皆さんは、甘酒がお好きですか?
子供の頃はあの独特の味が苦手に感じた方も多いのではないでしょうか。
甘酒を口にする機会と言うと3月3日の桃の節句である雛祭りや、初詣での参拝時に振舞われている光景が思い浮かびます。
少し特別な時に飲むというイメージが強くありましたが、スーパーやコンビニでも販売されていて、手軽に一年中飲むことが可能です。
また、甘酒というと温かくて身体の芯から温まりますが、夏場向けに冷やし甘酒などという商品も販売されています。
近年では美容目的で飲む女性が多く見られ、そのニーズは高まっているようです。
飲む点滴とも謳われている甘酒ですが、その栄養価や効能は留まる事を知らず、何と薄毛にも効果があるようです。
今回は、甘酒が秘めているパワーに迫ってみたいと思います。
甘酒の歴史について
実はかなり昔に甘酒は誕生しているのです。
約1300年以上も前から存在していたと言われています。
ご存知の方も多いかと思いますが、日本ならではの発酵飲料として飲み受け継がれてきたようです。
一夜酒と言われており、平安時代には貴族たちによって飲まれていたそうです。
江戸時代には夏バテを防止する上でも重宝され、甘酒を売る商人がいたようです。当時の人気は非常に高かった様子も伺えます。
実は甘酒には2通りの種類があった
別名「飲む点滴」とも呼称されている甘酒ですが、意外とご存知でない方も多いようですが実は甘酒には大きく分けて2通りのタイプが存在しています。
1つ目は、米麹から作られている甘酒です。
更にもう1つは酒粕に砂糖を加えて作られるものです。
米麹から作られている甘酒の方が、飲む点滴と言われる程に栄養価も効果も高いとされています。
では、この2つの種類にはどのような違いがあるのでしょうか。
まずは酒粕を使用している方から見ていきましょう。
お酒が元となっていますから、当然ながらアルコールが含まれています。
しかし、砂糖と一緒に煮詰めていく作業の中でアルコール分の大半が飛んでしまうようです。
ごく僅かにアルコールが残ってしまう可能性は否めませんので、幼い子供やアルコールに弱い体質の方は注意しておく必要がありそうです。
続いて、米麹から作られる甘酒です。
こちらは米麹と水を発酵させる製造方法です。
酒粕と異なり、アルコール分が含まれていません。
ですから、幅広い年齢層の方も飲むことが可能です。
ほんのりと甘みもあるので、口にするとどこかホッとした気持ちにさせてくれるような優しさを感じるかもしれません。
甘酒に含まれている成分とは一体どのようなもの?
2種類の甘酒が存在している訳ですが、含まれている成分をそれぞれ見ていきましょう。
まずは酒粕から作られている甘酒です。
こちらには、発酵酵母といった栄養素が沢含まれています。
ビタミンB1、B2、B6に、カルシウムやマグネシウムに亜鉛などのミネラル、葉酸や多くの食物繊維が含まれています。
次に米麹から作られている甘酒です。
こちらには、沢山のブドウ糖、ビタミンB1、B2、B6の他に葉酸、食物繊維、オリゴ糖、グルタミンやアルギニンといった必須アミノ酸が含まれています。
同じ甘酒でも含まれる成分が異なっています。
それぞれに良い点が沢山ありそうですから、どちらも「飲む点滴」と言われていても不思議ではなさそうです。
ところが「飲む点滴」と呼ばれているのは、実は1つの甘酒なのです。
それはズバリ、米麹を使って作られている甘酒のようです。
もう少し、この理由に迫って行きましょう。
米麹を使用しているので、ブドウ糖がより多く含まれています。
この点が大きなポイントなのです。ブドウ糖には身体のエネルギーとなる大切な成分です。
麹菌の力で分解されているので、体内に吸収されやすい状態となっているのです。
もちろんブドウ糖だけでなく、ビタミンやミネラルにアミノ酸などの成分が含まれている事も大いに関係があります。
米麹から作られている甘酒に含まれている成分が、点滴に使用されている成分と似ている事から、このように呼ばれるようになったようです。
大いに期待できる点から「飲む点滴」と呼ばれているのでしょう。
ここまで聞いてしまうと、酒粕から作られている甘酒には効果がないのねと思われてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような心配はなさそうです。
こちらには、食物繊維が豊富という点を忘れてはならないのです。
もうピンと来た方もいらっしゃるかもしれませんね。
そうです!食物繊維が豊富という事は、お通じへの効果が期待できるのです。
特に女性は、年を重ねる毎に便秘がちになりやすいケースも見受けられますので、甘酒を飲み分けてみるのも良さそうです。
髪に効果的な成分と理由とは?
身体にとても良いと言われている甘酒ですが、髪の毛にももちろん良い事は間違いなさそうです。
では、具体的に効果的な理由について見ていきましょう。
甘酒に含まれている成分として先にご紹介したビタミンB2には、皮膚や粘膜を保護する働きがあります。
毛根の細胞を活性化させるという重要な役割も担っています。
ビタミンB2と言われても少し分かりにくいかもしれませんが、栄養ドリンクなどに多く含まれています。
トイレで用を足した時、尿が濃い黄色をしていたという経験はありませんか?
ビタミンB2を多く摂取した時に起こる現象だったのです。
また、ビタミンB7のビオチンという成分にも注目しておきましょう。
実は、米麹と酒粕の両方に含まれています。
髪の成長に欠かせない存在なのです。
新陳代謝を活性化させることはもちろんですが、頭皮の状態を良好に保つ働きを担っているのです。
髪の毛に必要な栄養分を運ぶこと関しても、重要な成分と言えます。
ですから、健康的な太い髪や毛量にを作り出す為に外せないのです。
そして甘酒と言えば発酵という過程が欠かせないポイントでもありますが、コウジ酸と呼ばれている成分にも髪の毛に良い影響を与えてくれるようです。
コウジ酸は主に麹に含まれているのですが、美白効果が得られる事からスキンケア商品にも使用されています。
頭皮の環境を改善する効果が期待出来るだけでなく、髪や身体の大敵でもある活性酸素を抑えてくれる効果期待出来そうです。
一時期、コウジ酸の安全性について問題視されて化粧品等への使用を見合わせた時期もあったようです。
しかし現在では、安全性が確認されており再度使用されているようです。
他にも必須アミノ酸やミネラルなど、実に豊富な栄養素ばかりが含まれています。
簡単に言ってしまうと、甘酒は頭皮を若返らせてくれる可能性が高いのです。
自分では気を付けているつもりでも、生活環境やストレスに加齢など様々な要因が重なり髪の毛が抜けやすくなったりしてしまう状態に陥ります。
こうした状況を食い止める為には、外側からのケアも大切ですが、内側からのケアにも重点をおくべきと言えそうです。
甘酒は身体の調子を整えることはもちろんですが、体内環境が整えられるという事はすなわち、代謝や血液の循環が良くなるので髪の毛の育成にも繋がってくるのです。
パーフェクトな飲み物とも言える甘酒ですが、糖分がとても多く含まれているので飲みすには十分に注意して取り入れて行きたいものです。
朝起きて何だか元気がない時や、疲れている時に甘酒を飲んでエネルギーチャージしてみてはいかがでしょうか。