睡眠中は、美髪や美肌を左右する成長ホルモンが多く分泌されるのはご存知でしょう。
成長ホルモンは細胞の修復や再生という働きがあるため、美髪や美肌には睡眠は欠かせないからです。
世界の国々と比較しても日本人の睡眠時間は非常に短いのです。
忙しい現代人の睡眠時間は50年前と比べて1時間減少しています。25年で30分減少しているのです。年々短くなっているのがわかるでしょう。
快適な睡眠を得る為にはどうすべきでしょうか。
睡眠時間
身体のリズムと睡眠
私達は体内時計によって生じる生体リズムがあります。生体リズムは眠気を感じたり覚醒していたりするのです。
眠っている間も、深い眠り(レム睡眠)と浅い眠り(ノンレム睡眠)があります。平均すると90分ぐらいの周期で繰り返されているのです。
眠りの波は2つです。
眠気のピークは夜に大きくなります。それ以外にもう一つは昼食後にあたる13時~15時に現れるので自然と眠くなるのはこのためです。
これは食事のせいではないのです。眠気と体温のリズムに関係しているのです。
これらの周期があることを知っていると、お昼寝をしたり、就寝、起床時間を考慮することで、上手に眠気をコントロール出来るのです。
睡眠環境を整える
寝室の温度や湿度とは?
寝室の温度は低すぎず、高すぎないのが適温になります。
また湿度は一年を通して50~60%が快適といわれています。
光の刺激
寝る前に家庭より明るく設定されたコンビニやオフィスなどの照明を長時間浴びることや、スマホやパソコンから発するブルーライトも睡眠に浴びることが影響します。
安眠が出来る理想な明るさは10ルクスになります。
外の明かりが気になる時は遮光カーテンなどで光を遮断する必要があります。
光は気づかなくてもストレスになります。
音の刺激
40デシベルを超える音があると睡眠に悪影響が出るのです。
入眠には好きな音楽とはいえ、川のせせらぎや木の葉が揺らぐ音などがオススメです。
入眠前は心を落ち着かせてくれる音が深い睡眠に導いてくれるため理想でしょう。
ぐっすり眠るために
■寝る前の飲酒、カフェイン、喫煙は避けることをオススメします。
■40度のぬるめのお風呂に入り、半身浴をすることで、上がってから30分~1時間身体が温かいため、その後一気に身体の芯が冷えながら眠気を呼びますので、お風呂上がり30分ほどで、お布団に入ると眠りやすくなるでしょう。
■寝室の環境を整えることで、リラックスモードになります。
スッキリ目覚めるために
■一日の始まりに朝日を浴び体内時計をリセットします。
■目覚めには3~5分熱いシャワーを浴びると体内時計がリセットになりやすいです。
■朝食で体内リズムを整え、心と身体を目覚めさせます。
睡眠は一日のエネルギーにも繋がります。このようなコツを頭に入れ毎日快適に過ごすことで、睡眠の質が高まります。
睡眠で髪質改善
艶のある健康的な髪は誰もが憧れですね。
カラーやパーマなどの薬剤処理によるダメージや湿度やエアコン、また紫外線などによる乾燥やダメージなど気になることがたくさんあります。
それに加えストレスであったり食生活の乱れによる栄養不足、睡眠不足などの影響で外側からも内側からも髪の健康が奪われやすい環境がほとんどでしょう。
そのような環境の中に置かれている方が多いのでしょう。
成長ホルモンと睡眠
疲労を回復させ、健康な髪を維持するためにも、質の高い睡眠をとることはとても重要なことです。
そこには、「成長ホルモン」があるからです。
成長ホルモンは、私たちが寝ている間に分泌されるアミノ酸で構成されているのです。
・脳疲労の回復
・脂肪の燃焼
・病気への抵抗力を上げる
・肌や筋肉
・骨などの体組織の修復・再生
など、様々な役割を果たしています。
成長ホルモンはどうやって増やすの?
それでは、この成長ホルモンをどのようにして増やす方法があるのでしょうか。
実は、成長ホルモンは私たちが眠りについてからが勝負なのです。入眠から3時間に最も多く分泌されます。
最初の90分間に迎える、徐波睡眠と言われるノンレム睡眠の中でも、最も深い睡眠状態があるのですが、その睡眠時に特に多く分泌されるのです。
ですから、就寝して眠り始めの3時間に、いかに熟睡出来るかが大きなポイントになります。
質の良い眠りにつくための注意点
この質の良い眠りにつくためには、いくつか注意点があります。
最近では、スマホやパソコンが普及していますね。
このスマホなど電磁波を眠る直前まで浴びていると、良い睡眠への大きな妨げになってしまうのです。
スマホなどから発せられるブルーライトの光によって、脳が昼間と勘違いしてしまい覚醒してしまうのです。そのことで眠りが浅くなってしまうのです。
最近では、お仕事の関係によっては、夕食の時間が遅くなっている方も多いかもしれないですね。
出来れば、夕食は寝りにつく3時間前までには済ませることがベストでしょう。
人間の体は、胃での消化に3時間を要するのです。
それよりも前に寝てしまうことで、消化不良を起こしやすく、胃にものが入っている状態では睡眠の質が落ちてしまうのです。
お酒の飲み過ぎも、睡眠の質を低下させてしまうため注意が必要でしょう。
おすすめの方法
アロマなどを嗅ぐ事でリラックスすると、心身が休み良い眠りにつきやすいです。
自分の好きな香りは、脳をリラックスさせます。自然な睡眠へと導いてくれるのです。
入浴後にゆっくりストレッチをして関節を伸ばすことで、リラックスしますので、自然に眠さがくるでしょう。
良い睡眠で健康な細胞にして髪を育てることができます。
不眠などに効果のある頭皮マッサージとは?
側頭部から頭頂部のマッサージ
手を熊手の形にします。
髪の下に指を入れるように、両サイドから頭に当て、指の腹を下から上へと押しつけるように数回押していきます。
そのとき首の付け根が凝っているため、軽く押しあげていくと肩凝りもとれやすく、頭ま軽くなります。
そうすると、リフトアップ効果や頭頂部の血行不良を改善する効果がアップします。
側頭部(耳の上辺り)は円を描くように少しずつ上へ場所を移動させていきます。そうすると、耳の周りにある三半規管が柔らかくなりやすく、唾液がでやすく若返りホルモンも出やすくなります。
頭頂部に百絵(ヒャクエ)というツボがあります。
このツボを中心に、指を動かしてマッサージを行うことで、頭皮全体が柔らかくなりやすくなります。
後頭部(首と頭の境)のマッサージ
肩こり、頭痛、耳鳴り、初期の風邪などに効くツボがあるのですが、体内も温まりやすくなります。
首の周りには神経が多いため、柔らかくしておくことが大切になります。
ツボ一覧
天柱-テンチュウ
天柱はウナジの両側の太い筋肉の外側で髪の生え際から1センチほど入ったところにあります。
上に向かって押す。
頭痛、肩こり、首こり、疲れなどには効果的です。
風池-フウチ
ウナジ中央の凹んだところから両耳たぶの中間で一番窪んだところにあります。
円を描くように上に軽く押し上げる。
頭痛、めまい、耳鳴り、初期の風邪。
完骨-カンコツ
耳たぶの後ろに頭蓋骨の突起が触れる所があります。
この部分のすぐ後ろの陥凹部で、髪の生え際になります。
押さえると頭の芯に心地よく響くのですぐ判る場所でしょう。
肩こり、不眠。
耳の後ろから首、鎖骨へのリンパのマッサージ
人差し指と中指を、耳の後ろ、顎、首、鎖骨へと滑らせるようにマッサージします。
押すのではなく「押し流す」イメージが必要です。
マッサージオイルや、クリームをつけると滑りやすくなり効果大でしょう。
顔のマッサージ
頭皮と顔は一枚の皮で繋がっていますね。
頭皮が凝っている場合は、顔の筋肉も凝っているのです。顔の筋肉は使っている筋肉と使わずにいる筋肉があるため、しっかり解すと全身が温まります。
顔のマッサージは大きく3つあります。
1.眼の周りの骨の境目を指で指圧。
眼の疲れが和らぎます。
時間がある人は目を温めて冷やすことを繰り返すことで、目の奥の疲れが取れやすくなります。
2.頬の筋肉をほぐします。
親指を頬の下からあてて、押し上げる、押して回すように筋肉を動かすことで、筋肉が凝り固まっている状態がほとんどのため、解すことで、肌にハリがでやすくなります。
3.コメカミ付近をほぐす。
親指、あるいは人差し指から薬指の3本で、コメカミ近辺を回すようにほぐすと、三半規管器官があるため、唾液がでやすく若返りホルモンが出やすくなるため肌艶がでやすくなります。
マッサージは、ツボを意識しすぎる必要はありません。
自身が気持ち良く指圧することが大切です。リラックスした状態で行うことが心地よい睡眠へと導きます。