気が付いたら、一部分だけ髪が薄くなっていたということが起きる場合があります。
男性でも来ますが、女性では特に薄毛の原因の一つとして考えられる状態です。
普段から気をつけてれば良かったと思っても、手遅れということも起きますので、薄毛の原因の一つとして覚えておく必要があるでしょう。
同じ髪型を続けると薄くなる?
同じ髪型をしていると薄くなると言われることがありますが、これは都市伝説などではありません。
特に女性の場合には起きやすい、牽引性脱毛症というものがあります。
毎日同じ髪型にすることによって髪が根元から引っ張られてしまい、抜け落ちてしまうという状態です。
よく知られているのはポニーテールで、髪をぴったりと引っ張ってしまうことによって分け目の部分が薄くなってしまいます。
顔周りや生え際も薄くなりやすいだけではなく、髪型的にとても目立つようになるのです。
引っ張ってしまうというのは、それだけ髪に強い負担をかける行為だということになるでしょう。
男性でも起きますが、女性の方がこうした髪型で薄くなる傾向が強いのは、美しい髪形を追い求めた結果とも言えます。
問題なのは、こうした状態に気が付いた時に辞められるかどうかです。
そのまま続けてしまえば、一生抱えていくような問題になるかもしれません。
けん引性脱毛症とは何?
同じような髪型を続けた結果で起こる薄毛をけん引性脱毛症と呼びます。
女性で多く見られますが、男性だからならないわけではありません。
オールバックを続けている人が、生え際がどんどんと後退していくのも同じ理由です。
似たような状況として、分け目が薄くなることもあります。
これも強い力でセットしていった結果、けん引性脱毛症になったと考えられる状態です。
強い力で髪の毛を引っ張ると、だんだんと髪の毛が細くなったり、力がなく切れやすくなるようなことが起きます。
この状態であればまだ回復の余地がありますが、頭皮が透けて見えるだけではなく、髪の毛自体が生えにくくなることも出てくるのです。
頭皮にも力がかかりますし、毛根もダメージを受けます。
外因性の脱毛症として、早期に対処しておけば元に戻ることも珍しくありません。
しかし、毛根への負担が増えてしまうと育毛剤などを塗布しただけでは、育毛にも発毛にもならない状態です。
負担を解消した上で、髪の毛にかかる緊張した状態を解放しなければ改善しません。
そこから薄毛の治療方法を行い、自然と回復するのを待つしかないのです。
あまりにも負担が大きくなった場合は、二度と生えてこないこともあります。
単純に髪型のせいもありますが、ジェルやワックスのような整髪料の発達により、カッチリととしたヘアスタイルをとると同じような事が起きる場合もあるのです。
けん引性脱毛症の他に、紫外線を浴びやすいという問題もあります。
髪は紫外線や熱から頭皮を守るための役割を持つ大事な器官です。
ところが、強く引っ張られ頭皮が見えているような状態になると、直接紫外線を浴びることになります。
紫外線を受けた皮膚は、見た目にあまり変化がないとしても日焼けし、やがて角質が硬くなるのです。
結果として血行が悪くなり、血液の流れに影響が出てくることで、薄毛となってしまいます。
同じ髪型を続けるということは、女性の薄毛に関して、かなりのリスクがあると言えるでしょう。
自分でできるけん引性脱毛症の対策
けん引性脱毛症の大きな問題は、引っ張られてしまうことによって起きることです。
強い力がかかっていなければ、この脱毛症は起きないということになります。
同じ髪型を続けるのをやめて、変えてみたりするのは有効です。
どうしても自分の気に入った髪型があるかもしれませんが、定期的に別の髪型にしたりするのは、薄毛に対する予防になります。
例えば縛る位置を変えてみるというのも良いでしょう。
これだけで集中的に力がかからなくなります。
わずかな変化と思うかもしれませんが、これによって牽引性脱毛症を防げるのであれば、こまめに変えた方が間違いありません。
縛ったり固定する力を緩めるというのも方法です。
強い力で固定してしまうことで起こる薄毛ですので、力がかからなければ薄毛にもなりません。
分け目を変えるというのも対策のひとつです。
同じところに癖がついて分け目ができると、どうしても力がかかっています。
同じ方向にかかる力を別の方向に変えるだけでも、けん引性脱毛症を予防することができるのです。
癖をつけるとすれば、ドライヤーやブラッシングによる熱や力がかかっています。
分け目を変えることによって、地肌も目立たなくなるでしょう。
たったこれだけでも予防が出来るのです。
分け目自体が、髪の流れに逆らっているというのも重要です。
本来生えてくる方向に対して固定してしまうことになるため、どうしても毛根に負担がかかります。
負担がかかればそれだけ薄毛になる可能性が高まるのです。
たまに変えてみるだけでも違いが出るのですから、違ったヘアスタイルにするのも髪の毛の生え方に逆らわないことになるでしょう。
引っ張るだけではない原因もある
けん引性脱毛症と言うと、ポニーテールのような髪型に起こると考えがちですが、実はもっと他にも原因があったりします。
普段髪をかきあげる癖がある人は、変えてみるのも一つです。
髪を過度に引っ張ったりすることによって起こる可能性があるため、前髪を掻き上げるような癖がある人は注意が必要になります。
物理的なダメージとなるのですから、前髪が気になるのであればやめたほうがいいでしょう。
同じ髪型をするために、パーマやカラーリングなどを繰り返すというのも、薄毛に対して影響を与えます。
髪や頭皮にもダメージを与えることになるので、これだけでも薄毛になる可能性がありますので注意が必要です。
どれも同じような事が言えますが、髪や頭皮に物理的な影響を与えるのは、薄毛を進行させることにつながると理解しておきましょう。
回復させるポイントは
けん引性脱毛症の対策としては、物理的にダメージを受けている以上、回復させることが大切です。
血行が悪くなっているとすれば、頭皮をマッサージすると良いでしょう。
シャンプーの時に指の腹を使ってゆっくりと優しくマッサージすると、体温が上がっている状態の中で効果をあげられます。
指を大きく広げ、こめかみの部分からゆっくりと頭頂部に向かってマッサージをしてみると、自分がリラックスしていくのも分かるはずです。
このリラックスした状態が大切で、重要な薄毛対策になります。
けん引性脱毛症の場合、自分で決めた髪型があることが多いため、薄くなっていく過程に気がつくはずです。
自分がどんどんと薄くなっていく状態を見ていれば、精神的にストレスを感じることも少なくありません。
このストレスを発散するだけでも、頭皮の血行を改善することにもつながり、薄毛対策になります。
髪型を変えてみるというのも気分転換になるでしょう。
気分を変えてみるだけで、薄毛が目立たなくなりストレスも減ってきます。
これだけでも大きな効果をあげられるのです。
過度のストレスがかかっていることを感じているなら、ウォーキングなどの軽い運動をするのも違いが出ます。
わずかなことですが、日々の生活の中に取り入れていくべきでしょう。
けん引性脱毛症は、わずかなことに注意するだけでも予防できます。
日々の髪型を変えるのも有効ですし、 整髪料やドライヤー、パーマやカラーリングなどにも注意が必要です。
外因的な原因を持つ以上、ちょっとした事を変えていくだけでも違いが出ます。
普段から薄くならないように注意してきましょう。