女性の薄毛

女性の薄毛と不妊の関係は?

女性の薄毛と不妊の関係は?

一見関係のない女性の薄毛と不妊。
実は密接な関係がありました。

しかし、一体どのような関係があるのかは意外と知られてはいません。

今回は不妊と薄毛の関係について、どのような関係があるのかなどをご紹介していきたい思います。

薄毛と不妊は関係があった?

女性が薄毛になる原因は主に

・ホルモンバランスの乱れ
・栄養バランス
・睡眠不足
・ストレス

になります。

その中でもホルモンバランスの乱れは薄毛や抜け毛に大きく関係してきます。

栄養バランスの悪い食生活が続いたり、睡眠不足が続くと抜け毛の原因担ったりしますが、それは一時的なもので、規則正しい生活や食生活を心がければ割と早めに改善します。

しかし、一度乱れてしまったホルモンバランスの乱れは、なかなか修正しにくいのです。

そして、不妊になる原因には

・ホルモン分泌の異常
・排卵障害
・卵管が癒着したり詰まったりする卵管障害
・子宮筋腫
・子宮内膜症
・頸管炎

など色々な原因があります。

薄毛と不妊、関係のないように見える2つの症状には「ホルモン」という共通点がありました。

「ホルモンバランスの乱れ」という言葉はよく目にしたり耳にしたりしますが、女性の健康に大きな関係のあるものだったんですね。

女性ホルモンの異常

ホルモンにはいくつかの種類があり、

・卵胞刺激ホルモン(FSH)
・黄体化ホルモン(LH)
・卵胞ホルモン(エストロゲン)
・乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)
・黄体ホルモン(プロゲステロン)

などの種類が子宮や妊娠に関係するホルモンになります。

卵胞刺激ホルモン

卵胞刺激ホルモンはまだ未発達の卵胞を刺激して成長させ、成熟した卵胞に導くホルモンです。

このホルモンの分泌が不足すると、卵胞が未成熟のまま排卵されてしまい、着床まで至らない場合も。

可能性はゼロではありませんが、受精の準備ができていない未成熟の卵胞に受精してもうまく育たないことも多くあります。

ですから、受精させるためにはこの卵胞刺激ホルモンがとても大切になってきます。

黄体化ホルモン

脳にある下垂体という部分から分泌されるホルモンになります。

この黄体化ホルモンが、「排卵せよ」という命令を脳に下し、その約半日後である12時間後に排卵が起こります。

この黄体化ホルモンが少ないと、卵胞が成熟して準備万端でも排卵されない、ということがおこってしまうのです。

排卵が起こらなくても月経は来ますので、気が付かない場合もありますが、正常なサイクルよりも長めの月経サイクルになることも多いので、それで気がつく女性も多いです。

卵胞ホルモン(エストロゲン)

エストロゲンはよく耳にする有名な女性ホルモンですね。

妊娠に関わるだけではなく、お肌の調子などにも関係してくるので、気にかけている女性も多いのではないでしょうか?

エストロゲンは成熟した卵胞から分泌されます。

そして、排卵した後、受精して着床した卵子のベッドである子宮内膜を厚くする命令をベストなタイミングで出しています。

エストロゲンの分泌量が少ないと、子宮内膜が薄いままなので着床しにくくなったりします。

そして子宮内膜がしっかり厚くなったという合図があって、脳は黄体化ホルモンを分泌するので、エストロゲンが少ないと、黄体化ホルモンも分泌されないということにつながります。

乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)

脳下垂体から分泌されるホルモンです。

母乳の分泌を促すホルモンになります。

妊娠・出産したあとに大量に分泌されるのですが、実は妊娠していない場合の通常時でも少しずつ分泌されているホルモンなんです。

しかし、まれに高プロラクチン血症といって、妊娠していない状態で、たくさん過剰に分泌されることがあります。

もともと妊娠したり、出産したりする際に分泌されるホルモンなので、このホルモンが分泌されている間は排卵が起こりにくくなっています。

出産して半年から1年ほど月経がないのは、このホルモンの命令によるものです。女性が出産後の自分の体を守るため、そのようなシステムになっていると言われていますが、妊娠しいていないのに排卵がストップしてしまうと、妊娠できない、ということになります。

黄体ホルモン(プロゲステロン)

黄体ホルモンは卵子のベッドを整える役割を果たしています。

ですので、この黄体ホルモンの分泌が少ないと、ベッドがふかふかにならず薄い硬いベッドのままになってしまうので、着床しにくくなります。

着床した卵子を維持する上でも大切なホルモンになります。

不妊はホルモンが鍵

ここまで6つのホルモンをご紹介してきました。

いい卵胞を育て、受精し、着床する。そして妊娠し、それを10ヶ月継続するためにはたくさんのホルモンの働きがあってこそ、ということもわかりました。

不妊ということは、このホルモンの分泌が少なかったり、異常だったりすることでなってしまうことが多くあります。

そして、ホルモンバランスの乱れは薄毛の原因であるストレスや不眠、栄養不足でも引き起こされてしまうものなんです。

つまり、不妊である症状の人は、ホルモンバランスが乱れている場合が多く、その場合薄毛や抜け毛にもなりやすい状態にある、ということが言えますね。

不妊治療の副作用

不妊治療を行っている間に抜け毛がすごい、という話もよく聞きます。
肉体的にも精神的にも経済的にも辛いことの多い、不妊治療。
それなのに女性にとって大切な髪の毛まで抜けてしまったらショックですよね。

不妊治療で抜け毛が増えてしまう原因は

・ホルモン剤を使用することでホルモンバランスが乱れる
・ストレス
・肉体的疲労
・栄養不足

などがあります。

不妊治療ではホルモン剤の投与や、排卵誘発剤などを使用します。

そのせいでホルモンバランスが一時的に大きく変化しますので、その影響で抜け毛が増えるのではないかと考えられています。

そして、不妊治療にはストレスがかかります。ストレスは薄毛の天敵。

色々なストレスにさらされる不妊治療では円形脱毛症などになってしまう女性もいるほど大変な治療になるのです。

また、精神的なストレスだけではなく、体にもかなりの負担になっています。不妊治療を受けてしばらくは起き上がれない、吐き気がひどい、などの症状に悩まされる女性もたくさん。

肉体的な苦痛や疲労が抜け毛や薄毛に繋がっているとも考えられます。

さらに不妊治療をしている時、食欲が低下することも。

痛い治療をして帰ってきて、もりもりとご飯はなかなか食べられませんよね。

しかし、赤ちゃんを授かるためにも、抜け毛を増やさないためにも、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

食欲がない場合は野菜たっぷりのスープや果物のゼリーなどでもいいですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

不妊と薄毛という、全然違うキーワードでも実は深い関係があります。

「最近、抜け毛が増えた」「月経が少し変かも」「痛みや違和感がある」など心当たりがある方は一度婦人科を受診してみてもいいかもしれません。

たかが抜け毛ですが、されど抜け毛。

抜け毛に救われることもありますので、抜け毛は不妊と密接な関係であるということを頭の隅にでも留めおいていただけると幸いです。