女性にとって薄毛になってしまえば、精神的な部分を含めさまざまな負担がかかります。
治療方法を求めていろいろとトライする機会も出てきますが、毛髪再生医療と呼ばれるものも出てきました。
新しい治療方法としてBENEV療法なども選択できるようになってきたため、注目しておくべきでしょう。
最新の毛髪再生治療薬
BENEV療法とは、アメリカの企業が製造している毛髪再生治療薬を使った方法です。
この薬は数種類の成長因子を配合してあり、頭皮に注射することで髪を再生することを目的として使われています。
成長因子が頭皮に入れば、毛周期を正常な状態に導けるようになり、発毛を促せるのです。
発毛だけではなく抜け毛を止めるという点でも有効で、髪を育てる力を高めることで太くしなやかな状態で作り出せます。
この成長因子とは実はたんぱく質です。
幹細胞で生産されるたんぱく質で、細胞や遺伝子の損傷を修復してくれる役割を持っています。
皮膚が滑らかで柔らかい状態を作るのも、この成長因子の役割です。
細胞を活性化させるために、栄養状態も整えてくれますが、局所的に集中させられるため効果を持続できます。
年齢とともに生物活性は下がっていて衰えを見せますが、これを補うことができるのです。
頭皮に注入すると、傷を治療するようなことだけではなく、細胞の増殖や分化を活性化してくれるため、髪を育てる環境が整います。
これをBENEV療法では行えるため、薄毛対策として有効な方法となりました。
実際に立証された科学技術によって生成されているため、安心して利用できるように作られています。
形質転換した細菌を利用して行われる治療法でもあり、合成した遺伝子を大腸菌のシグナルペプチドに組み入れて注入するのです。
細菌と言うと毒性があり危険なように見えますが、研究されたものであり、安全に利用できます。
局所的に使用するため、注入したことによって反応が出るようなアレルギーの心配もありません。
日本では研究データがあまり多くはありませんが、開発したアメリカでは多くの人が利用しています。
薄毛のこのような治療法といえば男性向けに紹介されることの多いものではあるものの、女性の薄毛に対しても効果が期待できるのです。
BENEV療法の二つの施術方法
BENEV療法の施術方法としては、二つの方法が採られるようになりました。
一つはメソセラピーと呼ばれる方法で、医療用の針を使って頭皮に注入していきます。
針を使って注入することになるので痛みを伴う方法で、冷却液を使って痛みを緩和させますがそれでも多少残るのがデメリットです。
直接注入していくため効率の良い方法であるのは間違いありません。
実際に針と言っても注射針のようないっぽのものではなく、スタンプのように並べられています。
極小の針を使うため痛みを抑えてはいますが、それでも直接差し込むということに変わりはありません。
ノーニードルメソセラピーは針を使わない方法です。
痛みを抑えることが出来る特徴を持っていますが、これはエレクトロポレーションと呼ばれる特殊な機械を使うからです。
電気穿孔法と呼ばれる方法で、電気の力を使って頭皮に浸透させていきます。
有効成分を肌の深部まで送り込めるところに特徴があり、メソセラピーよりも効果としては劣る可能性が高いのです。
電気の力で細胞に隙間を作るため、傷ができたりはしません。
連続で通用することはできないため、2週間から4週間のスタンスで続けていきます。
範囲によって回数も異なりますが、一定期間繰り返さなければ効果は薄いといっていいでしょう。
治療時間は一瞬でわずか10分程度で終わります。
もちろん、冷却液を使う場合には、事前に時間が必要となりますが、それでも1時間程度あれば終わる内容です。
薬を使わなくても治療ができる
成長因子を注入すると、細胞が活性化していきませんが、髪を作っていくのは毛母細胞を含む毛根です。
もう少し考え方を変えると、この毛根を活性化させなければ髪は作れません。
BENEV療法では、この毛母細胞で髪を作り出すために、成長因子が働きかけていくのです。
成長因子が積極的に刺激を与えていくことにより、毛母細胞の細胞分裂が活性化されて、ヘアサイクルが正常化していきます。
ヘアサイクルが正常化して成長因子が後押しすれば、健康で太いしなやかな髪が作れるようになるのです。
髪を作り出せれば薄毛の問題は解決するため、成長因子の注入は有効だということになるでしょう。
実際に臨床データも上がっており、約4割の人が毛髪の再成長を感じられたとされています。
髪の太さの改善を感じた人も3割以上おり、抜け毛を止めることができたという人は7割以上にも及ぶのです。
これが約3ヶ月程度で実感できるという点を考えても、成長因子を使う方法は有効であるのは間違いありません。
治療方法として大きな違いは、薬を使わなくてもいいという点があるでしょう。
さまざまな治療薬が作られてきましたが、条件によっては使うことができません。
特に男性用の治療薬を女性が使うと大きな問題が出てきます。
その点でBENEV療法は、副作用の心配がほとんどありません。
女性でも安心して薄毛の治療ができる方法として、有効性が高いのです。
治療法で成長因子の違いがある
成長因子を使う治療方法としては、BENEV療法の他にHARG療法もあります。
非常に似ている治療方法ではありますが、成長因子の種類が異なるため別の治療法として考えなければいけません。
成長因子にはいろいろな種類が存在し、どのようなものを使うのかが大きなポイントになります。
HARG療法には150種類以上の成長因子が使われます。
BENEV療法はわずか10種類以上と大きな差があるのです。
多い方が適応しやすく見えますが、実際にそうとは限りません。
成長因子も全てのものがうまく働くわけではなく、ネガティブな要素を発揮するものもあるからです。
数が多くなればそれだけネガティブな要素も出てくるため、集中して使った方がメリットがあると言えるでしょう。
なぜここまで多くの成長因子が使われているかといえば、どんな成長因子が働いてくれるかがわからなかったからです。
数撃ちゃ当たるという議論ですが、現在ではそういった方法を取らなくてもBENEV療法で対処できます。
成長因子自体も違いがあります。
何を由来とした成長因子を使うのかという部分で、BENEV療法は人の皮膚組織を使っているのが特徴です。
BENEV療法は人の脂肪細胞を使っており、ここでも大きな違いが出てくるでしょう。
髪が生えるのは脂肪ではなく、皮膚であるのが重要です。
頭皮も皮膚の一部であり、どちらが相性がいいのかは一目瞭然と言えます。
特にBENEV療法は、細胞組織と呼ばれているものを効率よく利用できるように作られています。
その中でも、ケラチン細胞増殖因子は、髪の90%を占めるケラチンを増殖するために必要な成分です。
その手助けをしてくれるものを濃縮し使っているため、効果を上げやすくなっています。
まとめ
BENEV療法は、新しい薄毛治療法の一つで、弱っている髪を強化できる意味で利用されてきました。
髪を作り出す力を与えながら、薄毛治療ができるため、根本的な部分から解決できるのです。
女性でも安心して利用できる方法となるため、薄毛に悩み辛い思いをしているのであれば、医師のもとを訪れ選択するといいでしょう。