ヘアケア

コエンザイムQ10は老化防止の強い味方!女性の薄毛防止にも期待!

コエンザイムQ10といえば、大手化粧品メーカーが高濃度配合のエイジングケア製品を発売したことで一躍有名になった成分です。

今では健康食品としてサプリメントが多くの企業から販売されていますし、もちろん化粧品にも使われています。

お肌のエイジングに働きかけるというこの成分、髪の毛にも効果が期待できそうです。

コエンザイムQ10とは

コエンザイムQ10は体内で作られる成分の一つです。

コエンザイムは「補う(=co)酵素(=enzyme)」という意味で、つまり酵素の働きを助ける補酵素ということです。

酵素はタンパク質でできた成分で、代謝を促進するためになくてはならないものです。

例えば、炭水化物を分解しエネルギーに変換するのは酵素の力が必要です。

しかし、炭水化物と酵素だけではエネルギー合成作業の効率があまり良くないため、補酵素が効率アップを助けているのです。

補酵素の多くはビタミンやミネラルで、コエンザイムQ10はその働きがビタミンに似ています。

そのため「ビタミンQ」と呼ばれることもあります。

また、コエンザイムQ10がすべての細胞内に存在することから、「どこにでもいる」という意味のラテン語のユビキタスから由来する「ユビキノン」とも呼ばれます。

コエンザイムQ10の働き

エネルギー合成を助ける働き
コエンザイムQ10は細胞内のミトコンドリア内に存在しています。

ミトコンドリアとは、私たちの身体を構成する37兆個とも60兆個ともいわれる細胞すべてに存在するもので、人間が生きていくために必要なエネルギーを作り出す働きがあります。

食品から摂った栄養素と酸素からATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが作られますが、その9割以上をミトコンドリアが生み出しているのです。

コエンザイムQ10は、ミトコンドリア内でATPがより効率的に合成されるよう助ける働きがあります。

ATPが多いほどエネルギーが増え、身体を健康に保つことができるので、コエンザイムQ10は私たちの健康維持に欠かせない成分といえます。

活性酸素を抑える働き
コエンザイムQ10には高い抗酸化作用があり、活性酸素が細胞にダメージを与えるのを防いでくれます。

ミトコンドリア内でATPが作られる際には活性酸素も発生してしまいますが、それを除去する働きがあるのです。

コエンザイムQ10には自身の抗酸化作用のほか、ビタミンEの抗酸化作用を助ける働きもあり、細胞の老化防止に大きな役割を果たしています。

コエンザイムQ10の健康効果

コエンザイムQ10を摂取するとどのような健康効果があるのか、具体的にご紹介しましょう。

肌のコラーゲン生成を助ける働き
お肌のハリはコラーゲンによって保たれています。

コラーゲンは真皮に含まれ、肌の弾力やハリを内側から支えているのです。

コラーゲンは繊維芽細胞から作られますが、加齢とともに細胞の機能が低下し、コラーゲンの生成量が減ってきてしまいます。

そこで助けとなるのが、コエンザイムQ10です。

線維芽細胞を活性化し、コラーゲンの生成を増やすサポートをしてくれるのです。

肌のターンオーバーを促進する働き
肌のターンオーバーは約28日といわれていますが、これは20代までです。

加齢とともにこのサイクルにかかる時間は長くなり、30代は40日、40代は55日、50代は75日、60代は100日前後かかるようになります。

すると古い角質がどんどん表面に蓄積され、硬くゴワゴワした肌になってしまいます。

コエンザイムQ10には、肌細胞を活性化することでターンオーバーサイクルを促進する作用があります。

するとどんどん新しい細胞が生まれるようになり、お肌の老化を防ぐ助けとなるのです。

肌を保湿する働き
化粧品会社の研究で、コエンザイムQ10には高い保湿作用があることが確認されています。

コエンザイムQ10を配合したクリームを塗った肌と何も塗っていない肌を比較したところ、30分後の角質水分量は100倍以上の差が出ています。

さらに、別の研究で4週間後の肌の水分量を比較したところ、毎日塗布したほうが約2.3倍水分量が増えていたという結果も出ています。

疲労の回復を早める働き
コエンザイムQ10はミトコンドリア内でATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー源を作り出す働きがあるため、身体にエネルギーを供給して疲れにくくしたり、疲労回復を早めたりする効果があります。

また、ATPは血液の循環や食べたものの消化吸収、排泄に必要なエネルギー源でもあるため、コエンザイムQ10を摂取することで体内の老廃物や有害物質が排出されやすくなります。

すると疲労物質が蓄積されにくくなり、これも疲労回復に良い結果を与えます。

生活習慣病を予防する働き
私たちの体内にあるコレステロールは、細胞を守る細胞膜の成分であり、女性ホルモンの原料でもあります。

そのため、適度なコレステロールは非常に重要です。

しかし増えすぎると悪玉コレステロールとなって肝臓や血管に蓄積され、生活習慣病の原因となります。

コエンザイムQ10には高い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールが酸化するのを防いでいます。

酸化した悪玉コレステロールは過酸化脂質となり、細胞を酸化・劣化させてしまうため、それを防ぐことで生活習慣病やメタボを予防改善する効果が期待できます。

脂肪燃焼を助ける働き
ミトコンドリアは燃焼細胞でもあり、コエンザイムQ10には脂肪の燃焼を助ける働きがあります。

コエンザイムQ10、L-カルニチン、α-リポ酸の3種類の成分は脂肪酸をミトコンドリアに運び、ミトコンドリアを活性化し、脂肪を燃焼させる「ミトコンドリアサイクル」を促進する作用があります。

コエンザイムQ10だけでも脂肪燃焼に良いのですが、ダイエットサプリにはよくこの3成分が配合されています。

コエンザイムQ10が頭皮と髪に与える影響

女性に嬉しいこれだけの効果を持つコエンザイムQ10は、もちろん頭皮と髪の健康も以下の作用で支えてくれます。

紫外線による毛母細胞の劣化を防ぐ
頭皮は全身で最も紫外線を浴びる部分です。

紫外線のうち90%はUVAと呼ばれる透過性の高いタイプで、肌の真皮層まで届いて細胞を劣化させてしまいます。

毛穴の毛根部は真皮層にあり、その中の毛母細胞が髪を産み育てているため、紫外線を浴び続けると毛母細胞が変質し、健康な髪が生まれなくなってしまいます。

そこでコエンザイムQ10を摂取すると、高い抗酸化作用が毛母細胞の劣化を防ぎ、髪の成長を助けてくれるのです。

血液循環を良くして髪に栄養を届ける
紫外線や加齢、ストレスなどによって血管がダメージを受けると、血管が硬く狭くなり、血液が流れにくくなります。

また、食生活の乱れで血中に中性脂肪やコレステロールが増えると、血液がドロドロになり、やはり血流が悪くなる原因となります。

コエンザイムQ10には、血管を構成する細胞の新陳代謝を促進することでダメージをなくす働きがあります。

また、脂肪燃焼を助けて中性脂肪やコレステロールを減らしてくれます。

その結果、血管も血液も健康になるので頭皮に充分な栄養が届き、太くしっかりした髪の毛が作られるようになるのです。

頭皮の過剰分泌を抑える
頭皮の皮脂は毛穴内の皮脂腺から分泌されますが、普段から脂質を多く摂取しているほど分泌量も増えます。

コエンザイムQ10には脂肪燃焼を助ける働きがあるので、皮脂腺から分泌される皮脂量が減り、頭皮や髪がべたつくのを予防してくれます。

また、頭皮の皮脂が多いと紫外線によって酸化したり、雑菌が繁殖しやすくなったりするので、これを防ぐ働きも期待できます。

コエンザイムQ10を摂りましょう!
コエンザイムQ10の1日の目安摂取量は60mg~100mg程度とされています。

この成分はイワシやサバ、豚肉、牛肉、きな粉、ピーナッツなどに多く含まれていますが、目安摂取量を摂るにはイワシなら26匹、豚肉なら3キロも食べないといけません。

そこでおすすめなのが、サプリメントです。

コエンザイムQ10は様々なメーカーからサプリが販売されており、手頃な価格のものが多いので、続けやすいですよ。

体内のコエンザイムQ10は20歳前後から減っていくといわれています。食事やサプリで毎日摂取して、健康や美肌、美髪をキープしましょう。