女性の髪は年齢とともに変化して悩みも年代とともに変化していきます。
年齢を重ねるたびにハリやコシが失われてきている、髪が細く薄くなり全体的にボリュームダウンしているなど、色々な髪や頭皮のトラブルを抱えているという方のために、今回は各々の年齢に応じた対処法について詳しく見ていきたいと思います。
Contents
そもそも髪はどんな仕組みになっているの?
人間の髪は、メデュラ、コルテックス、キューティクルの3つの部分から構成されています。
髪の中心部分にあるメデュラは毛髄質とも呼ばれており、たんぱく質と脂質でできています。
メデュラが占める割合が多いと髪が太くなるとされていますが、外部からの刺激により内部に空洞ができやすいため、そうすると髪が白っぽく見えるようになるとされています。
髪の90%ほどを占めているコルテックスは、繊維状のたんぱく質と水分脂質から構成されています。
髪の丈夫さをしなやかさに大きく関わっていると言われており、パーマやヘアカラーをした際に薬剤がコルテックスに対して作用することにより、髪を染めるなどが可能となっています。
髪の一番表面を覆っていてうろこ状に重なっているのがキューティクルの部分です。
硬いたんぱく質でできており、メデュラやコルテックスなど髪の内部を守る働きをしています。
またキューティクルの表面は18-メチルエイコサン酸、MEAと呼ばれている脂質に覆われているため、髪のなめらかさやツヤの良さが保たれています。
ですから健康的で女性らしい美しい髪を保つためには、髪をケアしてキューティクルを痛めないように注意することが大切です。
30~40代女性に多い髪トラブル
加齢とともに肌が老化してシワやシワができるように、頭皮や髪も徐々に衰え老化していきます。
頭皮が老化すると血流が悪くなったり、新陳代謝機能が低下していきます。
髪の成長に必要な栄養素や酸素は血液の流れにより運ばれるため、血行が悪化すると栄養不足となり頭皮が乾燥しやすい状態となったり、髪が細くなり抜け毛が目立つようになります。
また老化により頭皮がたるむと毛穴もゆがんで変形してしまうため、新たに生えてきた髪がうねりやすくなることがあります。
髪のうねりには、このように加齢などによる頭皮の変化で起こる後天的なものと、生まれつき毛根の部分が曲がっている先天的なものがあります。
先天的な髪のうねりを改善することはなかなか難しいですが、加齢などにより髪がうねってしまう場合には、頭皮に優しい洗浄力のシャンプーを選ぶなどしてしっかり頭皮のケアを行うことで改善することが期待できます。
40~50代女性に多い髪のトラブル
女性は女性ホルモンが減少し始め、髪の老化が一気に進む傾向があります。40代以降になると、さらに髪にハリコシがなくなり髪が細くなっていきます。
また30代後半から40代にかけて、抜け毛の増加に伴う髪のボリュームダウンや薄毛に悩む方も増えていきます。
さらに40代後半になると閉経やプレ更年期を迎える女性も多くなるため、髪が細くなり抜け落ちやすくなり薄毛につながります。
50~60代女性に多い髪トラブル
50歳を過ぎると、髪のパサつきやうねり、抜け毛などに加えて、白髪や薄毛もさらに多く見られるようになります。
また更年期に入る女性も増加し、閉経を迎える直前から女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌量が急激に減少していきます。
実は女性の体内には女性ホルモンだけではなく男性ホルモンも存在しているため、女性ホルモンが減少すると男性ホルモンの分泌量が増加して薄毛や抜け毛の原因となります。
エストロゲンには髪にハリやコシ与える働きもあるため、分泌される量が減るとハリやコシが失われ軟毛化が起こり髪が細く弱くなります。
その結果抜け毛がますます増えていくため、年齢を重ねるごとに薄毛に悩まされるようになります。
50代以降の薄毛の症状としては、頭頂部や分け目が薄くなるというだけではなく、髪全体がボリュームダウンしていきます。
加齢に伴う女性ホルモンの減少により起こる脱毛症のひとつとして、びまん性脱毛症が挙げられます。
50代以上になると、このびまん性脱毛症になることにより、薄毛が進行している可能性があると言われています。
頭皮が硬くなるのは薄毛のサイン
頭皮が硬くなるのは、老化や血行不良のサインであると言われています。
指で頭皮を動かしてみた時に動きにくいと感じた場合は、すでに血流が滞りがちとなり頭皮が老化している可能性が高いと言えるでしょう
そのまま放置しておくと、どんどん髪や頭皮の老化が進みさまざまなトラブルが起こる引き金となるため、早めに何らかの対策を講じる必要があります。
年齢による髪トラブルへの対処方法とは?
以下では、年齢を重ねることにより起こるさまざまな髪や頭皮に関するトラブルへの対処方法について具体的に見ていきたいと思います。
不規則な生活習慣を見直してみる
外食やファストフードなどに頼った食生活は、栄養バランスの偏りを招いて頭皮の乾燥の原因となったり、逆に頭皮の皮脂の過剰分泌にもつながり頭皮環境を悪化させ薄毛や抜け毛の引き金となります。
またストレスの蓄積や夜更かしによる睡眠不足なども髪や頭皮のトラブルにつながり、老化を加速させてしまう可能性があるため、くれぐれも注意が必要です。
適度に体を動かす
定期的に運動する習慣付けをすることは、頭皮の血行を促し髪の成長に欠かせない酸素や栄養素を頭皮の毛母細胞に届け、丈夫な髪を育て薄毛や抜け毛を防ぐことにもつながります。
またウォーキングやストレッチ、ヨガなどを行い体を動かすことは、ストレス解消にも大変効果的となっています。
ストレスが溜まると自律神経の交感神経の働きが優位になり、筋肉を緊張させるため血行が収縮してしまい、頭皮に栄養が届きにくくなるため注意が必要です。
紫外線や静電気対策をきちんと行う
紫外線は日差しの強い夏だけではなく一年を通して降り注いでいます。
紫外線は頭皮や髪にダメージを与え、乾燥や頭皮環境の悪化を招く可能性があるため、髪専用のUVスプレーや帽子、日傘などうまく使いしっかり紫外線対策を行うようにしましょう。
また空気の乾燥する冬に発生しやすい静電気も、髪のダメージの原因になると言われています。
この場合はシャンプー後のトリートメントやヘアオイルなどを使用して髪の潤いを保ったり静電気対策用のスプレーを活用するなどといった髪対策を取ることが重要です。
洗い流さないトリートメントなどを使用する際には、少量を毛先に近い方からつけていくようにしましょう。
頭皮につけてしまうと炎症の原因になったり毛穴詰まりの原因となってしまいますし、一度に大量につけると髪がべたつきかえって髪へダメージわや与えてしまう可能性があるため、足りなければ足していくというように、少しずつつけていくようにするのがおすすめです。
髪に優しい成分が配合されたシャンプーを使用する
ドラッグストアなどで販売されている手頃な価格のシャンプーの多くは、高級アルコール系シャンプーです。
高級アルコール系シャンプーは洗浄剤が非常に強いため、洗った後はすっきりとした爽快感がありますが、頭皮を保湿するために必要な皮脂や水分まで洗い流してしまうというデメリットがあります。
また頭皮への刺激が強いため、乾燥や皮脂の過剰分泌などのトラブルが起こりやすいとも言われています
髪への刺激をできるだけ抑え頭皮に優しいシャンプーを選びたいという方には、アミノ酸系シャンプーがおすすめです。
アミノ酸系シャンプーに含まれている成分は低刺激で肌に優しいため、汚れや余分な皮脂はしっかり落としながら、必要な皮脂などは残してくれます。
ドライヤーをかける際にも注意が必要
シャンプー後にまずタオルで髪をはさんで水気を取りタオルドライしたら、髪から20~30cmほど離し、同じ箇所にばかり風をに当て続けないようにドライヤーを動かしながら、まずは根元に温風を当てて乾かしていきましょう。
濡れた髪は自然とキューティクルが開くため、自然乾燥させるために髪を放置しているとキューティクルが開いたままの状態となり、はがれやすくなったり、開いた部分から内部の栄養素や水分が流出する可能性があるため注意が必要です。
頭皮マッサージを行い血行を促進する
体の他の部分とは異なり、頭皮には筋肉がないため血液の流れが悪くなりやすいとされています。
頭皮マッサージを行い頭皮を動かし、硬くなった頭皮を柔らかくすることで血流が改善して、薄毛や抜け毛の改善につながります。
頭皮マッサージをする際には、爪を立てないように指の腹を使い下から上に向かってマッサージしてもみほくしていきましょう。
また頭皮が柔らかくなることで、加齢に歪んだ毛穴がまっすぐになり髪のうねりの改善にも効果的ですよ。
まとめ
加齢に伴い、肌と同様に加齢とともにハリやコシを失い、抜け毛や薄毛に悩まされるようになる場合もあります。
このように髪や頭皮の状態は年齢によって変化するため、栄養バランスの偏った食生活や運動不足などこれまでの生活習慣を見直してみるとともに、頭皮や髪に優しいシャンプーを使用するなど、それぞれの年齢に合わせたヘアケア方法を行うことも大切であると言えるでしょう。