ヘアケア

薄毛女性も知っておきたい、ヘアカラーの原理とメカニズム

髪を染める、髪色を変えるという行為は、バラエティーにとんだヘアスタイルの表現であり、髪の毛のオシャレにとって効果的な方法の一つです。

そこでこの記事ではヘアカラーの原理やメカニズムなどを解明し、どのようにして私たちの髪の毛を染めるのか、また髪の毛に与える影響はどういうものなのかを解説していきます。

ヘアカラーを検討している方で、不安を感じている方は是非この記事を読んで、気兼ねなくヘアカラーをしてください!

ヘアカラーとは

ヘアカラーの歴史は古代エジプト時代にヘンナという植物の葉を乾燥させ、粉末にした染料を使って、髪の毛を染めていたことが明らかになっています。

またローマ時代、女性は自分の髪の毛をブロンドにすることに苦戦していたそうです。

ヘアカラーの方法

髪の色を変える方法には、ブリーチ処理によってメラニン顆粒を分解し、髪色を明るくする方法、人工的に色素を髪の毛に着色する方法、これらの2つの方法を組み合わせて髪色を変える方法の3種類があります。

髪の毛を染める色素としては、酸化染料、酸性染料、塩基性染料、金属染料、植物染料、顔料などがあります。

現在広く使われているのは酸化染料で、19世紀広範囲発見され、20世紀に入ってから、過酸化水素水を酸化剤としたヘアカラーが商品化されて今日に至っています。

ヘアカラーの分類

ヘアカラーは、色素を髪の表面に付着させて着色するものと、色素を髪の内部に化学的に浸透させて染毛するものとの、2種類に大別することができます。

その染色の色の落ちにくさから、一時染毛剤、半永久染毛剤、永久染毛剤の3種類に分類することができます。

一時染毛剤(テンポラリーヘアカラー)

化学反応を伴うことなく、有機顔料やカーボンブラックなどを樹脂あるいは油脂類によって、髪の表面に付着させるタイプで、毛髪着色料と呼ばれています。

このタイプの染毛剤は、洗髪によって簡単に洗い流すことができます。

剤の形態としては、スプレー式やマスカラタイプなどがありますが、鮮やかな色の顔料を用いた、主に部分的にアクセントをつけるものと、黒い顔料によって白髪を隠すタイプがあります。

半永久染毛剤(セミパーマネントヘアカラー)

染料と、髪の内部のアミノ酸がイオン結合することによって、化学的に着色するタイプで、一般的にはヘアマニキュアやカラーリンスがこれに相当します。

現在日本で使用できる染料には酸性染料が代表的ですが、永久染毛剤として使われている酸化染料ほどの色の落ちやすさはありません。

しかし数回のシャンプーには耐えるだけの染着性があり、液が酸性なので髪の毛が損傷しにくく、またアレルギー反応も起こしにくいという利点があります。

皮膚への染着性が高いので、ヘアマニキュアは美容師による施術でしか行えませんが、カラーリンスは家庭でも使えます。

永久染毛剤

永久染毛剤には、植物性染毛剤、金属製染毛剤、酸化染毛剤などがありますが、中でも最も広く使われているのは、酸化染料を用いたヘアカラー剤です。

酸化染毛剤は、髪の毛のメラニンを脱色すると同時に、髪の毛の中に色素を浸透させ定着させることによって色を変えるというのが、その基本的なメカニズムです。

酸化染毛剤では、現在では2つの剤を混ぜて使う2剤形式が主流ですが、1剤形式や3剤形式のものもあります。

白髪染めからオシャレ染めまで、豊富な色そろえが可能ですが、人によってはアレルギーを引き起こしますので、事前のパッチテストが不可欠です。

ヘアカラーとアレルギー

ヘアカラーの薬剤が肌に合わず生じるトラブルは、大きく分けて2つのタイプがあります。

一つはヘアカラーを使っている最中やその直後から、肌がピリピリしたり赤くなったりして、すぐに異常が生じるタイプです。

一時性の刺激による反応なので、原因となったヘアカラーをすぐに洗い流せば比較的速やかに症状も治まってきます。

もぅ一つは、使用中や使用直後には特に異常ないのですが、1日か2日経つと腫れやかゆみが出てきたり赤くなってきたりするタイプです。

これはアレルギー性の反応によるもので、原因となったヘアカラーを洗い流した後も症状が続き、日を追って症状が強くなってくることもあります。

そこで、薬事法によって、アレルギーを起こす可能性のある成分の表示が義務付けられ、未然に防げるようにしてあります。

アレルギーは防衛反応の一種

アレルギーは身体がある物質を「異物」だと認めて、これを排除しようとして起こす反応で、腫れやかゆみなどの症状が現れます。

「異物」は食べ物であったり、化粧品であったり、また薬のように本来は治療の目的で使われているものの場合もあります。

身体の過剰防衛ともいえる反応ですから、だれもがアレルギーを起こすわけではありません。

ある物質を「異物」と認めるようになること、すなわち「感」の成立は個人がが大きく、誰しもが異物と感知できるというわけではありません。

感知するまでもまばらなので、今まで何でもなかったのにあるときからかぶれるようになることもあります。

そして同じヘアカラーを使った時に必ず腫れやかゆみなどのアレルギ性の皮膚炎が起こるようになってしまうのです。

パッチテスト

ヘアカラーをする場合には毎回、パッチテストをすることが義務付けられています。

パッチテストをすることで、アレルギー反応が出るかどうかを知ることができます。

反応が出るまでに2日ほどかかるので、それより前に以上がなかったとしても、それで判断としては意味がありません。

以上のことから、ヘアカラーをする48時間前には、必ずパッチテストをしてください。

ヘアマニキュア

ヘアマニキュアは、酸性染料を浸透性の高い溶剤によってキューティクルの内部まで浸透させ、髪の内部のアミノ基とイオン結合することによって化学的に染色する、半永久染毛剤に属しています。

爪のマニキュアとは全く異なったものです。

皮膚にも染まてしまうので、技術的に美容室でしか使うことができません。

また、元々の髪色の脱色力がないので、日本人のような黒髪には着色効果が小さく、色が限られます。

カラーリンス

近年、カラーリンスという製品が出てきました。

これはヘアマニキュアと同様に、酸性染料によって染色するタイプですが、家庭でも使えるように、ヘアマニキュアより染料濃度を薄くしたものです。

したがって、すぐには着色効果が出にくく、使っていくうちに少しずつ髪に色がついてきます。

現在、日本のカラーリンスは、白髪を徐々に茶色やグレーに染めて、白髪を目立たなくさせるものが主流です。

永久染毛剤のように白髪をしっかり染めたり、明るい色合いにする効果はあまり期待できませんので、ちょっとした気になる白髪にアプローチをかける程度におすすめです。

【まとめ】ヘアカラーでオシャレを楽しもう!

いかがでしたでしょうか?この記事ではヘアカラーの原理やその種類、身体に与える影響などを解説してきました。

ヘアカラーには様々な種類がありますが、近年主流になっているのは永久染毛剤で、美容室などでできるヘアカラーがこれに当たります。

ヘアカラー剤を自宅で使って髪の毛を染められる時代となっていますが、肌に触れることによりアレルギー反応が出ることもありますので、使用前は必ずパッチテストを行いましょう。

永久染毛剤だけでなく、カラーリンスやヘアマニキュアなど、部分的に少し染めたい方におすすめなヘアカラーもありますので、自分に合ったヘアカラーでオシャレを楽しみましょう!