長時間効果を上げる方法ではありません。
お風呂に入った時などに髪を洗うと同時に行うと効果的ですが、できれば毎日続けていくのが大切です。
ただし、あまりに頻繁に行うと、頭皮に炎症を起こさせる原因となります。
強い力をかけたり爪で引っかいたりしてもリスクが出てくるため、注意しなければいけません。
温まった時に行うほうが効率的で安全ですので、普段はそこまでマッサージしない方が安全です。
それでも生えてこない時には、早めに医師に相談したほうがいいでしょう。
完全に毛根が死滅してしまい、再生できないような状況となれば、二度と生えてこなくなるからです。
まとめ
牽引性脱毛症は女性に起こりやすい薄毛の典型ともいえます。
育毛剤などの活用も大切で、頭皮の環境を整備してあげながら、ダメージを回復できるようにサポートしてあげるといいでしょう。
髪の生え癖によっても、髪型は変わっていきます。
変化をつけるという面も含め、自分の状態を理解し、負担をかけないようにしなければいけません。