髪によいと言われている食材はさまざまですが、白髪の改善には黒ごまが良いと言われているのをご存知でしょうか。
そこで今回は、黒ゴマが白髪によいとされている理由や、実際の効果などについて詳しく見ていきたいと思います。
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白髪が生えるメカニズムとは?
白髪や黒髪など、髪の色を決めるのは髪に含まれているメラニン色素の量が大きくが影響しています。
例えば黒い髪には黒褐色のメラニン色素多く含まれていますが、白髪にはメラニン色素がほとんど含まれていないため、白く見えるとされています。
実は新たな髪が作られた直後は、髪にはメラニン色素は全く含まれていません。
髪は細胞分裂を繰り返すことで生まれます。
まず、毛根先にある毛乳頭が毛細血管から栄養分を取り入れ、周りの毛母細胞へと供給します。
この毛母細胞が分裂を繰り返すことで、髪は作り出されます。
また毛母細胞の周囲には色素細胞と呼ばれる色素生成細胞があり、メラニン色素はここで新たに生成されます。
細胞分裂により生み出された髪は、成長する過程で色素細胞からメラニン色素を取り込み、黒髪として頭皮から生えてきます。
実は色素細胞がメラニン色素を作るためには、チロシナーゼという酵素の働きが欠かせません。
このチロシナーゼが加齢などさまざまな原因によって減少すると、色素細胞の機能も低下してメラニン色素が作られなくなるため、髪は色が着かないまま状態、つまり白髪のまま生えてきます。
白髪が生える原因とは?
ここでは、白髪が生える主な原因について見ていきたいと思います。
加齢
一般的なヘアサイクルは、だいたい4~6年であると言われています。
古い髪が抜け落ちる際にはその髪のメラノサイトも同時に失われます。
若い年齢であれば、新しい髪が生えてくる際にメラノサイトも一緒に再生しますが、年齢を重ねるとともに一緒に再生しないケースも多く見られるようになります。
このように加齢によってメラノサイトの働きが悪くなり、メラニン色素の生成がスムーズに行われなくなるため、白髪が増えると言われています。
遺伝
両親のどちらか、または両方が若い時から白髪が多い場合、遺伝的要因により白髪になりやすいと考えられています。
メラニン色素が生成されにくかったり、成長ホルモンの分泌量が少ないなどの要素は、遺伝する可能性が高いことがある研究によりすでに立証されています。
しかし早い時期から白髪に対する何らかの対策を講じていれば、白髪が生えるまでの時間を遅らせある程度防ぐことは可能となっています。
栄養不足
メラノサイトの働きを正常に機能させるためには、タンパク質やミネラル、ビタミンなどの栄養素が必要不可欠です。
ですから栄養バランスの偏った食生活などによりこれらの栄養素が不足すると白髪になる場合もあります。
ストレス
ストレスが蓄積されると血管が収縮し、頭皮が血行不良になります。
そうすると髪の成長や白髪を防ぐために必要な栄養素が頭皮の毛母細胞まで届きにくくなります。
またストレスにより交感神経が優位になると、皮脂の分泌が活発になります。
その皮脂が空気に触れ酸化すると、過酸化脂質になります。この物質が毛穴に詰まると抜け毛の原因になったり、さらに雑菌が混じるとフケやかゆみを引き起こしたりします。
またこの過酸化脂質によりメラノサイトの働きが抑制され、白髪が生える原因となることもあるため、くれぐれも注意が必要です。
紫外線
頭皮に紫外線が当たるとにより活性酸素が生成され体が酸化すると、体内の細胞や遺伝子が正常に働かなくなります。
そのことにより、毛母細胞の働きも悪くなるため白髪の原因となることもあります。
黒ごまに含まれている白髪にいいと言われている栄養素とは?
黒ごまには、カルシウムや銅や亜鉛などのミネラル、アントシアニンやビタミン 、ゴマリグナンなど髪に良いとされるさまざまな栄養素が豊富に含まれています。
そこでここでは、黒ごまに含まれている白髪に効果的であると言われている栄養素について詳しく見ていきます。
カルシウム
カルシウムには、メラノサイトを活性化させる働きがあります。またストレス解消にも効果があるとされており、ストレスは白髪の大きな原因のひとつとなっているため、そういう意味でもカルシウムは白髪の改善に大変効果的であると言えます。
アントシアニン
ポリフェノールのひとつであるアントシアニンには抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素の働きを抑制する働きが期待できます。
またメラニン色素の生成を促進する働きもあり、白髪対策には欠かせない成分であると言えます。
銅や亜鉛などのミネラル
黒ごまに含まれている銅や亜鉛などには、チロシナーゼという酵素の働きを活発にする効果があると言われています。
つまり、メラニン色素の原料であるチロシンがメラニン色素に変わるのを手助けする働きがあります。
ビタミンE
血行促進効果のあるビタミンEには、頭皮の血行をスムーズにする働きがあります。
白髪になる原因のひとつとして、頭皮の血行不良が挙げられます。頭皮の血行が悪くなると、髪の成長に必要な栄養素が十分に行き渡らなくなります。
しかし黒ごまによりビタミンEを摂取することができれば、頭皮の血行を促進し栄養素を頭皮に行き渡らせるだけではなく、メラノサイトの働きも活発にしてくれます。
ゴマリグナン
ごま特有の栄養素であるゴマリグナンは、セサミンやセサミノールなどの抗酸化成分の総称です。
ゴマリグナンには老化を促進させる原因となる活性酸素を取り除き、体内のサビを除去して白髪を防いでくれる働きがあります。
黒ごまのより効果的な摂取方法とは?
このように黒ごまには、白髪を防ぐために欠かせない栄養素がバランスよく含まれています。
ではどのように摂取するのが白髪対策にとって最も効果的であるのか、以下で詳しく見ていきたいと思います。
黒ごまはすり潰して食べるのがおすすめ
実は黒ごま殻の中には多くの栄養素が含まれています。ですからその栄養素を無駄なくしっかり摂取するには、黒ごまをすりつぶして食べるのが一番理想的であると言えるでしょう。
すり鉢やゴマすり器を使えば簡単にすりつぶすことができ、消化吸収もよくなり料理にも使いやすくなります。
特にすったばかりの新鮮な状態のすりたてはごまは、独特の香ばしさもあるため風味を楽しむこともできます。
さらに殻が破ける寸前まで空炒りして使うのもいいですよ。
黒ごまをすりつぶすのが面倒という方には、市販されているすりごまや黒ごまペースト、練りゴマなどを購入し料理などに使うとよいでしょう。
だいたい毎日大さじ1~2杯ぐらい摂ることで、白髪に効果を発揮すると言われています。
まとめ
今回は黒ごまの白髪にいい理由やその実際の効果などについて詳しく見てきました。
昔から身体に良い食べ物として日本だけでなく世界各地で食されてきた黒ごまには、白髪に良い栄養分が豊富に含まれています。
抗酸化効果のある黒ごまを食べれば老化を防いでくれる他にも、頭皮の血行も促進され健康的な黒髪が生えやすい環境を整えてくれます。
しかし数回摂取したからといってすぐに白髪に効果が現れるというわけではないため、毎日続けることが何よりも重要です。
白髪への効果など、髪にとって嬉しい栄養素が多く含まれている黒ごまを、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみることをおすすめします。
ただし黒ごまは表面が硬い殻に覆われているのため、栄養素を十分に摂取するために、すりゴマにして食べてみるとよいでしょう。
黒ごまは髪だけでなく体にもよい影響を与えるため、意識的に料理などに使用してみてくださいね。