女性の薄毛

いつの間にか細毛に…このまま薄毛に?女性が見直すべき5つのポイント

どうも最近ヘアスタイルが決まらない、すぐに’ぺしゃんこ’になってしまう…そう感じたら危険信号です。

髪の毛は年と共に細くなります。放置してしまうと、若い頃の半分くらいのボリュームになってしまうかも。

地肌が透けて見えるほどになる前に、髪が細くなる原因と見直すべきポイントを知りましょう。

髪の毛はどのくらいの太さが普通?

日本人を始めアジア人は、欧米人に比べると髪が太いといわれています。欧米人の平均が0.05㎜前後なのに対し、日本人は0.08㎜と、約1.5倍です。

ただ、平均値はそのくらいでも、実際には0.05㎜~1.5㎜とかなり幅があります。

また、同じ人の髪の毛でも、太さにはばらつきがあります。

この差は髪表面のキューティクルの層によるものです。キューティクルはうろこ状の組織で、厚みや枚数によって太さや柔らかさが違ってきます。

髪の毛の太さは遺伝が大きく関係しており、両親が太毛なのに子供が細毛ということはあまりありません。

髪が細くなっていく原因は?

髪の毛が細くなる原因は一つではありません。一つずつ詳しく見ていきましょう。

原因①:加齢

髪の毛は、加齢とともに太さが変化していくことが判明しています。女性の場合35歳前後まで太くなり、それ以降細くなっていく、という研究報告があります。

この原因として挙げられるのが、髪を産み育てる各細胞の老化です。

髪の毛は毛穴の中にある「バルジ領域」というところでまず毛根幹細胞が作られ、それが細胞分裂して毛母細胞となり、髪を産み育てていきます。

毛母細胞が老化し機能が低下すると、新たな毛母細胞が毛根幹細胞から送られ、また髪を作っていくメカニズムになっています。

ところが、加齢とともに毛根幹細胞が老化し、健康な毛母細胞を供給できなくなってきます。すると太い髪に育ちにくくなり、細いままになってしまうのです。

さらに、キューティクルにも変化が出てきます。

キューティクルの層の枚数は人によってかなり違い、2~3枚という人もいれば10枚近い人もおり、これは遺伝で決まっています。枚数が少ないほど、髪は細くなります。

このキューティクルが加齢とともに枚数が減り、さらに1枚1枚の厚みも15~20%薄くなっていきます。

その結果、髪が細くなってしまうのです。

さらにもう一つキューティクルの変化として、剥がれやすくなることが挙げられます。

髪の内部にはコルテックスという、髪のタンパク質や脂質、水分などを保持する組織があり、逃げ出さないようキューティクルが守っています。

しかし加齢によってうろこ同士の密着度が弱まり剥がれるとこれらの成分がどんどん流出し、髪が細く弱くなってしまうのです。

原因②:女性ホルモンの減少

女性ホルモンのエストロゲンには、髪にコシとハリを与え、寿命を伸ばす働きがあります。

しかしこのホルモンの分泌量は30代前半がピークで、それ以降少しずつ減り、40代後半になると一気に減少します。

すると髪の成長が遅くなるばかりでなく、成長期間自体が短くなり、細いままで抜けやすくなるのです。

原因③:男性ホルモンの働きの顕著化

男性ホルモンの中には、細毛や脱毛を促進させる性質のものがあります。

これが増えるのが男性型脱毛症(AGA)で、細く短い状態のまま抜けてしまいます。

これが、30代後半以降の女性にも起こることが少なくありません。

女性にも少ないながら男性ホルモンがあり、若い頃は女性ホルモンが優勢なので脱毛因子は抑えられています。

しかし、女性ホルモンが30代から減り始めるのに対し、男性ホルモンの減少は緩やかです。

その結果、男性ホルモンの働きが顕著になり、薄毛や細毛、抜け毛を引き起こすことがあるのです。

原因④:ストレス

若い女性の薄毛は、ストレスによるものが最も多いといわれています。

ストレスを感じると、それに対処するために交感神経が活性化します。

この神経には筋肉や血管を収縮する作用があるため、頭皮まで血液が届きにくくなり、髪の成長に支障が出やすくなるのです。

さらに、ストレスは女性ホルモンのバランスを乱してしまいます。

自律神経と女性ホルモンは脳の同じ部分で調整されているため、片方が乱れるともう片方も影響を受けてしまいます。

その結果、エストロゲンの分泌量が減って髪の成長が悪くなり、細くなりやすいのです。

原因⑤:無理なダイエットや偏食による栄養不足

若い女性に多いもう一つの細毛の原因は、栄養バランスを考えずに行なうダイエットや偏食です。

髪の毛は、食べた物から作られています。

しかも「髪は血の余り」といわれるように、全身を巡りまだ余っている血液が髪に回ってきます。

つまり、栄養不足になるとわずかな栄養が生命維持に必要な内臓や組織などに取られてしまい、髪の毛まで届かなくなるのです。

また、特に動物性タンパク質を多く摂取している場合も、細毛や薄毛になりやすくなります。

血液がドロドロになるため毛細血管を通ることができなくなり、頭皮まで充分送られなくなってしまうのです。

原因⑥:パーマやカラーリング

パーマと二剤式カラーリングには、アルカリ剤と過酸化水素という成分が使われます。

これらは両方とも髪のタンパク質を変質させる作用があり、それによって髪にカールをつけたり伸ばしたり、染毛剤を髪に浸透させたりしています。

しかし、アルカリ剤はキューティクルを開く働きがあり、しかも一旦浸透すると数週間は抜けません。

そのため髪のタンパク質や脂質、水分などが流出しやすくなります。

また、過酸化水素は髪を変質させ、もろく弱くしてしまいます。

その結果、パーマやカラーリングを繰り返すとどんどん髪が細く質が悪くなるのです。

髪の毛を太く抜けにくくする5つのポイント

髪を細くしてしまう原因は、以下の方法で改善することができます。できることから始めましょう。

①栄養バランスの取れた食事をする

「髪は血の余り」と前述したように、髪は健康な血液がたっぷりないと正常な成長ができません。そのため、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルすべてを充分摂る必要があります。

また、動物性タンパク質は髪のケラチンタンパク質の元になる大切な成分ですが、食物繊維が含まれていないため便秘の原因になりやすく、血液を汚してしまいます。

食物繊維が多い根野菜や果物も充分摂るようにしましょう。

さらに、大豆にはイソフラボンという、女性ホルモンに似た作用をする成分が含まれています。

イソフラボンは女性ホルモンが多い時にはそれほど働かず、不足した時に効果を発揮するといわれているので、特に30代後半以降は大豆製品をできるだけ摂りましょう。

なお、不足しがちなビタミンやミネラルは、サプリで補給するのも一つの手ですね。

②適度な運動をする
適度に身体を動かすことは、血行促進に非常に効果があります。

筋肉に沿っている血管が、筋肉が動くことで伸縮し、全身に血液を送る助けをしているのです。

特にお勧めなのが、ウォーキングやジョギングなど、足を使った運動です。

足には全身の7割の筋肉が集まっているため、効率的に血行を促進させることができるのです。

③良質な睡眠を心がける
質の良い睡眠も大切です。

これは、睡眠中は髪のダメージを修復し新陳代謝を促進させる成長ホルモンが分泌されるからです。

このホルモンは、就寝後30分~3時間の「熟睡」時に多く分泌されることがわかっています。

質の良い睡眠は、適度な運動や湯船にゆっくり浸かる入浴、入浴後のストレッチなどをすることで得られますので、寝る直前までスマホを見る生活を見直してみましょう。

④頭皮マッサージで血行を促進する
頭皮に充分な栄養を送る最も簡単な方法は、頭皮マッサージです。

頭皮は常に重力を受けており、さらに紫外線や洗浄力が強すぎるシャンプーの使用などで乾燥し、硬くなりがちです。

すると毛細血管が潰されて血液が届きにくくなるのです。

マッサージの方法は、5本の指を頭皮に置いて固定させ、その場で軽く円を描くように回します。

この時、最初は頭皮が全く動かないかもしれませんが、気にすることはありません。

むしろ、無理に動かそうとすると毛細血管が切れてしまうこともあります。あまり力を入れず、やさしくゆっくり回してください。

また、ブラシで軽く頭皮を叩くのもおすすめです。

木製の先が丸くなったピンのブラシで、下から上、横から後ろへ、トントンと軽く叩きましょう。

⑤パーマやカラーリングの回数を減らす

パーマやカラーリングは、どれほど技術が高いプロにやってもらっても、髪がダメージを受けることは避けられません。

3ヶ月は間を空けるなど、できるだけ回数を減らすようにすると、かなりダメージが減りますよ。

また、最近はダメージを少なくする水パーマやクリープパーマ、デジタルパーマ、酸性カラーやヘナ、カラートリートメントなど、新しい方法がたくさんあります。

美容院で相談したりネットで検索したりすると良いですね。

まとめ

加齢が原因の細毛は、ある程度仕方がないことかもしれません。

しかし、女性の場合健康な髪であれば、50歳以降でも10代前半程度の太さはキープできることがわかっています。

今回ご紹介した原因やポイントを読み、思い当たる部分があったらそこから見直してみてはいかがでしょう!