女性の薄毛

卵の白身を食べると女性の薄毛を促進させてしまうって本当?

卵の白身を食べると、薄毛になるよ!なんて言われたことがありませんか?
卵かけご飯が大好きなのに、すき焼きには生卵が欠かせないのに…それがダメと言われたら、ガッカリですよね。

そこで今回は、その噂は本当なのかをお話ししていきたいと思います。

その他にも、卵の有益な栄養素についてや、正しい卵の摂取方法等についてもご紹介しますよ。

是非、参考になさって、卵の摂り方を見直し、気になる薄毛対策に活かしてみませんか?

卵は完全栄養食?

よく卵は完全栄養食なんて言われていますよね。実際に、タンパク質を筆頭に、脂質、カルシウムやマグネシウム、リン、鉄、亜鉛といったミネラル分に、葉酸やビタミンA、B群、D、Eなど様々な栄養がバランスよく含まれています。

これならば、完全食と言われるのも納得ですね。

ただし、髪の成育にだけスポットを当てると、卵の中でも黄身と白身で全くの評価が変わってきてしまうのです。

そう、髪を育てるのに大いに役に立ってくれるのは「黄身」だけなのです!

卵の黄身に含まれているビタミンB群「ビオチン」は、

新陳代謝を活発にし、コラーゲンの生成を助けてくれます。
(コラーゲンが不足すると、ちょとした刺激にも弱く、肌トラブルを起しやすくなるのです。)

抗炎症作用もあり、アレルギーの原因になるヒスタミンの働きを抑えてくれますよ。

以上のように、皮膚や神経系にとって必要な栄養素です。

頭皮は肌の一部であり、髪の土台となるので、頭皮の新陳代謝を促し、トラブルや炎症を抑えてくれるビオチンは、健やかな髪を成育するのに欠かせない栄養素ということになりますよね。

更にビオチンは、加熱しても壊れないという特徴もあるのです。

ちなみにビオチンは、卵から摂取するだけではなく、その他肉類にも含まれており、自ら腸内で細菌を合成し作り出すこともできますよ。

では、その反対に髪の成育に害になり得る「白身」については、次で詳しくご紹介します。

卵の白身が薄毛を促進させるって本当?

卵は完全栄養食であり、更に黄身は髪の成育に重要な役割を担っていることはお分かりいただけたかと思います。

その一方で、卵の白身のタンパク質内には、「アビジン」という成分が含まれているのです。

これは、ビオチンと結合しやすく、しかも、一度結合すると強固な結び付きとなり、ビオチンの特性を失わせてしまいます。

いわゆる「ビオチン欠乏」の状態にさせてしまうのです。

すると、皮膚の炎症や神経系の障害、食欲不振を引き起こします。

髪に特化してお話しするなら、頭皮が炎症を起こしやすくなるため、脱毛や白髪が増えてしまうわけですね。

これが、卵の白身を食べると薄毛を促進させてしまうと言われている所以なのです。

ただし、このアビジンは熱に弱いという特徴があります。

この点も含めて、薄毛を促進させないためには、卵をどう付き合っていくべきかを次でお話ししたい思います。

卵はいつ・どのくらい食べるべき?

先にお話しした通り、髪の成育に効果的な栄養素であるビオチンは、卵の黄身だけではなく、肉類からも摂取できたり、自らの腸内でも合成されます。

一方で、その有益なビオチンも、卵の白身に含まれるアビジンと結合すると、台無しになってしまうことがお分かりいただけたと思います。

ならば、卵の白身は食べない方が良いのと考えてしまっても仕方がないですよね。

ですが早まらないで下さい!

ビオチンとアビジンのところでお話しさせていただいた通り、前者は加熱に強く、後者は熱に弱いという特徴があります。

ゆで卵や目玉焼き、卵焼きのような全卵を加熱調理するものなら問題はないのです。

更に、ビオチン欠乏を起こすのは、相当量の白身を食べた場合に限ります。具体的には、1日あたり10個以上を長期間に渡り摂り続けような場合です。

普通の食生活をしている方なら、まず問題ない量ですよね。

卵10個分の白身など一部のボディービルダーくらいしか摂取する方はいないでしょう。

ですから、毎日卵かけご飯を1杯食べるのが楽しみにな方は、髪のためにと止める必要はありませんし、もちろん、たまの楽しみのすき焼きには、是非、生卵をお肉に存分に潜らせて召し上がって下さいね。

少し話は逸れますが、卵って世代によって受け止め方が違いますよね。

戦後混乱期を潜り抜けてきた方にとっては、かなり貴重な栄養源として、今でも食べられるだけ食べたいなんて思いがあると思います。

ただ時代が進み、食生活が豊かになると、今度は、そんな方々に食べ過ぎはダメですよ!とストップがかかりました。

コレステロールの摂り過ぎになるから、1日卵は1個までと。

ところが時代は更に進み、その考えも古いと言われるようになってきました。

実は、食事でコレステロールを摂りすぎても、人間の肝臓はできたもので、血中コレステロールを調整してくれるのです。

だから、コレステロール値だけを気にするなら、卵は無制限に食べられるということになります。

一周回って元に戻ってきた?と思われるかもしれませんが、ここにはカロリーという落とし穴が、次に待ち受けているのです。

卵は1個につき、91キロカロリーほどあります。

やはり、1食につき1個程度に留め、1日あたり2~3個ほどにしておくのがベストなのです。

以上より、薄毛を促進させず、髪の健やかな成育を期待するなら、念のため、卵は加熱に調理するか、黄身のみにし、1日2~3個程度に留めておくのがベストですね。

その他に薄毛を促進させる原因とは?

せっかく上手に卵を摂取しても、薄毛の要因はその他にも様々あります。具体的には、

・ホルモンバランスの乱れ
・ストレス過多
・食生活の乱れ
・睡眠不足
・運動不足
・間違ったヘアケア

等などありますよ。

特に女性の薄毛の要因として、加齢によるホルモンバランスの乱れ(エストロゲンの減少)があります。

これだけは劇的にその流れを止めることは難しいですが、その他の要因ならば対策を取ることができます!

まずは、ストレスは重大な要因になります。趣味の時間を意識的に作ったり、バスタイムをゆっくり取ってみても良いですね。

次に、生活習慣の見直しも重要ですよ。

高カロリー高脂肪の食事は避け、バランスよく食べるようにします。

特に髪の主成分となるタンパク質と、その働きを助けてくれるビタミン・ミネラル分はしっかり摂りたいですね。

また髪は、夜に成育されます。成長ホルモンがきちんと分泌されるように、質の良い睡眠をしっかり取ることも大切です。

更に、頭皮に張り巡らされた毛細血管に乗って、髪の成育に必要な栄養素や酸素が毛根にまで送られます。運動を生活に取り入れ、全身の血流を促すことも大切ですね。

もちろん、髪や頭皮の正しいケアも重要になりますよ。

あなたの髪や頭皮の状態に合ったシャンプーに替え、洗い方、乾かし方を今一度見直してみてはいかがでしょうか。

卵の白身は薄毛を促進させてしまう…ことについてお話ししてきました。いかがでしたか?

確かに白身には、髪の成育に役に立つ成分である「ビオチン」の働きを抑えてしまう「アビジン」が含まれています。

それゆえに、薄毛を促進させてしまうと言われているのです。

それも食べ方に気を付け、量を摂り過ぎなければ、問題はありません。

もしも、それでも気になるようでしたら、必ず加熱した卵を食べるか、黄身だけにし、量も1日2~3個に留めておけば良いのです。

それにより、ビオチンを摂取でき、かつアビジンの影響を受けず、カロリー的にも適量になります。

是非、あなたの生活に卵を上手に取り入れ、薄毛を促進させることなく、健やかな髪の成育を目指しましょう!