ヘアケア

女性の薄毛にも尿素が効く!?

こんにちは。

私はセラピストの山田と申します。

先日、美容師のお友達から、「以前テレビで観たのだけど、どこかの国で尿を髪の毛にかけている映像を見たことがあって、とても衝撃的だった」と話していました。

尿をかけるということは、おそらく尿に何かいい成分があるのではないかと色々調べてみたところ、尿の成分の一つである「尿素」には驚くべきパワーがありました。

この記事では、そんな「尿素のパワー」について紹介します。

そもそも尿ってなに?

私たちは毎日排尿していますが、そもそも尿のことってあまり知らないのではないでしょうか?

そして排尿の際、よく見ることもなく流してしまってるのではないでしょうか?

私達は生きていくために食べ物や水を口から体に入れますよね。

口から入った食べ物や水は、消化器の働きで必要な栄養分に分解されます。

この過程において、不要な老廃物を取り除くことが必要となり、それを行っている場所が腎臓なんです。

腎臓には毎分800~1000ミリリットルの血液が送られます。

1日に処理する量はなんとドラム缶一本分に相当するそうです。

すごい量ですね!

血液は栄養素を運ぶ働きがありますが、同時に老廃物なども運ぶ働きがあります。

汚れた血液が腎臓にたどり着き、そこでろ過されます。

腎臓にはフィルターをかける働きの「ネフロン」というものがあり、ここで必要なもの・不要なものに分けられ、この不要なものとして分けられたものが「尿の元となります。

この「尿の元」は、尿細管を通る時に、必要な栄養素(ブドウ糖、アミノ酸、ナトリウムなど)や水分など99%が再吸収されます。

そして残りの1%が尿となって排出されることになります。

トイレで排尿する際には、尿の色やにおいなどを健康のバロメーターとして確認してみるのもいいと思います。

通常の尿の色は黄色、または黄褐色です。

飲んでいる薬やサプリ、食事などによっても色は変わる場合がありますが、もし色が赤っぽかったり、濁ったり、泡だったり、あるいはいつもと違うにおいがしている場合、それが2、3日続くようであれば病院に相談してみるといいでしょう。

また、一日の尿の量はどれくらいか知っていますか?

水分の摂取量や発汗量など個人差があると思いますので、ある程度の増減はあるかと思いますが、だいたい一日1500ミリリットル程度と言われています。

よく水分をたくさんとるように言われますが、一日にこんなにも排出されるからなんですね。

標準的な尿の回数については、一日4~7回程度となっておりますが、2回以下のように少なくても、10回以上のように多くても良くないと言われていますので、心当たりのある方は、一度病院で相談してみてもいいと思います。

なお、排尿に痛みがある場合も相談してみましょう。

次に「尿の成分」について説明します。

尿素のパワーとは?

尿は、老廃物や毒素、余分な水分が排出されたものですが、その成分は、約90%が水分で、それ以外は尿素、塩分、クレアチン、尿酸、アンモニア、硫化物、アミノ酸などが含まれています。

以前に、「尿療法」といって、自分の尿を飲むという療法も話題になったことがあるそうで、本なども出版されているようですね。

具体的には尿をコップ1杯飲む方法だそうですが、飲むのに抵抗がある場合は、水、お茶などで薄めて飲んでもいいそうです。

また、船が転覆して、27日間漂流して生き残った乗組員が尿を飲んでいたことで、尿の成分が生命を維持する働きがあったのではないかと考えられているとのことです。

ここからは尿の成分のうち、「尿素」について説明をしていきます。

「尿素」は1773年に発見され、肌の角質層などにもある成分なのですが、初めて尿の中で発見されたので「尿素」と名付けられたそうです。

大人で1日に30gほど排出されるそうです。

よく「尿素配合」と書かれたスキンケア製品などを見かけますが、それは化学的に合成されたものだそうです。

尿素」には、タンパク質を分解する働きがあります

この効果により肌を再生させ、ターンオーバーの促進などアンチエイジングが期待できます。

また、尿素は水に溶けやすい性質があるため、保湿効果が高く、スキンケア製品に広く使われているのはそのためです。

体の中から排出された成分ですので安全性の高い成分と言えますが、肌の状態に合わせて、濃度などに注意をして使ってくださいね。

次は「髪の毛と尿(腎臓)の関係」について紹介します。

美髪と尿(腎臓)の関係

髪の毛は毛根から生えてきますが、実は毛根の状態は「腎臓」の状態が影響しているんです。

先程、尿の説明をした際に、腎臓で血液をろ過し、不要物を体外に排出すると説明しましたが、腎臓の働きが良くない状態ですと、血液中の老廃物がうまく排出されない状態になります。

結果として、頭皮に栄養が行き渡らなくなり、髪の毛にも影響が出てくるわけです。

また、古くから中国では、髪の毛は「血余(けつよ)」と呼ばれ、体の重要な部分にまずは栄養素が運ばれ、髪の毛には最後に届くので「血の余り」と呼ばれているわけですが、腎臓が元気で、血液中にたくさん栄養素が運ばれていれば、髪の毛にコシ、ツヤが出てきます。

逆に言うと、腎臓の働きが弱っていると、ツヤ、コシのない髪の毛になってしまいます。

特に女性は、生理などで貧血になりやすいため注意が必要です。

では、どうしたら腎臓の働きを良くすることができるのでしょうか?

まずは、規則正しい生活を送ることです。バランスのよい食事や、適度な運動、十分な睡眠をとって、腎臓をしっかり休ませましょう。

体調がよくない時は、腎臓の働きも低下しますので、日頃から手洗い、うがいなどをして、風邪などをひかないように気を付けましょう。

また、塩分の摂りすぎも腎臓に負担をかけます。

腎臓は塩分を尿として排泄しますので、過剰に摂ると排泄量が多くなり腎臓に負担がかかるので、だしなどをうまく利用して塩分を控えましょう。

さらに、ストレスや過労なども腎臓に影響を与えます。

日頃からストレスを溜めないようにして、疲れている時はできるだけゆっくりしましょう。

次は「尿素の使い方」について説明します。

「尿素」のオススメの使い方

ドラッグストアなどで「尿素配合」のハンドクリームやシャンプー、スキンケア製品など見かけることもありますよね。

肥料にも「尿素」が使われていますよね。

ここでは、「尿素」を使ったヘアケアの方法について説明します。

「尿素水」の作り方(ヘアケア用)は以下になります。

①尿素25グラムに対し、水100ミリリットルをペットボトルに入れ、よく振ります。

②①にグリセリンを小さじ1入れます。

③②を5倍~10倍に薄め、スプレー容器に入れます。

④③を頭皮につけ、指の腹で優しくマッサージします。

残った原液は冷蔵庫に入れると半年ほど保存ができるそうなので、使う分だけスプレー容器に移して使ってください。

「尿素」を頭皮につけることによって、毛穴の詰まりを改善し、頭皮の保湿効果が得られます。
結果として抜け毛予防の効果も期待できます。

なお、髪の毛につけてブラッシングしてもいいのですが、尿素の働きとして、タンパク質を分解してしまう働きがあり、髪の毛の角質を分解してしまう可能性があるため、髪の毛につける場合には週に1回程度にしましょう。

まとめ

今回は「尿素のパワー」について紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

普段何気なくしていた排尿ですが、尿が排出される仕組みや、尿素のパワーを知ると、改めて体の働きに感謝しますよね。

是非尿素のパワーを利用して、いつまでも美髪でいてくださいね。