ヘアケア

女性の薄毛にハトムギが効果的?!

先日、薬膳の講座に通っているお友達から、「最近ハトムギを毎日摂るようにしてから、なんだか肌や髪の毛の調子がいい」と聞き、ハトムギについて興味を持ちました。

ハトムギと言えば、「ハトムギ茶」のイメージしかなかったのですが、色々調べてみると、食べてヨシ、塗ってヨシ、お肌にも髪の毛にもとってもいい成分がたくさん含まれていることがわかりました!

この記事では、そんな「ハトムギのパワー」について紹介します。

ハトムギとは?

ハトムギは、原産地は熱帯アジアと言われており、イネ科ジュダマ属の雑穀で、粒が大きさは5~6mm位あります。

名前の由来は諸説あり、ハトが好んで食べたので「ハトムギ」と呼ばれたという説や、たくさん収穫ができるので「八斗麦」としたという説もあります。

英語ではJob’s tearsと言い、旧約聖書の中の「ヨブ記」で、ヨブが過酷な試練を乗り越え、神への信仰を貫き、その時に流した涙がハトムギの形に似ていたためそのように呼ばれるようになったそうです。

その歴史は古く、インダス文明期の書物にハトムギについて書かれていることから、紀元前1500年頃にはインドでハトムギの栽培が行われていたと思われます。

中国では、6世紀の書物に、お米のように炊いて食べたり、団子のようにして食べていたと書かれています。世界三大美女の楊貴妃もハトムギを愛用していたそうです。

ハトムギの種子から固い殻を取り除いたものを「ヨクイニン」と言いますが、約2000年前の中国の司馬遷の「史記」にも「ヨクイニン」の記述があります。

また、中国医学三大古典の一つである「神農本草経」には、上品(長く続けると健康になるもの)として記載があり、「長く服用すると、補虚、益気、軽身などの効果がある」と書かれています。昔からその効果が認められていたのですね。

日本では諸説ありますが、6~7世紀頃薬として伝わり、江戸時代には栽培が始まったようです。
江戸時代の本草学者である貝原益軒は、病後や出産後の体力回復、ニキビやイボ取りにハトムギを処方していたといわれています。

栽培方法は比較的簡単で、5月に種をまき、7月~8月に追肥、9月~10月には収穫できるそうです。茎の高さは1~1.5mで、ハトムギ1株からなんと約500粒もの実が収穫できるそうです。自家製のハトムギを栽培したい方は、ネットなどで詳しい栽培方法を調べてみてくださいね。

このように、古くから薬や食用として広く取り入れられてきたハトムギですが、ハトムギの成分にはどのようなものが含まれているのか、これから説明します。

ハトムギのパワーとは?

ハトムギは、白米と比べると2倍以上ものたんぱく質を含み、食物繊維はなんと約8倍も含んでいます。

他の雑穀に比べても栄養価が高く、ビタミンB1、ビタミンB2、脂質やカルシウム、鉄分、ナイアシンなどの豊富なミネラルや栄養素を含んでいます。

ハトムギにだけ含まれる「コイクセノライド」という成分や「有機ゲルマニウム」は、頭皮の新陳代謝を促し、ターンオーバーを正常に導く働きがあり、アンチエイジングが期待できますが、それだけでなく、近年の研究では癌などの腫瘍に対し予防や抑制の効果があることがわかってきました。この腫瘍を抑制する働きにより、イボや吹き出物など除去する効果があります。

ハトムギには髪の主成分である良質な「アミノ酸」が多く含まれています。「アミノ酸」は、新陳代謝を活発にし、細胞の再生を助ける働きがあります。古い角質を除去し、ターンオーバーを促すので、頭皮環境の改善、美髪へ導く効果が期待できます。

ハトムギの種子から固い殻を取り除いた「ヨクイニン」は、ビタミンB群を含んでおり、細胞の再生や成長を促す働きがあり、肌荒れや頭皮環境の改善など、健康な髪の毛の成長や維持するのに欠かせない成分です。

また、ハトムギは美肌効果だけではなく、リンパの流れを良くしたり、体内の余分な水分や老廃物の排出を促してくれる働きがあるため、むくみを取ったり、便秘解消などデトックス効果が期待できます。美髪には腸内環境も大切ですので、便秘を解消することで、必要な栄養がスムーズに運ばれるようになります。

その他にも、ハトムギには、免疫力をアップさせる効果や、リウマチや神経痛などの鎮痛効果、生活習慣病の予防・改善、アレルギーを抑制する効果などがあります。

このように嬉しい栄養がたくさん含まれるハトムギですが、どのように食生活に取り入れていくかについて次に紹介します。

ハトムギの食べ方

ハトムギは、「食べる美容液」と言われており、ここではどのように食事に取り入れていくかを説明します。

スーパーなどで売ってる「ハトムギ粒」は、精米機にかけて小さくしたもので、白米に混ぜてただ炊くだけで簡単にハトムギが摂れます。普通に炊くより甘味が増す感じで美味しいです。

また、水につけてから茹でて(圧力なべで炊いてもOK)、サラダやスープ、炒め物に加えてもいいですね。

薬局などで売っているハトムギの粉(パウダー)は、くせのない味なので、コーヒー、紅茶などの飲み物や、ヨーグルトなどに加えて気軽に摂ることができます。1日大さじ1杯程度を目安として使ってください。

ハトムギを焙煎してハトムギ茶にして飲んでもいいですが、最近ではティーバッグで手軽に楽しめるものが市販されていますので、焙煎するのが面倒であればそちらを利用してください。

また、ハトムギを煎った後に塩味をつけスナックのように食べることもできます。
こちらも煎るのが面倒であれば、「ハトムギスナック」としてそのまま食べられるものが市販されていますので、そちらをご利用ください。

使うたびに毎回茹でるのが面倒であれば、小分けにして冷凍保存することできます。いつでも手軽に使えて便利ですので、その方法を紹介します。

①ハトムギをよく洗い、一晩水につけておく。
②①をたっぷりの水で20分ほどゆでて、ざるに上げる。
③②の粗熱がとれたら、小分けにしてラップにくるみ、保存袋に入れて冷凍庫に入れる。
④③を使う分だけ解凍して使います。

妊婦および授乳中は摂取を控える必要があると言われていましたが、これは根拠がなく、穀物のカビが原因だったとも言われています。妊婦や授乳中の方は、念のためかかりつけの産婦人科にご確認の上、摂るようにしてくださいね。

次は、「ハトムギの頭皮や髪の毛への使い方」について説明します。

「ハトムギ」のオススメの使い方

ハトムギ化粧水は、市販でも買うことができますが、ここでは簡単な作り方とヘアケアの方法について説明します。

「ハトムギ化粧水」の作り方(ヘアケア用)は以下になります。

①ハトムギ40グラムをよく洗い、水気を切ります。
②容器に日本酒300mlを入れます。
③②に①のハトムギを入れます。
④③を2週間~1カ月位寝かせます。(ハトムギの色が出て、黄色っぽい色に変化していきます。)

ハトムギ化粧水の使い心地は比較的さっぱりしているので、髪の毛や頭皮につけてもべたつかなくて使いやすいです。お酒が弱い方は、気を付けてお使いください。

ハトムギは保湿力が高いので、頭皮に塗って優しくマッサージすることで、血行が良くなり、毛穴を引き締め、保湿効果がありますので、抜け毛やフケの防止にもつながります。スプレーボトルに入れて、頭皮に振りかけてもいいです。

また、シャンプーにハトムギ化粧水を混ぜて使ったり、寝癖直しに髪の毛にスプレーしても効果がありますのでオススメです。

まとめ

今回は「ハトムギのパワー」について紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

ハトムギは手軽に摂ることができ、栄養価が高いので、できるところから是非日常に取り入れていただければと思います。

ハトムギのパワーで、美肌も美髪もゲットしてくださいね!