現在日本では、抜け毛や薄毛の症状で悩まれている女性が、全体の半数以上もいるというデータがあります。
育毛剤を使ったり、生活習慣を見直してみたりとご自身でケアをされている方も増えていますが、効果を感じられなかったという方も多いのではないでしょうか。
薄毛の進行が進んでいる方や、生まれ持った体質で薄毛の方は自分だけのケアに限界がある為、最近では薄毛専門の医療機関での治療が注目されています。
この記事では医療機関での薄毛治療の流れ、種類、料金を抑える方法などをお伝えしていきます。
予めある程度知識を持っていると、納得して治療を始めることが出来ますよ。
薄毛の原因
女性の薄毛の原因は一つに絞ることは難しく、いくつかの要因が重なっている場合もあります。
主には加齢やストレス、出産による女性ホルモンの乱れ、睡眠不足や栄養不足、喫煙などの悪い生活習慣、持って生まれた体質(遺伝)によるものです。
一度減ってしまった毛量を増やし、抜け毛を減らす近道は医療機関での治療なのです。
治療の流れ
では実際に、薄毛治療とはどういった流れになるのでしょうか。クリニックによって多少違いはありますが、主な流れはだいたい同じものになります。
カウンセリング
医師、もしくはカウンセラーからカウンセリングを受けることになります。
マイクロスコープという髪の毛と頭皮を拡大して見ることのできる機械を使うと、自分の髪の毛の状態が目に見えて分かるので進行度合いを知ることが出来ます。
その後いつから症状が始まったのか・気になる箇所の質問、治療内容や料金などを提示され、どういった治療をしていくかを話し合います。
今の髪の毛の状態や予算、生やしたい・抜け毛を止めたいだけ、など本人の希望によって治療内容は変わってきます。
なんとなくでいいので、予算やどういった状態になりたいかということだけは決めていった方がスムーズです。
医師からの問診・説明
もし他に治療中の病気や、服用している薬などがあれば当日から治療を始めるのが難しい場合があります。
薄毛治療と併用出来ない薬もあるので、医師からの問診と説明を受けて確認することが必要です。
また、いざ治療を始めるとなった場合は内容に応じて医師からの治療薬の成分や、施術に関して補助的な説明があるので医療なら安心して薄毛治療が開始出来ますね。
料金の支払い
多くの場合、支払い方法は現金・クレジットカード・医療ローンになります。
しっかりした治療をする場合は料金が高額になることもあるので、医療ローンで支払う方が多いです。
ローンなので手数料がかかってしまいますが、毎月指定の口座から決まった金額が引き落とされるので自分の出来る範囲内での支払いが可能です。
通院
治療内容が決定すれば、その後は通院で経過を確認したり、施術を受けたりします。
遠方や、多忙な方で通院が難しい場合は通院を最低限の回数にすることも出来る場合がありますのでクリニックに確認してみてくださいね。
治療内容
内服薬
女性の薄毛治療で基本となるのは内服薬です。
女性も持つ男性ホルモンの働きを抑えて抜け毛を減らす「スピロノラクトン」、髪の毛の成長に必要な細胞を増やし、血流を促進させて髪の毛の栄養素を運ぶ「ミノキシジル」、食生活だけでは取り切れない髪の毛に良い栄養分がたっぷり入ったサプリメントが主に使われます。
まずは体の中からヘアサイクルを整えるのが大事です。
外用薬
外用薬とは、気になる箇所に直接薬を塗りこみます。
成分は内服薬と同じミノキシジル配合のものがほとんどです。
外側からもミノキシジルを付けることで、塗りこんだ部分の血流が促進されるので、ピンポイントに発毛を促すことが出来ます。
医療で取り扱っている製品は、市販品より濃度が高いので効果も見えやすいです。
頭皮が荒れて、皮がめくれている方や皮膚や弱い方には刺激になってしまうので注意が必要です。
注入治療
注射器や専用の機械で、薬液を頭皮に注入していく治療方法です。
薬液は、ミノキシジルや成長因子を使っているところが多いです。
成長因子とは、髪の毛を作り出す細胞の発毛機能自体を改善する効果があるものです。
見た目の後退が明らかに分かる方、細くなってしまっている箇所には注入治療を勧められるかもしれません。
見た目の改善が早い段階で実感しやすい治療なので、効果重視の方は内服と合わせてやってみることをオススメします。
低出力レーザー
キャップ型や、ハンディ型のものなどがあり、低出力レーザーが頭皮に照射される仕組みになっています。
極めて弱いレーザーを頭皮に当てることで細胞の働きを高めて、組織を活性化してくれます。
同時に血管を広げて血流を良くしてくれる効果もあり、脱毛症診療ガイドラインでもB評価を得ている治療法です。
髪の毛の成長を促す赤色光と合わせている製品もあり、内服薬や外用薬と併用することで生えた髪の毛を抜けにくくし、成長をアシストするので相乗効果が得られます。
植毛
最近ではほとんどが自分の髪の毛を使った自毛植毛が一般的です。
後頭部の自身の髪の毛を細胞ごと移植し、気になる箇所に植えていきます。
最短日帰りで治療が終了するという期間の短さと、定着がしやすい為効果の実感も高いのが特徴です。
植毛は施術する医師の技術で仕上がりが左右されるので、クリニックや医師選びは慎重に行いましょう。
医療治療の注意点
高額
通常薄毛治療は、生命に関することではないので保険が効かず、どうしても高額になります。
内容によりますが、内服だけだと月数千円~、施術を含めた治療で2、3万くらいが相場になります。
植毛は、植える範囲によりますが2、3百万かかるケースもあります。
副作用
医薬品を使用する際は副作用の可能性があります。
特に内服薬は、動悸・だるさ・発疹・むくみなどがありますが、実際に副作用が出る方は少ないです。
ただゼロではないので、医師の指示を守って正しく服用することと何か異変を感じたときはすぐに申し出ることをオススメします。
注入治療やレーザーに関しては副作用が起こりにくい為、副作用が心配な方にもオススメの治療です。
治療期間
内服の場合は見た目の変化が出てくるのは半年くらいですが、ヘアサイクルを正常なものに安定させるまでは2、3年を目安に治療期間を見ます。
ヘアサイクルが安定してきたら徐々に減らしていっても良い状態が維持しやすくなります。
植毛の場合も見た目の変化が出るまでに半年ほどかかります。
いずれの治療も、始めてからすぐに効果が出るわけではないので焦らずゆっくり増やしていく気持ちで続けることが大事ですね。
料金を抑えるコツ
HPを確認する
HPを見た人だけの特典がある場合もあるので、事前にチェックしておいて損は無いでしょう。
また大手のクリニックでは治療プランが多すぎてカウンセリングだけでは伝えきれないものもあるので、気になるプランを確認しておくことをオススメします。
モニター割引
薄毛治療のクリニックではモニター制度を取り入れているところも多いです。
モニターでは、一般的にはビフォーアフターの写真が使われます。
モザイクはどこまでかかるのか、何%割引になるのかなどはクリニックによるので、カウンセリング時にモニターの基準や値段の確認をしておくと安心です。
定価より2、3割安くなるところもあるのでモニターに抵抗が無い方ならかなりお得に治療が出来ますね。
当日契約割引
結婚式場などもそうですが、当日に治療をすると決めた場合は割引がされることがあります。
治療自体をするかどうか悩まれているなら、当日から治療をする必要はありませんが、近いうちに治療をしたいと考えられている方なら当日にプランを決めた方がお得になるケースもあります。
当日のキャンペーンなどが無いか確認してみましょう。
まとめ
今回は医療で、薄毛治療をする場合の流れ、内容、注意点、費用を抑えるコツをご紹介させていただきました。
薄毛専門治療をする場合はどういったものなのかというイメージが掴めたのではないでしょうか。
自分での発毛・育毛ケアに限界を感じている方は、医療での治療なら効果を感じられるかもしれません。
カウンセリングだけなら無料でしているところも多いので、実際に行ってみて直接詳しい話を聞きたい方は一度来院されることをオススメします。