ヘアケア

白髪が黒髪に戻る?薄毛女性も知りたいその真偽をご紹介

年齢を重ねていくことにより増えてくる白髪は、白髪染めなどカラーリングで染めることができますが、できれば自然に黒髪に戻ることが一番理想的ですよね。

「一度白髪が生えてきたら、もう二度と黒髪は生えてこない」などという話もあるようですが、それは本当なのでしょうか。

そこでここでは、白髪が生えるようになっても再び黒髪に戻すことはできるのか、その有無について詳しく見ていきたいと思います。

白髪の生えるメカニズムとは?

実は白髪は、遺伝により生えてくる先天的な白髪と、ストレスや生活習慣の乱れにより生えてくる後天的な白髪の2種類があります。

しかしどちらもメカニズムは同じで、メラニンを作るメラノサイトが死滅したりすると、メラニンが作られなくなり白髪になってしまいます

また黒い色の元となるメラニンは、アミノ酸の一種であるチロシンという成分を原料として作られます。

ですから体内でチロシンが不足してしまうとメラニンが生成できないため、やはり白髪になります。

さらにメラノサイトが正常に機能しチロシンが体内に十分にあっても、何らかの原因により正常な指示が送られない場合も、白髪になるようです。

白髪の主な原因は?

以下では、白髪になるさまざまな原因について詳しく見ていきたいと思います。

遺伝

一般的に父や母の家系に白髪の方が多い場合、その子供も白髪になりやすいと言われています。

実は2016年には、髪を白くする遺伝子であるIRF4遺伝子が世界で初めて発見されています

この遺伝子は白髪になりやすいという他にも、メラニンの生成や蓄積にも関与していることが解明されています。

加齢

一般的に白髪が生え始めるのは30代半ばくらいであると言われています。

白髪が生えるのは、年齢を重ねていくことによりメラノサイトの働きが弱まるからであるとされています。

毛根に存在しているメラノサイトは、髪の色素であるメラニンを作り出している細胞です。

メラノサイトの内部では、アミノ酸の一種であるチロシンと、酵素であるチロシナーゼによりメラニンが生成されています。

メラノサイトの働きは年齢を重ねるにつれて低下していき、白髪が増えていきます。

ストレスの蓄積

仕事や勉強、人間関係や家庭生活などによりストレスが溜まっていくと、頭皮の血流が悪くなり、メラニンの生成にも悪影響を与え白髪が増える場合があります。 

血管や内臓の働きを調整する役割を担っている自律神経には、副交感神経と交感神経の2つがあります。

副交感神経には血管を広げて血流を促し、身体をリラックスさせる効果があり、一方の交感神経には、血管を収縮させ、身体を緊張させる働きがあります。

ストレスを感じると、交感神経が優位になるため、血管が収縮して血流が悪化します。

そうすると頭皮の毛根に、メラニン生成のために必要な栄養素や酸素が届きにくくなるため、白髪が増える原因となります。

栄養の偏った食生活

朝食を食べない、無理な食事制限によるダイエット、またインスタント食品やファストフードをよく食べるなどの不規則で栄養の偏った食生活を送っていると、髪の成長に必要な栄養素が頭皮まで十分に行き届かずに、白髪が増えてしまいます

ですから食生活が乱れるとメラニンの生成ができずに、白髪が生える原因となってしまいます。

紫外線による影響

頭皮は体の中でも特に高い位置にあるため、最も紫外線の影響を受けやすい場所です。

日焼けして頭皮が熱を持ち赤くなったりヒリヒリ痛む場合は、毛根やメラノサイトがダメージを受けており、白髪が生えやすくなります

また頭皮の老化を早めるため、薄毛抜け毛などが起こりやすくなります。

ですから外出する際には帽子をかぶったり日傘をさす、また日焼け止めスプレーを使用するなど紫外線対策をしっかり行いましょう。

病気が引き金になることも

DNAを正常に生成できなくなる悪性貧血や、甲状腺機能低下症などの病気が白髪になる引き金になることもあります。

特に女性に多い甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が滞ることにより発症します。

甲状腺ホルモンは、喉ぼとけの下にある甲状腺から分泌されるホルモンであり、全身の新陳代謝を促す働きがあります。

新陳代謝は古い細胞を新しい細胞に変えたり、身体を成長を促すなど身健康を維持するために非常に重要です。
 
甲状腺ホルモンの分泌量が減少すると、全身の代謝が低下してさまざま機能に影響を及ぼします。

ですからメラノサイトも正常に働かなくなり、白髪が増えてしまいます。

一度白髪になると黒髪には戻らない?

遺伝や加齢が原因による白髪は、黒髪に戻りません。

しかしストレスや食生活の乱れ、また病気などが原因により白髪が増えた場合は、その原因を取り除くことができれば黒髪に戻る可能性があります。
 
ですから白髪が生えてきた毛穴から再び黒髪が生えてくることは、けして不可能なことではありません。

ストレスや病気などによる白髪は、頭皮の血行不良が原因でメラノサイトの働きが悪くなることにより生えてきます。

ストレスの蓄積により自律神経の働きが乱れ、血行不良により生えた白髪は、こまめにストレスの発散を行なえばやはり黒髪に戻る可能性があります。ですから、普段からのヘアケアが非常に重要であると言えるでしょう。

白髪を予防する方法とは?

ここでは、白髪が生えてくるのを防ぐために有効な方法について詳しく見ていきます。

食生活の改善

メラノサイトが黒い色素であるメラニンを作り出すために必要なのがチロシナーゼという酵素です。

ですから普段からヨードチロシン亜鉛などのミネラルなど、メラノサイトやチロシナーゼの働きをよくする食材を積極的に毎日の食生活に取り入れていく必要があります。

昆布やひじき、わかめなど海草類、またいわしやさば、かつおなどの魚介類に含まれているヨードには、メラノサイトの働きを活性化して、髪の成長を促す働きがあります。

メラニン色素の原料のひとつであるチロシンが不足すると、髪は黒くならずにそのまま白髪になってしまうため、注意が必要です。

チロシンはチーズなどの乳製品、果物や魚介類、豆腐などの大豆製品、アーモンドや落花生などのナッツ類に多く含まれています。

また銅や亜鉛などメラニンを作り出すチロシナーゼの働きを活性化させるミネラルはゴボウやパセリなどの野菜や穀類、魚介類や果物に含まれているため、意識して摂取するようにしましょう。

有酸素運動を行う

血管の働きは、年齢を重ねるとともに弱くなっていきます。

そうすると頭皮への血流も悪くなり、白髪が増える原因となります。

ウォーキングやスイミングなどの有酸素運動を定期的に行うと、血管を鍛が鍛えられ丈夫になり血行促進につながります。

禁煙する

タバコに含まれているニコチンには、血管を収縮させる働きがあります。

またニコチンを体外に排出するためには、白髪予防に重要であるビタミンを使う必要があります。

ビタミンにはメラノサイトの働きを鈍らせる活性酸素を取り除く働きがあるため、白髪を予防したい方は禁煙するようにしてください。

まとめ

遺伝や加齢による白髪を減らすことは難しいですが、ストレスや病気などによる白髪は、その原因を取り除くことにより改善することが可能となっています。

また白髪を予防するためには、普段からの食生活を見直したり、適度な運動や禁煙することなどが大切です。

心がけ次第では白髪が生えてきた毛穴から再び黒髪が生えてくることもあるため、まずは自分の白髪の原因を探ってみることが重要であると言えるでしょう。