頭皮環境を健康に保つことは、髪の成長を促し薄毛や抜け毛を防ぐために非常に重要です。
しかしストレスや不規則な食生活などにより、頭皮環境は悪化しやすくなるため注意する必要があります。
そこでこの記事では、頭皮環境が悪化する原因や、頭皮環境を改善して薄毛や抜け毛を抑えるためにはどうすればいいのかなどについて、詳しく見ていきたいと思います。
そもそも髪が生えてくる仕組みとは？
頭皮の毛根には毛母細胞があり、この細胞が分裂することで髪を成長させていきます。
約10万本あると言われている人間の髪は、ヘアサイクルにより成長期と休止期、停止期を繰り返しており、髪全体のだいたい8～9割は成長期にあるとされています。
また頭皮の皮脂により、髪は乾燥や外部の刺激から守られています。
ちなみに髪はヘアサイクルより1日にだいたい50～100本ほど抜けているとされているため、ブラッシングやシャンプーした際に髪が抜けてもあまり心配する必要はありません。
頭皮環境の悪化は薄毛の直接的な原因に
毛母細胞が活発に細胞分裂を行い髪の成長を促すためには、毛細血管から血液の流れにより運ばれてくるたんぱく質やビタミン類、ミネラルなどの栄養素や酸素が非常に重要となります。
しかし何らかの原因で血流が悪化して栄養不足が起こると、頭皮環境が悪化しかゆみや炎症が起きたり、細く短い髪が生えてくることにより抜け毛の原因となってしまいます。
またきちんとシャンプーを行わないと、頭皮に汚れや皮脂がついて毛穴をふさいで髪の成長を妨げたり、頭皮環境を悪化させてしまうため注意が必要です。
頭皮環境が悪化する主な原因とは？
ここでは、頭皮環境が悪化して薄毛や抜け毛を招く原因について詳しく見ていきたいと思います。
・栄養バランスの偏った食生活
栄養バランスの悪い食生活を続けていると、髪の成長に欠かせない栄養素が不足しがちとなり、髪の成長を妨げる原因となってしまいます。
また揚げ物やファストフードなどの脂質の多い食事や、糖分の多く含まれている菓子類や飲み物などを摂取しすぎると、血液がドロドロになり血流が滞りがちになったり、皮脂の過剰分泌の引き金となるためくれぐれも注意が必要です。
・蓄積されたストレス
仕事や家事、育児などにより、普段からストレスを感じているという方も多いでしょう。
ストレスには血管を収縮させたり、自律神経の乱れにより血流を滞らせる働きがあるため気をつけなければなりません。
・女性ホルモンのバランスの乱れ
女性は加齢やストレスといったさまざまな原因により、女性ホルモンのバランスに乱れが生じやすくなります。
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少するのに対して、男性ホルモンのプロゲステロンの分泌量が増加するにより、皮脂の過剰分泌が起こり頭皮環境が悪化してしまいます。
・間違ったヘアケア
一日に何度もシャンプーをしたり洗浄力の強いシャンプーを使い続けていると、頭皮を保湿するために必要な皮脂まで洗い流して乾燥を引き起こしてしまいます。
頭皮が乾燥すると、皮膚が硬くなり血流が悪くなったりかゆみやフケの原因となってしまいます。
また逆にシャンプーした際に洗い残しがあると、余分な汚れや皮脂を洗い残頭皮の臭いにつながり、炎症を招く可能性があるため注意が必要です。
さらにシャンプー後の自然乾燥はNGですが、早く乾かしたいからといってドライヤーの吹き出し口を髪や頭皮に近付けすぎたり、熱風を同じ箇所に長い時間当て続けると、やはり頭皮の乾燥を招いてしまい頭皮環境の悪化の原因となってしまいます。
・紫外線による影響ダメージ
実は頭皮は顔の2倍以上の紫外線を浴びるともいわれているため、頭皮の乾燥の引き金となるだけではなく、皮脂の酸化により皮脂が毛根が収縮し、抜け毛や薄毛を招く恐れがあります。
頭皮や髪を紫外線によるダメージから守るためには、髪専用の日焼け止めや帽子、日傘などをうまく活用するといいですよ。
頭皮環境を改善するための対策とは？
以下では、頭皮環境の悪化を抑えて薄毛にならないようにするための方法について詳しく見ていきたいと思います。
・食生活の見直し
頭皮環境を改善するためには、髪の主原料となるタンパク質やアミノ酸はもちろん、タンパク質の合成を促すビタミン類やミネラルも意識して摂取するようにしましょう。
肉や魚類、卵や大豆製品、乳製品などにはタンパク質が多く含まれており、血流を促進し頭皮環境を整える働きのあるビタミン類は、緑黄色野菜野菜やレバーなどに含まれています。
またミネラルのひとつである亜鉛は、レバーや牡蠣、魚介類などに含まれているため、これらをバランスよく日々の食事メニューに取り入れることが大切です。
・適度にストレスを発散する
ストレスが溜まると、血液の流れが悪くなるため髪が栄養不足になり十分に成長しないまま抜け落ちてしまうなど、薄毛につながる可能性があるためくれぐれも注意しましょう。
友人とおしゃべりしたり自分の趣味に没頭できる時間を持つ、またウォーキングなどを行い適度に体を動かすなどして、うまくストレスを発散してリラックスできるように心がけましょう。
・睡眠の質を上げる
髪の成長にとって非常に重要な役割を果たしている成長ホルモンは、睡眠中に最も多く分泌されます。
ですから質の高い睡眠を取ることにより、ホルモンの分泌を促して薄毛の予防や改善を行うことが可能となります。
また成長ホルモンには、細胞の傷ついた部分を修復する機能もあるため頭皮トラブルを防ぎ環境を改善するのに役立ちます。
質のいい睡眠を取るためには、就寝する３時間前には食事を済ませておき、寝る前のカフェインやアルコールの摂取は控えるようにしましょう。
さらに寝る前にはパソコンやスマートフォンの使用を止め、ブルーライトを浴びないようにすることも重要です。
こうすることで寝つきも良くなり睡眠の質がアップするため、朝スッキリと起きられるようになるはずですよ。
・飲酒を控え禁煙する
飲酒や喫煙習慣は、頭皮の血行を悪化させ、髪や頭皮に必要な栄養素や酸素が届きにくくなる原因となってしまいます。
また過剰な飲酒は、アルコールを体内で分解する際に、髪に必要な栄養素まで一緒に分解されてしまう可能性があるため、一週間に1〜2日は休肝日を設けるようにしましょう。
またタバコに含まれているニコチンには、血管が収縮させて血流を滞らせて薄毛を進行させてしまう作用があるため、できるだけ早く禁煙することをおすすめします。
・頭皮マッサージを行う
頭皮の血行を促し頭皮環境を整えるためには、適度に頭皮に刺激を与えるマッサージが効果的です。
自分の頭皮を触ってみた時に頭皮が硬くなっていて動かなかったり、むくんでいてブヨブヨしているという時には、頭皮環境が悪化している可能性が高いため、頭皮マッサージを行い適度な柔らかさを取り戻すようにしましょう。
・正しい方法でシャンプーを行う
シャンプー前にはブラッシングを行い、髪や頭皮に付着している汚れやフケなどをある程度落としておきましょう。
シャンプー剤を髪につける前に、髪全体をぬるま湯で予洗いしておくと、髪や頭皮の汚れの半分以上は落とすことができると言われています、
シャンプーを手に取り泡立てたら、爪を立てて洗うと頭皮に傷が付く可能性があるため指の腹を使ってあらいます。
髪を洗うというより頭皮を意識して洗うことで、毛穴に詰まった汚れや皮脂を押し出して洗い流すことができます。
シャンプーには、リンスやコンディショナーを使い髪を保護するようにしましょう。
ただし、コンディショナーなどの成分が頭皮に残ってしまうと頭皮トラブルの原因となるため、シャワーでしっかりと洗い流すようにしましょう。
まとめ
栄養の偏った食生活やホルモンバランスの乱れ、ストレスなどは、頭皮の血行不良や皮脂の過剰分泌を招き、頭皮環境の悪化を引き起こすためくれぐれも注意が必要です。
そんな時には食生活や睡眠習慣などを改めて見直してみて、頭皮環境を改善して薄毛や抜け毛を防ぐように心がけましょう。
