女性の薄毛

薄毛や抜け毛と肝臓が関係してるって本当?女性の肝機能から高める抜け毛の予防と対策

ボリュームがなくなってくると、抜け毛を気にして髪ばかりに気持ちがいきがちですが、抜け毛の原因が体の内部からきていることが多いことをご存知でしょうか?

特に肝臓機能が低下することによって、抜け毛や薄毛の原因にもなるんです。

肝臓は食べ物を消化吸収し、体内の有害物質を分解する働きがあり、生命維持には欠かすことができない器官の1つですが、髪の主成分であるタンパク質を作る働きもありますから、肝機能が低下することによって、健康で太い髪が育ちにくい状態になります。

そこで今回は、抜け毛と肝臓の関係を解説し、肝機能から高めて抜け毛を予防と対策をしていく方法をお伝えします。

増え始めた抜け毛と肝臓が関係してるって本当?

人間が摂取した食べ物を栄養として体内に吸収するのは腸の役割ですが、栄養を蓄えておくのは肝臓の役割です。

それ以外にも肝臓はたくさんの働きを持ち、人間の生命維持には欠かせない器官です。

肝臓の働きの中に髪を作るのに必要な働きも含まれているため、肝機能が低下すると抜け毛が増えることに繋がります。

ではここから肝臓の働きと、抜け毛との関係を詳しく説明しましょう。

肝臓はどんな働きをするの?

食べた物の栄養素を蓄えておくのが肝臓ですが、その他にも、タンパク質の合成・代謝・分解・解毒・排泄など多くの働きがあり、健康を維持するにはとても大切な臓器です。

肝臓は横隔膜の下辺りの右側にある器官で、約1~1.2㎏の重さがあり、体内にある臓器の中では一番大きいといわれています。

肝臓には肝動脈と肝静脈、門脈があり、血流の量がとても多い器官で、代用することができないため、肝機能が働かなくなると肝移植でしか対応することができません。

ただ、肝臓には神経が通っていないため、例え何かのダメージを受けていたとしても、他の器官と違って痛みなどの症状が現れず、初期段階での自覚症状はほぼなく、かなり状態が悪化するまで気付かないことも多いです。

そのため肝臓は、「沈黙の臓器」ともいわれており、健康診断を受けた際に肝機能低下を指摘されたり、状態が悪化したりして症状が出てくるまで気付かないことも少なくありません。

また、肝機能の低下によって細胞の新陳代謝が低下することで、健康な髪を生成することが妨げられ、抜け毛の原因にも繋がります。

薄毛や抜け毛が増えたと悩んでいる人は、肝臓機能の低下にも注意を払うようにし、定期的に検診などを受けて、肝臓の状態を把握することで予防することが可能になるでしょう。

抜け毛と肝臓の関係

ではここからは、肝臓機能の低下が髪に影響を与えることについて、詳しく説明していきましょう。

人間の体に摂取したタンパク質は小腸でアミノ酸に分解されてから、体内に吸収され、肝臓が蓄えます。そして、肝臓で髪を作るのに必要なタンパク質である血漿(けっしょう)を作ると、血液によって毛根まで運ばれる仕組みです。

簡単に説明すると、肝臓で髪の成長に必要なタンパク質を作り、血液を通して毛根に運ばれて髪が生成されるということです。

そのため、肝臓の機能が低下していると、髪に必要なタンパク質が合成されないため、髪が細くて弱いものしか育たなかったり、成長の途中で抜け落ちてしまったりという状態になります。

人間の体の仕組みとして、体内に摂取した栄養分は生命に関わる部分から配分されていくため、髪や爪に栄養が運ばれるのは最後です。

そのため、肝臓機能が低下していると生命維持に関わる部分を優先に栄養が運ばれ、髪にまで行き渡らなくなることで健康な髪を育てることができなくなります。

結果として肝臓機能低下が抜け毛の原因に繋がるということです。

肝臓機能が低下すると出て来る症状

では、肝機能が低下するとどんな症状がでてくるのか見てみましょう。

・十分に睡眠をとっていても疲れが取れず、全身がだるくて倦怠感がある。
・食欲不振の状態がずっと続いている。
・右上腹部に不快感がある。
・爪に縦の線が発生している。
・目の白い部分が黄色くなる。
・皮膚全体に黄疸がでる。など。

上記の症状は一部になりますが、特に食欲不振が続いて、寝ているのに体のだるさが抜けないような状態のときは、一度診察してもらいましょう。

健康な髪を育てるには、バランスの良い食生活と質の良い睡眠が大きな関わりを持っていますので、もし肝機能が低下していることで睡眠や食事に障害がでている場合は、医師の指示で治療を進めることで髪が元に戻る場合もあります。

予防と対策を紹介

髪に必要なタンパク質を肝臓で生成しているため、肝臓の機能が弱ると健康な髪が作られず、抜け毛や薄毛になります。

ではここからは、肝臓から改善していくための、抜け毛や薄毛の予防と対策を紹介します。

抜け毛に繋がる肝臓に良くない習慣

肝臓に良くない生活を続けることで、抜け毛にも影響がでてきます。

ここからは抜け毛予防と対策のためにも、先に肝臓に良くない生活習慣を説明します。

抜け毛に繋がる食生活

アルコール
肝臓に負担をかけ、抜け毛にも悪影響となる飲食物には、まずアルコールがあります。

飲酒すると肝臓はアルコールを分解するためにエネルギーを消費し、頭皮に使うはずの成分が使用されてしまい、髪の生成まで回らなくなります。それにより、抜け毛や薄毛の原因を作ることになるのでアルコールの飲みすぎには注意が必要です。

アルコールを飲み続けることにより肝臓に脂肪がたまると、脂肪肝などでも肝臓機能自体が低下していきます。

偏りのある食事
肝臓に負担をかける食生活は偏った食事や過食などを繰り返すことです。

肉類などの油っこい食べ物を好んで毎日のように食べたり、ご飯やパンや麺類などの炭水化物ばかりを食べたり、甘いお菓子を多量に食べたりすることで、脂肪肝となり、肝炎を引き起こす可能性があります。

また、野菜をほとんど摂らない生活を繰り返していたり、夜遅い時間や寝る前に食べたりすることでも、肝臓に負担がかかります。肝臓は暴飲暴食に弱い臓器です。

ストレスや睡眠不足
睡眠不足やストレスでイライラしたり怒ったりすると、ノルアドレナリンが肝臓を活発にして、一時胆汁が多くなりますが、その状態が続くと肝臓に負担がかかり、肝臓機能の低下に繋がりますので気をつけましょう。

予防と対策を紹介

ではここからは肝臓機能に負担になる生活を改めて、抜け毛の予防と対策を紹介します。

基本的に、肝臓が悪い人は抜け毛にも繋がりますので、生活習慣を整えることが大切です。

では、詳しく解説していきます。

肝機能を整えるために飲酒を控える

アルコールは肝臓への負担が大きくなりますので、過度な飲酒は控えるようにしましょう。

できれば飲酒自体を控える方が良いのですが、お酒が好きでやめられない人もいると思いますので、飲み方に注意を向けていきましょう。

飲むお酒の分量を考え、二日酔いにならない程度にし、もし飲みすぎてしまったというときは水やウーロン茶に変えましょう。

基本的なことですが、アルコールを飲むときは食事を摂りながらゆっくりと飲むように心掛けて、肝臓の負担にならないよう気をつけてください。

肝臓機能を高めるための食事

バランスの良い食生活を送ることは、肝臓を労わることに繋がります。

食事は野菜を中心に摂取し、髪の成長に大切なタンパク質も忘れずに摂ることが大切です。

肝臓を強化する食事で必要なものは、高タンパク質で油脂や糖分が適量であることと、ビタミンが多く含まれていることです。

ではいくつか肝臓に良い食品を紹介します。

【もやし】
もやしは一見栄養があまり含まれていないように見えますが、肝機能を高めて血液循環を良くし、ビタミンB1・B2などのビタミンB群が多く含まれていることや、良質な植物性タンパク質が含まれているため、肝臓を元気にしてくれる働きがあります。

しかもビタミンB群は、肝臓機能を正常化させる働きがあるため、弱った肝機能を元に戻すよう働きかけますので、肝臓病の予防にも効果的です。

その他にもビタミンCやミネラルも含まれている食材になりますので、食事に取り入れていきましょう。

【ごま】
ごまには肝臓機能を高めたり保護したりする働きがあるセサミンという成分が含まれています。また、ごまの抗酸化力は活性酸素を取り除く働きがあるため、生活習慣病を予防します。代謝の促進により、肝機能を正常化することも期待できるでしょう。

【しじみ】
二日酔いにはしじみの味噌汁が良いと聞いたりしたことがある人もいるのではないでしょうか。

しじみに含まれているタウリンというアミノ酸が肝細胞を丈夫にする働きがあり、中性脂肪を減らす働きもあります。そのため、脂肪肝の予防や改善に効果があります。

まとめ

では今回は、抜け毛と肝臓の関係と、肝機能から高める抜け毛の予防と対策を紹介しました。

肝臓機能が低下することで、抜け毛にも影響を与える結果となりますので、暴飲暴食を避け、十分な睡眠をとり、野菜中心の食生活に変えて肝臓の機能から高め、抜け毛の予防と対策をしてください。

飲酒を控えるだけでも肝臓の負担は軽減されますので、飲みすぎには注意して、健康な体と髪を作っていきましょう。